ポリコレvs名作映画 ~宇宙人との戦い~

 私は、他の人の感覚やスタンスについてのエピソードを聞くのが好きで、いわゆる「ポリコレ」にも興味があります。
 最近のポリコレ的活動は、全体としてのスタンスがよく分かりません。
 どういう未来を目指しているのでしょうか…?
 将来のために何をすればいいのか、名作映画を参考に、社会的マイノリティとして考えてみました。

真実は一つ、じゃない!(537字)


  性別や年齢、人種、国籍、LGBTなどの性的指向。その不満の声は次第に大きくなり、今や無視してはいけないものになってきました。
 ただし「実際どうすれば正解なの?」という疑問には、まだ曖昧な答えしかありません。
 
 そもそも、境遇も理想も人それぞれ違っていて、だから全員尊重しよう、という概念です。
 同じことに「いいね!」していても、一人ひとり意味は全く違っているでしょう。
 むしろ、明確に一つの解釈を押し付けてしまうのは逆効果。
 
 二度炎上したクソ映画『大怪獣のあとしまつ』が思い出されます。
 映画の演出と、演出した監督の発言。どちらも「こう受け取りなさい」と押し付けてる感が強かったです。
 私は映画館で最前列に座って爆笑しながら見ました。
 ああいう売り方は大っ嫌いですけど!それで他の人とも盛り上がれたのは楽しかったです。
 
 話を戻しまして。
 
 弱者やマイノリティの主張を通すためには、世間の好感度が大事です。
嫌悪を軽くする努力。性癖にヒットさせる努力。お得な両方セットでいきましょう。
 
 存在すら許されない時代と違い、今は、もう主張することに命を懸けなくてもいいのです。
 落ち着いて「それ以上いけない」と止める。
 それ以外は、優しい気持ちになって自由を許すことが、2022年で一番上手くいきやすい方法のように感じています。

 

押し付けた場合の未来(751字)


  可能性の一つとして、もっと感情的に、これでもか!とポリコレを押し付けた場合の未来を見てみましょう。
 大きく分けて二つのパターンがあります。
 
 まず一つ目が立場の逆転。『猿の惑星』ルートです。
 その途中で多くの犠牲を出して、勝ち取ったあとも誰がトップに立つのかで争う、これまでの人類が辿ってきた道。
 これも救われる弱者がいるならば意義のあること。
 
 二つ目は、支配者側に弾圧されて押しつぶされる可能性です。こちらの方が現実化しやすいでしょう。
映画で学んでもらうなら『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』や、ウィル・スミス主演の『コンカッション』が、事実をもとによく描いていてオススメです。
 本人が動じないならば周りの人にも被害を及ぼして、成し遂げられるかどうかは運も問われる。
 

 ファンの多い作品シリーズで、話の根幹に今までなかったマイノリティ要素を盛り込むのは、押し付けが強くなります。
 うまくバランスを取った最高の成功例は『スパイダーマン』ではないでしょうか。
 
 日本では2019年に公開された、CGアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。
 映像表現の美しさもさることながら…スパイダーマンというキャラクターを、黒人の少年として、女性として、くたびれたオジサンとして、丁寧に再構築している点も大きな魅力でしょう。
 同時期、実写のMCU版が公開されたのも高評価に繋がったと考えています。
 2016年公開の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でのスパイダーマン登場に始まり、『スパイダーマン:ホーム・カミング』などのジョン・ワッツ監督版が2017年から作られました。
 
 でも普通は、そこまで予算がつきません。
 お手軽にゴリ押しのキャスティングをするとしても。私個人は…その人が世界で一番美しく思えるような表情と角度の…感動する一瞬を、入れてほしいものです。

 

マイノリティは宇宙人の真似をすべし(500字)


  『シン・ゴジラ』の流れで作られた、現代風スタイリッシュな映画『シン・ウルトラマン』。
 これに登場するウルトラマン、ザラブ、メフィラスといった外星人の振る舞いと、彼らに対する地球人の反応。
 今の時代を生き抜くために良い参考になると思います。イチオシです!
 
 多くの人にとってマイノリティは、宇宙人のようなものです。
 それまで普通だった価値観とは全く違う文化。しかも同じ星に住みたがっている。
 
 地球人は、宇宙人に対して、本能的に侵略されることを恐れます。
 映画『エイリアン』シリーズを筆頭に、宇宙人の登場する映画の大半が侵略ものであるように。
 危害を加えるつもりがないとしても見た目や影響力がヤバければ、自由にしておきたくない。
 
 仲良くしたいのなら…地球人の感覚に合わせて見た目を整え、安心させるような言葉遣いでコミュニケーションを取り、利用価値を示すこと。
 地球人同士でもそこは変わりません。心を通じ合わせるには手間がかかるもの。その労力に見合う価値はあります、間違いなく。
 
 
 一人ひとりが、自分のために仲良くなる手間をかけて…その積み重ねが、色んな映画を作りやすい未来になるよう、私は祈っています。

 あなたの理想の未来は何ですか?


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