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G検定(ジェネラリスト検定) 合格体験記

昨今、いわゆるエンジニアと呼ばれる方々だけのものではなく、世間一般に広まってきたAIという技術。G検定(ジェネラリスト検定)という試験では、AIの中でも『ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているか』が問われる試験なのです。
この記事では、試験合格への道のりと私が合格するために実践した勉強法をお伝えします。少しでもこの記事を読んでくださった方の役に立つと幸いです。


試験概要

G検定とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する、AI・ディープラーニングの活⽤リテラシー習得のための検定試験です。
ディープラーニングをはじめとする、 AIに関する様々な技術的な⼿法やビジネス活⽤のための基礎知識を有しているかどうかを確認できるようになっています。

G検定を取得することで得られるもの

  1. AIについての基礎的な知識: AIに関する知識(主に用語)についての出題が多いので、G検定のための学習をすることがAIについて体系的に学ぶことができます。

  2. AIをビジネスに活用するための知識: 出題範囲にはAIに関する法的な知識や倫理に関する問題やも含まれており、ビジネス活用に必要な知識も会得できます。

  3. 生成AIに関する知識: 生成AIをどう活用すれば良いのか、そもそもどんなことに使えるのか、そんな漠然とした不安を抱える方もG検定の学習をすることによってリテラシーを身につけ、活用シーンをイメージすることができるようになってくるかもしれません。

個人的な感想としては1. AIについての基礎的な知識に関する出題が多くを占めるので、AIについてこれから学びを始めたいという方にはとてもおすすめの試験だと思います。

試験の合格基準

G検定の試験時間は120分、問題数は200〜220問にも及ぶため、学習した内容を素早くアウトプットできるよう確実な知識として習得するひつようがあります。公式では合格ラインは公表されていませんが、約70%(155問程度)といわれてます。

学習と準備

受験しようと思い立ったのは2023年の9月の終わりのころ。公式サイトの試験開催スケジュールを確認したところ、年5回程度の受験タイミングがあるうち11月10日の回であれば学習スケジュールのタイミング的にも受験できそうだったので、10月の中頃に受験申し込みをしました。
9月の終わり頃から先に学習は進めていたのですが、G検定特設サイトに掲載されている、「合格者使用参考書」という内容を参考しながら以下のように学習を進めました。

実践した学習方法

1. 深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版
まずは試験の公式テキスト一通り読んでみました。個人的にはAIについてほとんど何も知らない状態で読むと理解できない部分も多少あったかなという感触でした。後述する別のテキストで一度学習してからもう一度読み直したことで理解が深まったかなと思います。

2. ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)最強の合格テキスト[明瞭解説+良質問題]
前述のように公式テキストを一通り読み終わった後、あまり理解が進んでいないような気がしていたので他にもう少し易しく細かい内容で書かれているテキストはないかと探して手に取ったのがこの最強の合格テキストでした。公式テキストと比べるとページ数が多く一通り読むだけでも骨が折れるものですが、その分得られる知識は多いと思います。
このテキストを3周くらい読みつつ、こちらで説明が少なかったり理解しにくいもの、そもそも説明がないものを公式テキストで補うような進め方で学習しました。
もし公式テキストとどちらか片方しか学習できないという場合には、こちらのテキストだけでも事足りるような気がします。

3. ディープラーニング活用の教科書
G検定特設サイトの紹介で公式テキストの隣に掲載されていたので、読んでみた方がいいのかなと思って一度読みました。結果として実際の試験に役立ったかどうかはあまり分かりませんが、G検定を受けた後もディープラーニングについて知見を広めたい方は読んでも良いかもしれません。

学習を始めてから1か月ちょっとでの受験だったので、問題集と呼ばれる類のものは使わずに受験することになりました。ただ、試験内容としては前述のように用語に関する出題が多くテキストだけでも賄えましたし、テキストに集中することで用語を覚えることに焦点を絞れたので、結果的には問題集を使わなくて良かったかなと思います。

受験結果とまとめ

試験当日、オンライン実施の試験のため自宅で受験しました。
試験時間120分に対して出題数が約200問。想定していたことではあるのですがやはり1問にかけられる時間がものすごく短く、ぱっと正解が分からない問題を後回しにして一通り解き終わった後にもう一度取り組もうと思っても、場合によっては解けずに終わってしまうことがありそうなくらい、全然余裕のない試験でした。

受験結果の試験日から17日後にメールで届きました。結果は合格。
テキストを何周も読んだとはいえ、あまり手応えを感じていなかったので合格は危ういかと思っていたので、一安心した瞬間でした。
メールには試験のシラバス分野別得点率を記載してくださっていたので、試験後の振り返りや学習に活かすことができます。
私の場合は、どの分野も70%前後と合格ラインを少し超えているくらいで結構ギリギリで合格だったことが分かりました。。
一番得点率が低かったのは「ディープラーニングの手法」分野で64%。学習中も馴染みのないカタカナ語ばっかりで覚えるのが大変だった分野で、そのまま結果として現れた形でした。
合格通知からさらに2週間後、試験日からは約1か月後の12月11日にメールで合格証が送られてきました。

試験後、AIに関する基礎的な知識をせっかく習得することができたので、さらに理解を深めようとAI関連の書籍を読んできました。最近はchatGPT関連をはじめAI関連の書籍が多いのですが、私はどちらかというとAIの仕組みであったり自分で実際に作ってみたいと思ったので、オライリージャパンの「ゼロから作るDeep Learning」という本を読みながら手を動かしてみました。
オライリージャパンの書籍は他にもいくつか読んだことはあり、結構読み解くのが難しい印象を持っていたのですが、これは日本人の方が書かれていたり、エンジニアの方以外も対象読者として想定されているからかとても読みやすく、知識を深めることができました。

AIがここまで急速に進化してきたことに対して、自身の仕事やプライベートなどに活かせるようになることはとても良いことだとは思いますが、それと同時にAIが正しい道の中で使われ続けることができるよう、AIに関する法律や倫理に対する関心を持つきっかけにもなると思うので、ぜひG検定を受けてみてほしいと思います。
少し話がずれましたが、ここまで読んでくださった皆さまも、学習方法や経験談を参考にしていただければきっと試験に合格できると思います。
また、かなり偏った方法ではあるかもしれませんが、試験後の学習への取り組みも参考にしていただき、AIに関する知識を深めていただくきっかけになれば幸いです。

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