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キワキワのカードを出したい

はじめに私も相手も手持ちのカードが何枚かある。
出だしは真ん中辺の4から8くらいまでの、比較的出しやすいカードを出していく。この辺は両者様子見であって、相手が4を出したら「ああ、私も5持ってるし」と続けて出しやすい。
私も相手もこの辺りのカードはダブってかなり持っているので、ずっと終わりまでこの辺りのカードを出していってもいいのである。でも私はなんだか「最後までこれでいいのだろうか?」とか思ってしまう。「もっとキワキワのカードを出したい」という気持ちが出てくるのだ。

キワキワのカードというのは11、12、13あたりで、この辺りのカードは平穏に生きてたら、なかなか手には入らないものだ。自分から望んでも望まなくても、キワキワ(追い込まれるとか、切羽詰まるとか)な状況に陥ってしまって、そこではじめてゲットできるカードなのかもしれない。
だからってこの辺りのカードを出したところで、それが相手に受け入れられることもあるがそれはかなり稀であり、大きく食いついてくれると大ラッキーではあるが、完全にドン引きされることもあり得るのである。
だからこの辺のカードは出そうと思っても、なかなか最後まで出せないことが多い。

だから私も今回は最後まで出す気はなかったのであるが、とっさに頭に浮かんだのでカードを出してしまった。「私なんて見てもらったら、とっくに若い頃にシんでたはずだとか言われたんですよ」とか口走ってしまった。すると「そういうの信じてる人なんですか?」とか「見てもらったとは占いかなんかですか?」とビックリ反応が返ってきた。「まあそんなことがあったんですがね」とごまかしたが、もう相手は逃してくれななかった。

「そういうのは信じてるのおかしいですよ」とか思ってなかった方に流れはじめた。このカードを出してしまった為に、今までのカードも一気に疑いがかかってしまったようだ。
そこからはなにを話しても「それは考えすぎじゃないですかね」とか「それは違いますよ」とか「それについてはちゃんと話さないとダメですね」とか私のカードは全て否定され、一切出せなくなってしまった。
要するに『ヤバい奴認定』をされてしまったようである。

見えないものの話はかなりこういうことがある。だから初対面みたいな人には出すべきではないのだ。精神の話、内面の話、人の念の話、霊の話、この世の意味の話、あの世の話など、うかつにこの辺のカードを出すと『ヤバい奴認定』をされてしまいやすい。
それがわかっていながら、私としてはこの辺りのキワキワの話がしたいものだから、ついついこの辺りのカードを出してしまう。そのカードが相手が理解している範囲の外のカードであった場合は、高確率でガン無視されたり、相手から攻撃される(完全にバカにされるのも含む)ことが多い。
「現実的に考えてそんなことありえないでしょ!」「なにバカなこと言ってんの!」「あんた頭がおかしいの?」ってことなんだと思う。

キワキワのカードを出してから「ああ、やっちまったなあ」と思っても、もう手遅れである。一度出したカードは手元に戻せない。そういう失敗をしたしんどい気持ちはかなり引きずってしまうので、そんなことになるくらいなら、人と話さない方がいいとさえ思う。
でもそれは人が嫌いということではないと思う。何故ならキワキワのカードの通った人とは、どんどん湧き出るように話が出てくるし、キワキワの話をしてると楽しくてしょうがなかったりするから。

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