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社員の退職について

先日、ある社員が退職願いを提出したことに対し、とある別の社員から「社長は〇〇さんがやめることを寂しくないんですか?」と聞かれました。

社員さんの退職は、経営者にとっていつも対峙する悩ましい瞬間です。でも同時に離別は何かを終え、何かが始める瞬間でもあります。
もう20年近く会社経営してますと、正直、人が辞めることに関していちいち感情を揺さぶられることはありません。
寂しい気持ちはもちろんありますが、人がいい意味で新陳代謝していくことは組織にとってむしろ健全な動きで、逆にそれがない組織は成長していない証拠なのだと今でははっきりと言い切れます。
よく「うちの会社は離職はほとんどいないんです!」という方もいますが、そういう会社で著しい成長をしてるという会社を聞いたことがありません。
(もっとも、必ずしも成長が会社にとって良いのかどうか論争はありますが。。。)

とはいえ、毎回「会社に何が足りなかったのか?」「自分に何がいけなかったのか?」とその都度反省させられるのも事実です。
この記事では、当然当たり前のように起きる社員が退職することについて、私の心情を率直にお伝えしたいと思います。


まず、別れに対する感謝の気持ちがあります。大なり小なり社員一人ひとりが私たちの組織に貢献をしてくれましたことには間違えはありません。
だからこそ、私は彼らが新たな道を歩むことになったとしても、その選択を尊重し、感謝の意を感じるべきなのです。

理由は何にせよ、当人にとって新たな可能性が広がっていくのも事実です。
新しい環境での経験は、彼らの成長を促し、多くの場合それが彼らの人生に新たな風を吹き込むきっかけになります。
その新キャリアにとってうちでの経験が役に立てれば尚GOODです。
結果、その功績が私たちにとっても誇りであり喜びでもあります。

また、組織全体にとっても重要な転機となることがあります。彼らが去ることで新たな才能や組織視点が必要になることは多いです。
これは残ってくれているメンバーにとってはもちろんのこと、会社にとってもビジネスチャンスです。
組織は常に変化を受け入れ、それに対応する準備をすることが求められます。瞬間的には痛いですが、そうやって組織は成長していくからです。
そのきっかけをくれたことに経営陣としてはむしろ感謝をしなければいけないくらいなのは間違いないのです。

一方で、あえて別の角度から意見を述べると、
よく退職を「卒業」と表現する方や会社があります。ですが正直その表現に私は「ん?」って思ってしまうんです。
フェイスブックで3月・12月ごろになんの承認を得ようと思っての事かは分かりませんがよく流れてくるアレです、、、

組織で一定の成果・貢献をし、必要な人材として惜しまれながら離れていくのであればよいですが、会社はアイドルグループではないので中途半端に逃げるように辞めるのであれば卒業なんて美しく綺麗な言葉は軽々しく使ってよいわけはなく、言うなれば「中退」の方が相応しいのではないでしょうか。
つまり役職にかかわらずその人が会社で行ってきた成果や貢献度次第で使ってよい表現も変わってくるというわけです。

私も経験あるのでよくわかりますが、「中退」の次は0からスタートではなくマイナスなのです。そりゃ大変なことも多いでしょう。

もう大人ですから、覚悟を持って決断し、堂々と卒業と言える状況を作り、新天地では頑張ってほしいと思います。



経営者とは、いつも切なく、学びの職業だなぁと改めて思います笑


今日は、私が地球一うまいと断言する20年食べても飽きない銀座1954のカツサンド!

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