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「良いお年」の「お」は誰を立てているのか?

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、年末、皆さんは何回「良いお年を」という言葉を使ったでしょうか。
職場で、サークルで、近所付き合いで、ご家庭で。
対面で、はがきや手紙で、メールで、SNSで、電話で。

この場合の「お」は一体誰を立てているのでしょうか。

通常の会話とは異なり、これとは断定できませんが、想定できるものを挙げてみたいと思います。

①年神様

お正月には年神様を迎えます。
この年神様を「お年」と言ったのでしょうか。
※人を立てるわけではなく、この単語をこれから特別な使い方をしますよ、という意味で「お」を付けるなら、美化語です。

②数え年

昔は数え年ですから、1月1日になれば誰もが一つ年を取ります。
これを「お年」と言ったのでしょうか。
※人を立てるわけではなく、この単語をこれから特別な使い方をしますよ、という意味で「お」を付けるなら、美化語です。もし「尊重されるべきあなた様の年」という意味で付けるなら、主体尊重です。

③これからの一年

現在では、数え年という考え方よりも、これからの一年が良い年でありますように、という思いを込めて「良いお年を」と言っている人も多いかもしれません。
※「尊重されるべきあなた様の一年」という意味で付けるなら、主体尊重です。特に誰のものという意識はないままに使っているなら、一年の締めくくりであるあらたまった挨拶ということで、改まり語です。

私が思いついたものは以上3つですが、ほかにこういう思いを込めて使っているという方がいらしたら、ぜひコメント欄でお教えください。

それでは、また。


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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。