Kei/里山暮らしが思う事

街好きのカフェ好き、食も好き。文化好きの応援好きで里山在住。 会社員歴30年某ローカル…

Kei/里山暮らしが思う事

街好きのカフェ好き、食も好き。文化好きの応援好きで里山在住。 会社員歴30年某ローカルTV局にてOAD(オンエアディレクター)業を勤める。幼い頃より日本舞踊に親しみ日本の伝統的な文化や芸術をこよなく愛す。里山とOADからの視点で綴る、愛を込めたメッセージ❤

マガジン

  • 私の金継ぎ日記

    金継ぎを始めたので、記録としてまとめようと思います。色んな技法が段階を経てあるようなので。その他教室で起きた楽しい事とかも添えて行きます。

  • 2024カレンダー

    里山からあなたへ 新月と満月、熊本県は #キタクマ (県北部)私の住む里山の風景と動かない行事、それとその月のつぶやきを載せました。2024年があなたにとって良い1年となりますように

  • #キタクマ 物語

    熊本県は #キタクマ (県北部)の里山から素敵な「人」、「暮らし」、「息遣い」を出来る範囲で綴りました。

  • 私のOAD日記

    TV業界に就職してはや30年。時はあっという間に流れた。思えば大学生の時、何をして生きていくかを考えて、人を喜ばせる仕事をとこの業界を選んだ。思い立ったのが遅かったのとバブルで色んな業界で引く手数多だった為に、余りお金の事を考えずにやりたい事をと着いた仕事だった。  入社当初「この程度の人物にお金を払う会社があるたいなぁ」と公務員の父に言われた事を思い出す。

  • 2023カレンダー

最近の記事

金継ぎ展

「昨年同様、金継ぎの展示をしたいと思っています」と先生が作品募集の声を掛けられ、図々しくも出してみようと思った。 というのも、展示会は先生のホームグランドの福岡県はうきは市にて行われる。普段ご一緒しない生徒さんの作品なども一緒だと聞き、見てみたい参加してみたいとの欲が出て手を上げることにした。まだまだ1年もたたないのに先生は快くエントリーしてくださった、嬉しい。 「水とフルーツと白壁の街うきは市」は、歴史の趣の残るおしゃれな街で、私の心をくすぐる街だ。その一角に展示させても

    • そうそう簡単にはいきませんよ

      「金継ぎ」とは壊れたものを修復する、いわば大切にものを扱うこと。一度壊れたものをきちんとやり直す人生のようなそんなもの?物事を大切にする人が大切に扱うこと?みたいなことを始めたときにふと思ったことを覚えている。 できた傷を丁寧につなぎ合わせて新しいものに仕上げる。それは人生のようなものだと。何か修復したい過去があるのかもしれない。ただの修復ではない。修復するもので新しく生まれ変わる。そう思っている。 ところが、金継ぎに反対している母が、金継ぎで銀を蒔いたお皿を洗いながら

      • 「砥ぎ」からはじめる

         一通り最初に持ち込んだ器は仕上げまでいったので何かほかの素材がないか?ということで家の中を探して見つけたのが、息子の小学生の時の作品。 近くの陶芸体験へ行って作った作品だ。 なかなか面白い出来だと大切に使っていたが、少し欠けてしまっていた。このままだとますます広がりそうにも思えたので、ここを金で継いだらもっと良いものになるかもしれない。出来上がりに気付いたらきっと感動するに違いない。 一人ときめいてこっそり持ち出し教室へ出かける。こっそりというのは、そう家人には金継ぎ教室

        • 年が明けても

          漆かぶれをすることが、はっきりわかったものの、新たに金継ぎ用のかけた食器を密かにバッグに忍ばせて家を出た。 なぜ密かになのかというと、かぶれることが分かってから、この年でなんだけど母親に反対されているのだ。本当にこの年でなんだけど。 それでも金継ぎ教室の先生も、一緒に学ぶ生徒さんたちもとても楽しく良い人ばかりで、教室へは行きたいんだなぁ。ただかぶれる。 楽しいし、皆さんのお話はとても愉快で心地よいので一緒にいたい。思い返せば、それはこれまでの私の人生においてもそうだった

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          里山からあなたへ2024カレンダー

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          そして12回目

          漆かぶれをすることがわかってしまったものの、この年最後の金継ぎ教室に新しくかけたお皿を持って参加している自分がいた。 漆かぶれというのは揮発性?口から吸って身体に出るというものらしい。だから色々防いでも、付着したからとかそういうものでは無いのだ。余計に厄介だなぁと思いながらも、毎回どちらの高級喫茶店ですか?と言われるほどのおやつを手作りして待っていて下さる陶芸家の先生と、楽しいお話しを聞くことのできる先生と異業種の教室の皆さんとのかけがえのない時間が、漆かぶれに邪魔されるの

          かぶれます!

          今頃言われても! そう金継ぎ日記で今頃言われてもではある。 金継ぎは漆を使用するので、漆負けをしてしまうのだ。 ただ、しない人もいる。 実は触れねばならなくなったので、完成間際の今頃に書き留め。 もちろん漆を使用するときはビニールの手袋をして触らないように気を付けてはいる。これがすぐかぶれるのではなく、時間をおいてかぶれてくる、しかも触ってもいないのに、身体の皮膚の弱いところ、耳とか首とか、顔の目じりなど、どうかするとおへそ周りとか⁉︎私も最初は感じてなかった…でも2,3日

          教室は宇宙へつながる11日目(11回目)

          12月に入り、5月から始めた私の金継ぎ教室も作品が出来上がり始め、なかなかの佳境を迎えている。先日の「金」に続き今日の仕上げは「銀」 前回、漆の上に銀を乗せて帰っていたお皿、次はそのヒビの上を砥石で軽くなでるように削る。そして角粉(つのこ)といわれる粉を乗せて、指の腹で擦る。 角粉は、昔は鹿の粉だったらしい。長いヒビの場合はパーツごとに少しずつ少しずつ擦る。ひたすら擦る。磨くというより、やっぱり「擦る」かな? 擦っているとベージュ色の粉が黒い粉となって出てくる。指の腹はピ

          教室は宇宙へつながる11日目(11回目)

          先生のお土産雨煎餅10日目(10回目)

          1回どうしても落ち着かずにお休みした。 前回「金」を巻いて完成させたので、今日はいよいよ「銀「」の仕上げの一歩手前。前回銀を乗せた上に、もう一度生正味漆を塗る。 漆を乗せるという感覚の方が近い表現かもしれない。 銀は磨いてないとくすむので、よく使う食器は銀にしてみた。 前回も書いたけど金継ぎといいながら、「銀、スズ、漆」といろいろな種類があることを知る。そこで、欲張っていろいろやってみることにした。 今回の作業は「銀」、なるだけ細くした方がきれいになるので少し考えて集中し

          先生のお土産雨煎餅10日目(10回目)

          いよいよ佳境に9日目(9回目)

          これまで砥いで塗って砥いで塗ってして来た作業もいよいよ佳境に。 本日初の「金」を巻くことに!! 仕上げを「金」「銀」「スズ」「漆」漆は「赤」「青」とありどれにするかは、以前も決めていたのだが、いよいよ9回目の本日、「金」を巻くことになった。 「金継ぎ」というからには憧れの「金」を纏う。 一度は不慮の事故により欠けてしまった器。丁寧に処置を施すことで「金」を纏って生まれ変わる。なんてすばらしい日本の文化なのだろう。 家族からは、そんな欠けた器使わなければいいとか、わざわざ

          いよいよ佳境に9日目(9回目)

          受難のコーヒーカップ 7日目(7回目)

          とはいえどうにかセーフだった。 前回訳あってヒビが入ったコーヒーカップに今日は生正味漆(きじょうみうるし)を浸み込ませることになった。なかなか長いヒビ。 生正味漆は、漆の木から採取した樹液を濾した漆で少し薄い色をしている。強度が強く伸びがいいので高価な美術品の製作の下地用として使用されるらしい、そして乾きが遅い。 だからだろうか?その生正味漆をヒビにしっかり浸み込ませるように筆をじっとヒビの上に乗せていく。最初は点、点、点と団子のように乗せてじわりじわりと浸み込ませていく

          受難のコーヒーカップ 7日目(7回目)

          最初に撮るのは母と決めていた

          写真を始めた。上手に写真を撮りたくて、一眼レフのカメラを買った。カメラの設定でニックネームを入れることになった時、祖父の名前にした。祖父は、フィリピンで戦死している。あったこともないのだが、祖父が遺したたくさんの写真があり、どれもレンズを覗く祖父の想いが写真にあふれ出ていた。その眼差しが私はたまらなく好きだ。 その祖父の名前を冠にしたカメラで最初に撮るのは、母と決めていた。祖父が見ることの出来なかった娘を私は撮ろうと思った。私が手にしたカメラは母をそっと見守る。さすがに80

          最初に撮るのは母と決めていた

          人が繫がる#キタクマ物語

          熊本県は #キタクマ (県北部)の人に魅せられて  会社を辞めた。 31年10ヶ月勤めていたが、このままでは追いつかないと思ったから。 自分の住む #キタクマ の人々が気になったからだ。もっと世界の人に知ってほしい。里山の美しく生きる人々を、暮らしを息遣いを。そう思ったら、職場で提案していても追い付かない、自分で発信しなければ。  勤めていたのはTV局の制作会社だった。窓口は開いていても、小さなことまではなかなか通らない世の中。  そんな時、世界へ発信できるSNSツール

          人が繫がる#キタクマ物語

          田園で人と繋がる“菊池みらいベース”

           "Cafe FIKA"⁡⁡で繋がった 熊本県菊池市⁡にある“菊池みらいベース” ⁡田園の中のリノベーション古民家には、ワークスペースやシェアキッチン⁡、サウナやゲストルームが用意されている。 ⁡ ウッドデッキから大きな開き戸を開けて建物に入ると、ふわぁっと珈琲の良い香りがしてくる。奥に厨房があり、壁に細長く開けられた窓からは田園風景が見える。目の前で珈琲を淹れてくれる小さなカウンターとテーブル席2つ、コンパクトながらも開放感のある店内。そこはシェアキッチン "Cafe

          田園で人と繋がる“菊池みらいベース”

          先生の美味しい展示会

          豆花とうつわ展  私が、金継ぎ教室でお世話になっている「Tourne」の星野先生が、豆花に合ううつわをと美豆花のmeiさんに言われたのがこの展示会の始り。  この夏熊本県菊地市の美豆花で開かれた「豆花とうつわ」  星野先生は、私の金継ぎ日記にも出てくるように、お料理もプロ級の腕前で食べることも作ることもお好きとお聞きしている。だからかとても美味しいものに合ううつわを作られる。私が使いたくなる様な、ちょうどいい具合に手に馴染む様なうつわが多い。 meiさんとの「豆花とう

          先生の美味しい展示会

          金継ぎ教室6日目

          ムクの木の葉っぱで 前回までのメモと覚えている限りでは、 キズを磨く→コクソを塗る(浸み込ます?)→錆を入れる→呂色漆を塗る ここまでを行ってきた。 なかなか梅雨明けしない九州北部。 梅雨末期の大雨が何度もやってくる感じがしている。 実は、金継ぎの作業には自然がものすごく影響している。 砥ぐものもペーパーヤスリなどは使わず、自然の植物を使う。 そして今回湿度が高いためにきれいに塗った呂色漆がシワになっていた。 塗った漆を結局またこすって次の塗りのための作業をするからシ