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もう短い冬の日

スノーシューで雪の森の中を散歩するようになった。家の裏の崖を降りて、河川敷を散策する。笹藪も沼地っぽくなってる窪地もすべては雪の下で、至極安全に、自由に、歩き回れる。冷たくて、気持ちがいい風が吹く。

河川敷には先客の足跡がある。あれはキツネ、うちの庭まで続いてるあの足跡はエゾクロテンか。地域猫の足跡も。私たちと同じようにスノーシューで散策を楽しんだ人たちの足跡も、ちょっと。

川の流れを眺めながら、ギリギリの岸辺を歩くのが、またいい。晴天は問題ナシに、曇天でもこの気持ち良さは変わらない。贅沢を言えば、青空が見えているのに時折雪が散らつくような瞬間が本当に最高だ。

1時間も歩けば充分で、水筒は必須。ほとんど足元を見て歩く必要はなくて、葉っぱがなくて寒そうな、だけどそれぞれの木肌を誇るように立っている木々をしげしげと観察する。樹木には詳しくないから、あれは何の木だったかなぁと首をひねることになる。

もうすぐ、雪の融ける春が来る。木々も葉を茂らせて、私にその正体のヒントをくれるようになるだろう。そんな日を待ち焦がれてもいるんだけど、もう少し、雪の上の散策を楽しみたいな。

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