不良品にクレームを言う客に対する企業の責任について
先週は、相手の特性や状況によって、同じ不良品でも受け止め方は異なるが企業の責任は変わらないという話をしました。
そうすると、こんな風に感じる人はいないでしょうか。
もしかしたら、そんな風に思っている無責任な会社があるかもしれません。
しかし、それがあるべき姿だと思っている人は少ないのではないでしょうか。
同じ不良品が届いても、別に困りもしなければ傷つきもしない人もいるでしょう。しかし、たった一人であっても一生後悔するぐらい傷つく人がいるなら、自分たちがしている仕事はそれぐらい大切な仕事なのです。
前回は、精神的なショックを例に出しましたが、もしこれが物理的に出火するとか、人にけがをさせてしまう恐れがある不良であれば、万一連絡をくれた人になんのけががなくても、それはラッキーだったというだけの話であり、至急製造工程やチェック体制を見直さなくてはなりません。そんなことは子どもでも分かる話なのに、実際はどうでしょうか。
お客さまからの苦情が入っていたにもかかわらず、すぐに対処をせず怠った例は数知れません。
また、面倒な感情の対応を省くために過剰なサービスをしてその場しのぎを続けるなら、真っ当な対応を望む客は離れ、過剰なサービスを期待する客ばかりが群がるかもしれません。その要求はエスカレートするばかりですが、そんな要求を引き出しているのは他ならぬ企業側です。中には”いちゃもん”としか言いようのないクレームを言ってくる人もいるでしょう。しかしそういう人はコアターゲットではありません。クレーマーを基準にサービスを設計しては信頼を得るべきお客さまを追い払ってしまいます。
お客さまあっての企業であることを忘れず、地道に誠実に対応し続けることが、企業がとるべき唯一の道ではないでしょうか。
ある企業の従業員とお客さまの関係は、別の状況では入れ替わることもあります。今、目の前にいるお客さまを大切に扱うことは、いつか自分がお客さまの立場で大切に扱ってもらう土壌づくりだと思います。
日本が、おもてなしの国であり続けますように。
それでは、また。
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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。