:1年前の今: 感受性

 1年前の今、みなさんご存知の「ものづくり補助金」で機械メーカー2社と接点がありました。この補助金は設備投資にお金がでるものであり、これを活用して、機械メーカーのお客様に情報提供するとか、販売促進として利用するとか多様な使い方をアドバイスしていた。A社は、過去に自社で補助金申請をトライアルしていたので、申請書作成には自信をもっていました。でも、どんなものか、話を聞きたいと接触してきました。B社も、同様に過去のトライアルはしていないが、周りの情報から関心を示されて接触してきました。

 補助金とは、国や自治体が、返さなくてもよいお金を一定の政策のもとに企業に提供してくれるしくみである。現在は、公明正大にだれでもトライアル可能である。ただし、補助金は、2,000種類以上あって探すのが大変なことと、申請書を作成し、審査を通さないといけないものがあり、大変煩雑である。したがって、世の中では申請書作成代行をやる会社が多々ある。弊社は、経営支援が仕事であり、補助金申請支援もその一部のサービスとして行っている。

A社は、その後、自社での設備投資に活用した。ものづくり補助金の申請には内容的に厳しいものがあったが、我々の協力で取得することができました。その過程で自社だけでやることがいかにノウハウがない状態であるかということをつくづく感じたようでした。その後、積極的に相談をされてきたり、自社の経営の課題解決のきっかけにしようと別件でも取り組まれ、成功させました。そして、1年たった今、自社のお客様への紹介、販売促進に使いだしています。この過程で、最初コンタクトをとったのは、管理部門でしたが、技術部門、営業部門さらには、社長まで登場してきています。全社を通じて、このようなチャンスを活かそうとのセンスがあります。

一方、B社の方は話は聞いたが、当面、対象設備はない、うちのお客様は小さいから無理だ、との意見で話をつめてみようとも、しませんでした。コンタクトをとったのが、営業部門であったが、それ以上ひろがらりませんでした。1年たった今、A社との差は歴然となっています。

 A社とB社の規模は似たようなものでしたが、この差はなんでしょうか。感受性、関心、興味をもつ、柔軟な頭などと表現される姿勢でしょう。企業は環境適応業であるといわれるが、常にアンテナをはっておく必要があろうかと思います。企業活動そのものが、わくわくするもの、興味深いものであるはずですが。

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