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【第7回】 新規事業設計について学ぶ

keiです。50の事業に参画し、飲食、ネット、教育、不動産といった多種多様な事業を支援してきました。そこで今回は、事業を立ち上げてきたから分かる、事業設計の方法、注意点についてまとめていきます。企業で新規事業を検討している、自分の事業を持ちたいという方は是非目を通してみてください。

私自身のアクションとして、事業戦略、市場/競合分析、資金調達、サイト制作、アプリ開発、広告運用といった幅広い範囲を支援してきました。よって、スペシャリストというより、ゼネラリスト寄りな意見になりますが、ご了承ください。

1. 事業計画の全体像を把握する

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いきなり細かく話しても、イメージが湧かないと思うので、概要を説明します。
事業設計は、「これから始める事業において、どう売上を伸ばすか」を検討することを指します。(やりがい、非営利、等は一旦置いておきましょう。)始める事業は何であれ、やり方次第で売上は出せます。しかし、長期目線で見たとき安定して収益を叩き出すことが大切です。

行動するリストを挙げます。
①何の事業を始めるか(自社分析)
②ニーズはあるのか(ニーズ調査)
③他社と比較してどうか(競合分析)
④どう進めるのが最適か(スケジュール)

...
⑤資金調達
⑤広告/営業
⑤組織変革

といった①から④までを事業設計と指します。
今回は手順と注意点ベースで執筆しますが、反響あれば思考面の記事も作りたいと思います。(どのようなマインドで取り組み、どこで成長、挫折しやすいかを把握した上で挑戦するといった感じで)

1.1 何の事業を始めるか(自社分析)

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事業を始めるきっかけって、明確でないですよね。「挑戦したい」「課題がある」「顧客からの要望」といった様々な要因から起こるものです。

その上で、「やること、目標がざっくり決まった。」という状態からスタートです。見出しにある「何の事業を始めるか」はここからです。

具体的に、何の事業を始めるかは、目標に左右されます。
・とにかく売り上げをあげたい
・不労所得を得たい
・自社サービスから派生したい
といった目標を設定し、自社分析に入ります。

自社分析とは、自社が持っている「ヒト、モノ、カネ」+マインドを整理します。
これを整理することで、事業展開が異なります。全く資本もないのに、商品開発はできません。つまり、身の程にあった中で事業を成立させていきます。(身の程以上の事業は立ち上げた後のアクションになるため割愛します。)

■具体的なアクション
自社分析は、とりあえず書き出してみることです。
3C、5C分析や事業環境マップなどフレームワークはありますが、見た目に拘らずできるだけ洗い出していきましょう。(以下のように、細分化していきます。以下は参考ですので、ここに顧客情報、提携企業の情報を加えるとベストです。)

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(*以下ツールを使用しています。)

洗い出しあと、
・人的リソース、物的リソースをどれほど使えるか、
・事業へのマインドは企業理念からズレていないか
・事業に社員は賛同してくれるか
・事業予算はいくらか
など明確にすることで、新規事業への条件、制約が把握できます。これをすることで、今あるリソースで最大限のパフォーマンスが期待できます。

■注意点
・自社分析で整理しないと、後々のペースダウン、事業縮小に繋がりかねない。
・マインドとずれた事業をすると、社員のモチベを下げてしまう。
・リソース不足の場合の事業推進は、社員のモチベを下げてしまう。(無理な労働集約など)

1.2 ニーズはあるのか(ニーズ調査)

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ここからが事業設計の本番と言えます。ここを抜きにして事業を進めるのは、リスクが大きすぎます。なんとなく売れそう、なんとなく利用してもらえそう、というのは社内だけの思考と考えましょう。私も支援していると、「これはいける」というサービスはありますが、ニーズ調査を疎かにした結果、誰も利用してくれませんでした。という経験が何回かあります。(もちろん落ち込みましたし、反省しました。)私の失敗体験からも、ここは確実に抑えていきましょう。

■具体的なアクション
ターゲットと思われる層に対面ヒアリングしていきます。
・〇〇においてどのような悩みがあるか
・どうすれば解決できるか
といった課題解決をベースにヒアリングします。そこで出たアイデアをもとに、こんなサービスがあればどうですかと提案していきます。

ヒアリングしていくことで、「何が求められているか」が明らかになり、事業開始前から顧客を獲得できる場合もあります。

■ヒアリングする上での注意点
・したいサービス=求めらているサービス、ではないということを念頭に置きましょう。
・紙アンケート、電子フォームは、忖度が入るため効果を発揮しません。

1.3 他社と比較してどうか(競合分析)

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他社と全く同じビジネスでは、事業の立ち上がりが遅くなります。そのため、他社のサイトを分析し、差別化できないか、よりサービス改善できないかという観点で調査します。前提として、他社がやっていないサービスをやるということは、現実的でないと検討しましょう。0→1は大切な思考ですが、全てが新しいというサービスは数えるほどしかありません。それよりも、現状あるサービスの一部を取り入れ、新しい機能も加えるといった方が推進しやすくなります。

■具体的なアクション
①ネットで検索
②サービス利用者にヒアリング

上記の2点になります。
①ネットで検索
ほぼ全てのサービスがネットに上位表示されますので、そこから情報を把握していきましょう。

ビジネスモデルは?
どうやって収益化している?
どれほどの規模か?
参入余地はあるか?
運営会社はどこか?
事業の起点は何か?

といった情報が確認できます。これらを整理した後、何を取り入れ、何を除くかを洗い出しましょう。また逆を付く発想も大切です。一般所得層向けのサービスであれば、高所得者層向けのサービス設計。競合がネットサービスなら、オフラインサービスに変えるなど、アイデアが生まれやすくなります。

②サービス利用者にヒアリング
サービスの満足度、課題点は競合会社か顧客にしか分かりません。そのため、実際に顧客にヒアリングしてみるのがオススメです。

なぜ利用しているか?
利用することどのような課題が解決されるか?
利用期間や費用は?
改善点があれば何か?
こんな機能が欲しいというのはないか?
他の業界ではウケると思うか?
他の年代層ではウケると思うか?

あくまでも、一般人にヒアリングするためビジネスチックすぎても、発言しにくいので、もう少し柔らかく伝えましょう。

このヒアリングがなければ、サービスの価値は分かりません。大手企業が運営しているから、良いサービスだと決めつけるのはやめましょう。

以上を踏まえ、「人々はこのような課題を抱いている。」という仮定を決めましょう。仮定がなければ、事業検証ができず、サービスの質はいつまでも上がらなくなってしまいます。

■注意点
・時間をかけすぎないようにしましょう。
・サイト検索、ヒアリングで集めた情報は整理し、仮定を置いて進めましょう。

1.4 どう進めるのが最適か(スケジュール)

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やることが決まればあとは、愚直に行動です。スピード感もって熱意あるうちに進めましょう。この熱意は社内全体にあてはまり、1週間経って進捗なければ、遅いと認識しましょう。事業をスケジュールして進捗していくために役割分担、期限を決めて進めていきましょう。

■具体的なアクション
・プロジェクトマネージャーを決定
・役割分担
・期限設定
になります。

詳細な説明は不足かと思いますが、
リーダーを決め、全員をディレクション(誘導)していくことが肝心です。そしてそれぞれのメンバーに役割を与え、期限を設けて進めていきます。なぜ役割?なぜ期限というのは思考面でまとめます。(人間のマインド面で大切になります。)

■注意点
・スピード感もって進めましょう。
・プロジェクトマネージャーは事業立ち上げ経験者を抜擢しましょう。
・チームで取り組む場合は、メンバー1人1人に役割を与え、期限を区切って進めましょう。


2. 最後に

事業設計について、まだまだ分析や、戦略立てを紹介したくはありますが、長文で読みづらくなってしまうため、分割してまたご紹介いたします。

noteやtwitterでもビジネスパートナーを募集しています。お互いのビジネスが成長できるようなお付き合いさせていただければと思います。

ご愛読ありがとうございました。



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