課題の残るアメリカの田舎医療

今日は外科医の立場から記事を書きます。ルイジアナ州の田舎町で外科医をしています。研修医時代はフィラデルフィアという大きな都市で、またフェローシップはテキサスダラスという、また別の大きな都市でたくさんの手術を執刀してきました。それから、UNDERSERVED AREAといわれるアメリカの田舎のほうに家族で引っ越し、基本的には保険を持たない方また、MEDICARE MEDICAIDの患者さんを中心に診療、手術をしています。アメリカと言っても医師看護婦、医療従事者全体のLEVELの差がありすぎることにまず驚きます。自分は現在の病院で10年ほど前までは存在していた外科のDEPARTMENTを再建するようにとCEO に任され戦っている最中です。今日お話ししたいことは、”都会医療と田舎医療の決定的LEVELの違い”

1.一人一人のPROFESSIONALのLEVELの低さにはビックリします。これでよく人の命を扱う仕事をするなあと考えさせられる事が多々あります。後々実際の例を挙げます。

2.医者同士でも都会の医師とはさすがにLEVELPROFESSIONAL意識が低いと感じる医師が多い。非常に腹立たしいことです。お金儲けに走っている医師。向上心、患者のために物事をするという医者が少ないということ。どういうこと?と毎日考えさせられるLEVEL。つい昨日、私が3日前に手術をした患者、NECROTIZING FASCIITISという筋肉繊維がバクテリアに感染しすぐに治療をしないと、致死率か格段に高くなる病気。この患者を金曜日に入院させ、日曜日の夜までに私に報告なし。いきなり日曜日の私が当直ではない日に、

”あー先生月曜日、明日時間があるときに、この患者さんをみてください” NECROTIZING FASCIITISの疑いがあるようなないような。。。。もちろんその日のうちに私は患者さんを診てその日のうちに手術室につれていきました。まあ、この時点で、どんだけ医師としての意識が低いんだと腹立たしいことばかり。月曜まで待って殺す気か???

まだあります。昨日、その患者さんの容態は完全ではない。私は次の2-3日の間にもう一度手術室につれていき、皮膚のCLOSINGをするつもり、カルテにもしっかり記入している、他の先生もPLANは知っているはず。昨日の夜にICUからいきなり電話が。信頼しているICUの看護婦さんからだ。先生!!!xxx先生がLTACという特別ホームにこの患者さんを送ろうとしてますよ。そうです今夜。私:??????

この先生とは2-3時間前に直接、話をして患者さんの容態は完全ではないので、まだ送れませんと、ついさっき話をしたばかり。。。。言葉がありませんでした。そして、怒りがメラメラ。患者さんをなんだと思っているだ!その人の言い分は、週末前にBEDの空きがこの特別ホームでできた。今送らないと、この患者さんは週末も病院にいることになる。。。。。私:OK。それでも患者さんはまだ退院できる状況ではないですよ。。。。お前の都合で患者を退院させる気か??お前は自分は土日が欲しいために患者の右足はどうにでもなっていいのかよ!!!叩きつける言葉しか出てきません。

このような医者同士のやり取りが電話で行われ。患者をICUに引き留めました。全く、なんだよこの医者は。このような、日々の戦いが今日も続きます。

それでは今日は手術日。安全第一の手術を丁寧にしてきます。患者さんの立場から物事を考えること今日も肝に銘じて行って参ります。


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