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美しくなくてごめんなさい

 美しく仕事をする。これは私の仕事をする上でのモットーのひとつでもある。
人は美しく仕事をするものだと思っている。
見た目も、中身も。気持ちよく仕事をしたい。

 今日は冬季オリンピックのためのイレギュラー編成。ネットの番組の途中、通常は差し替えていない部分をこちらでカットインしてローカルニュースを放送する。

データはそうなっているものの、ネットの番組からこちらのスタジオに降りる部分は、私の手一つにかかっている。

実は、美しく降りれなかった。羽生結弦選手のVTRのあとは、こちらに綺麗に降りれば良かったのに、予定より3分以上早い時間だったため、躊躇してしまった。

ネットのスタジオのキャスターが、出さなくていいのに、ちょっと顔を出してしまった。ごめんなさい。

 たいていその様なカットインのタイミングは私の得意とするところで、いつも美しく降りて事なきを得る。目には見えないタイミングで。その様は、偶然のような神業であったりもするのだが、いつも任せてよかったと言ってもらえる…でも今日はそうは行かなかった。

とても残念でならない。悔しい。もう一日の仕事が全部失敗だったかのような虚無感にかられた。

そんなこと言っていても仕方ないのだが。

冒頭にも書いたが、元来仕事は美しくしたい。例え炎天下の中汗ドロドロになる状況でも、涼しい顔をして仕事をこなしたいと思うし、その様に努める。そのような過酷な現場ならなおさら。

私の現場で言えば、色んな機材やケーブルは、美しくしておきたい。新しい古いの問題ではなく、それらは部屋の中が綺麗に整理整頓されているのと同じで、綺麗な現場では美しく仕事が出来るし、それはいい仕事に繋がる。

雑然としていれば、雑然とした仕事しか出来ない。

一生懸命になっていれば、たいていそのようにはなるのだが。

そう思うと、今日のスタジオの乗り降りはちょっと美しくなくて…ごめんなさい。
読んでいただきありがとうございます。
2022.2.7

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