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格闘技とトークの共通項③~広がる波紋

私はよくトークをスポーツに例えることがあります。

ただし、実際にはかなりの運動音痴でテコンドーを習いに行って数回で股関節を痛めて断念しましたW
そこで、せめて「格闘技とトークの共通項」を探してみたいと思います。

今回のテーマは「波紋」です。

波紋を広げるイメージを持つ

youtubeで格闘技動画を見ていると影武流合気体術という武道が出てきました。もともとは門外不出、一子相伝の武術だそうです。

この動画を見ていて共感したのが、胸を打つときにただ胸をイメージするのではなく、どこに波紋を広げたいのか、体全体に広げたいのか、胸の奥の肺に広げたいのか、そういったことを具体的にイメージすることの必要性です。

​トークで「ありがとうございます」と言うとき、言葉としてはたった10文字ですが、その気持ちとしては、
「(お急ぎなのに質問に答えてくださって)ありがとうございます」だったり、
「(決してこんな回答を期待して電話をかけていらしたわけではないでしょうに受け入れてくださって)ありがとうございます」だったり、
いろんな気持ちを込めます。

そして、その言葉が相手の心に入ったときに、
「お急ぎなのに私どもに協力して質問に答えてくださるあなたは理性的で優しい素晴らしい方ですよ
というメッセージや
「期待を裏切られ、そんなことのために貴重な時間を捨ててしまった。しかも客という立場でありながら私どもに理解を示してくださるあなたは心の広い素晴らしい方ですよ
というメッセージが伝わるようにイメージします。
その奥には
あなたは尊重される価値のある方ですよ
というメッセージがあります。
このようにイメージがある「ありがとうございます」とイメージも何もない「ありがとうございます」では広がる波紋の大きさは全く異なるというのは、理解してもらえるのではないでしょうか。​

そして、このように波紋が広がるためには柔らかくたわむ必要があるそうです。


<休憩コーナー>
ミニチュア・クリエーター 工房てるとさんより頂戴したミニチュア花器を
花の横にそっと添えてみました。

硬ければたわまない

相手を打つ手を固く握ってしまうと、相手がたわんだときにこちら側がたわまないので、波が広がらないと言います。

これもトークに置き換えてみましょう。Aという質問をされたらA'と答えてそこになんのたわみも生じなかったらどうでしょう。
なんか答えがずれてるなぁとか、その先はどうしたらいいんだろうとか、あぁすっきりした!とか、案内を聞いた相手には何かしらのたわみが生じます。それに対し、こちら側はびくともしません。
・・・。
これでは一方的で無機質な対応です。せっかく生じた波紋が空しく消えていきそうです。
それを、こちら側が柔らかく打つことで、相手の波紋を感じ、その波紋が広がっていきます。

こんな風にイメージすると、「失礼のないようにしましょう」「親切にしましょう」という掛け声ではどうしたらよいか分からなかった人でも動きやすくなるかもしれませんね。

それでは、また。


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< 格闘技とトークの共通項②~一体化

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