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関東私鉄の日中ダイヤパターン概要比較

はじめに

架空鉄道のダイヤパターンを考えるにあたり、現実の鉄道会社の日中下りパターンを大まかに比較しました。自路線のダイヤを考えるにあたり参考程度に調査しただけなので、徹底的な分析はしていません。軽ーく眺める程度で十分です。

自路線との並行路線
筑東鉄道:TXと東武伊勢崎線の中間
京高電鉄・都営新宿線・北千葉鉄道:京成押上線・北総鉄道・京成成田空港線及び東京メトロ東西線
沼急電鉄:東急東横線・相鉄線・小田急小田原線・伊豆箱根鉄道駿豆線
という位置関係を踏まえ、以下の系統のダイヤパターンや種別等を比較・分析します。※京急は調査していません。

  1. 押上ー(京成押上線)ー青砥ー(京成本線)ー京成高砂ー(北総鉄道北総線・京成成田空港線)ー印旛日本医大

  2. 秋葉原ー(つくばエクスプレス)ーつくば

  3. 浅草ー(東武伊勢崎線)ー東武動物公園

  4. 池袋ー(東武東上線)ー寄居

  5. 池袋ー(西武池袋線)ー飯能

  6. 西武新宿ー(西武新宿線)ー本川越

  7. 新宿ー(京王京王線)ー京王八王子

  8. 新宿ー(小田急小田原線)ー小田原

  9. 渋谷ー(東急田園都市線)ー中央林間

  10. 渋谷ー(東急東横線)ー横浜

ダイヤパターン・種別比較分析

押上ー印旛日本医大

まずは、押上から北総鉄道北総線・京成成田空港線経由印旛日本医大まで。
ダイヤパターンを分析するにあたり、スカイライナーを入れたいので、oudia上では上野ー青砥間・印旛日本医大ー成田空港間も入っています。

こうみると、北総線内は、普通・スカイライナーは約20分間隔で、東松戸で退避しています。40分間隔でスカイライナーの後ろをアクセス特急が走るときは、普通は東松戸の少し先の新鎌ヶ谷で接続するようです。
無料最速達のアクセス特急は、スカイライナーを除きアクセス特急しか走らない印旛日本医大ー空港第2ビル間は各駅に停車するものの、印旛日本医大までは3駅以上の各駅停車区間は無いです。結構飛ばすタイプです。

秋葉原ーつくば


つくばエクスプレスは、快速・区間快速が合わせて約10分間隔。守谷止まりと接続する形で区間快速が守谷ーつくば間各停になっています。
無料最速達の快速は、秋葉原ー北千住間は各駅に停車するものの、つくばまでは3駅以上の各駅停車区間は無いです。結構飛ばすタイプです。

浅草ー東武動物公園


東武伊勢崎線は、半蔵門線直通急行と日比谷線直通各停がそれぞれ約10分間隔。おそらく浅草の両数関係と需要の相対的低さの関係で、日比谷線直通各停が走らない浅草ー北千住間をピストン輸送する各停が走っています。各停と急行だけなんて結構シンプルですね。
無料最速達の急行は、東武動物公園までは3駅以上の各駅停車区間は無いです。結構飛ばすタイプです。

池袋ー寄居


東武東上線は、池袋始発急行と地下鉄直通快速急行が合わせて約10分間隔。
無料最速達の急行は、成増ー志木間を除き、川越ー森林公園間が各駅停車区間です。郊外まで飛ばしてから郊外で止まりまくるタイプです。準速達の準急も、成増ー川越市が各停区間で、地下鉄直通は各停が多く、和光市ー川越市間は各駅に停車する種別の本数が多いです。急行の連続停車区間が長い関係で、緩急接続は頻繁には行っていない?この駅に行きたいならこの種別乗ってればいいよ!乗り換えなくていいよ!という感じのダイヤですね。

池袋ー飯能


西武池袋線は、10分開く2本の急行が40分毎に走っていますね。準急はおそらく60分に3本のパターンでしょうか。
無料最速達の急行は、所沢ー飯能間が各駅停車区間です。郊外まで飛ばしてから郊外で止まりまくるタイプです。準速達の準急も、石神井公園ー飯能が各停区間で、地下鉄直通は各停が多く、練馬以西は各駅に停車する種別の本数が多いです。この駅に行きたいならこの種別乗ってればいいよ!乗り換えなくていいよ!という感じのダイヤに、緩急接続を少し織り交ぜた感じのダイヤですね。地下鉄直通が絡まって複雑ですね。

西武新宿ー本川越


西武新宿線は、急行が本川越方面と拝島方面に交互で約12分間隔。
無料最速達の急行は、田無ー本川越間が各駅停車区間です。郊外まで飛ばしてから郊外で止まりまくるタイプです。その関係で、各停は田無止まりが数本/hあります。急行の連続停車区間が長い関係で、緩急接続は頻繁には行っておらず、この駅に行きたいならこの種別乗ってればいいよ!乗り換えなくていいよ!という感じのダイヤですね。

新宿ー京王八王子


京王京王線は、特急が、京王八王子・高尾山口方面に約10分間隔、橋本方面に20分間隔で走っていますね。京王八王子行きと高尾山口行きは交互で、北野で行かない方面の各停と接続します。
無料最速達の特急に高尾線内以外で各駅停車区間はなく(日中の京王多摩センターー橋本間は各停。その時間帯の区間急行・快速は京王多摩センター止まり)、終点まで飛ばすタイプです。中間種別の区間急行・快速は合わせて約10分間隔で、都営新宿線から京王相模原線への直通がメインです。笹塚ー調布間の本数が多いです。緩急接続が多いですね。

新宿ー小田原


小田急小田原線は、ロマンスカーが2本/h、快速急行が、小田原方面と藤沢方面へ合わせて約10分間隔、急行が唐木田方面に20分間隔で走っていますね。
無料最速達の快速急行は本厚木ー開成間が各駅停車区間です。郊外まで飛ばしてから郊外で止まりまくるタイプです。その関係で各停は本厚木までの運行になっています。中間種別の準急は設定されず、千代田線直通は基本向ヶ丘遊園行きの急行です。やはり代々木上原ー向ヶ丘遊園間の本数が多いです。緩急接続が多いですね。
また、開成ー小田原間には快速急行だけでなく急行(町田始発で相模大野で快速急行藤沢行きと接続)も各停として走行しており本厚木ー開成間は快速急行・急行が合わせて約10分間隔で走っています。栢山ー足柄間は20分間隔の急行のみのようです。
多摩線は、20分間隔の新宿始発急行(多摩線内各停)の間に、新百合ヶ丘始発各停が合わさることで合わせて10分間隔で走っています。
江ノ島線は、20分間隔の快速急行と、10分間隔の相模大野始発各停藤沢行き(相模大野では江ノ島線快速急行と小田原行き快速急行と交互に乗り換え可能)が走っています。藤沢ー片瀬江ノ島間は各停が約12分間隔で走っています。(20分間隔と10分間隔で電車が来る)藤沢での接続に法則性は無さそう?

渋谷ー中央林間


東急田園都市線は、準急と急行が合わせて10分間隔で走っていますね。
無料最速達の急行に4駅以上停車する各駅停車区間はなく、終点まで飛ばすタイプです。準速達の準急は、長津田ー中央林間が各停区間です。全て地下鉄直通、二子玉川ー溝の口は大井町線から来た電車により本数が多いです。緩急接続が多いですね。

渋谷ー横浜


東急東横線は、特急が15分、急行が間隔がずれた6本/hです。
無料最速達の特急に2駅以上停車する各駅停車区間はなく、終点まで飛ばすタイプです。準速達の急行も、東横線内は飛ばしますね。4本除き全て地下鉄直通、田園調布ー日吉は目黒線から来た電車により本数が多いです。新横浜線によりカオスに。パターンがありそうでなさそうに見えます。緩急接続が多いですね。

以上を踏まえての簡易比較

ここまで大雑把に見てきましたが、いくつかのタイプに分類させることができそうな気がします。

速達性は最上位種別に全任せ
京成アクセス特急 東武伊勢崎線 西武新宿線 京王京王線
準最上位種別と分担
TX 東武東上線 西武池袋線 小田急小田原線 東急田園都市線 東急東横線

最上位種別は終点までかっ飛ばす
TX 東武伊勢崎線 京王京王線 東急田園都市線 東急東横線
郊外では各駅に停車
京成アクセス特急 東武東上線 西武池袋線 西武新宿線 小田急小田原線

地下鉄直通は準優等で走らせる
京王京王線 小田急小田原線
各停(&途中駅止まりあり)
東武伊勢崎線 東武東上線 西武池袋線
種別関係なし
東急田園都市線 東急東横線

速達性を最上位種別に全部担わせるかどうかは、ぱっと見傾向はそんなになさそう?
最上位種別がどのくらい駅を飛ばすかは、都心から遠いところにも大きな市街地があること、競合路線があることが関係していそうです。
地下鉄直通を担わせる種別は、大きな支線の有り無し(支線の各停種別に割り当てる)に大きく左右されていそうです。京王は相模原線の各停種別として流し、小田急は数年前までは多摩線へ流していました(今は向ヶ丘遊園折り返し)。大きな支線の無いところは、地下鉄直通は各停に任せているところが多いです。※東急は地下鉄直通状況が他社(&構想中の架空鉄道の自社路線)と大きく異なるため地下鉄直通に関しては深堀りはしません。

※参考 ダイヤパターン・種別を数値化し比較

様々な指標で数値化(上図)し、それの相関を計算したのが下図です。


それぞれの会社視点で相関係数が一番高いのは、
京成・北総→西武池袋線
TX→東武東上線
東武伊勢崎線→東武東上線
東武東上線→西武池袋線
西武池袋線→東武東上線
西武新宿線→東武東上線
京王京王線→東武東上線
小田急小田原線→西武池袋線
東急田園都市線→西武新宿線
東急東横線→東急田園都市線
でした。

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