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第126弾「好きにならずにはいられない」

ハーイ!みんな元気?あたしけいご。

126曲目はこれ。好きにならずにはいられない。あたしは、人間が生きる理由なんて『恋』だけで充分だと思っているタイプの人間で、好きなひととか、好きなもの、好きな場所を見つけることが、この星に生きた思い出になるのだと思っています。生きる意味を迷うときは「そうだ、あたしは好きなひとに『好きだ』というために生きているのだ」と思えば割と自分を取り戻せるし、なにかを好きになると言うことと、自分を好きになることはイコールだと思う。なにかを好きになるから、この世界をもっと生きたいと思う。

「好きにならずにはいられない」 作詞・作曲 Keigo Sakatsume

ぼくのこころをうごかした ロックンロールに騙された
生きてていいよと騙された そのままでいいと騙された

あの日のぼくの息を止めた 優しい言葉が離れない
死ぬまで騙されたい嘘(ひかり)まだ あたたかい

生まれたときから前のめり 伸ばす手はさげない
転んだままでも!前を見る!前を見る!前を見る!

好きにならずにはいられない 前進 ゼンレーション

みんなが勝手に諦めて みんなが勝手に投げ出して
君だけ懲りずに続けてた 一人になっても続けてた

身に振る火の粉は払わない 火傷をしたって構わない
石にかじりつき離さない バカは死ぬまでなおらない

追い詰められても大丈夫 世を捨てて浮かぶぜ
八方塞がり!空を見る!空を見る!空を見る!

好きにならずにはいられない 全身 ゼンレーション

デタラメでもいい 嘘でもいい 大ぼら吹きは今日
現実に変える!夢を見る!夢を見る!夢を見る!

好きにならずにはいられない 前進 ゼンレーション
好きにならずにはいられない 全身 ゼンレーション

生きててもロクなことはねえな、おとななんてみんな嘘つきじゃねえか、と、わかりやすい形で金髪ロン毛の不良少年になっていた10代の頃のあたしは、それでも「自分の好きな音楽を聞いている間だけは、この世界を、もうちょっと生きててもいいかな」って思うことができました。ほとんどの言葉を嘘っぱちだと感じていたけれど、好きなひとが歌う、好きなひとの言葉だけは、すんなりと胸にはいってきた。自分の好きな音楽は、あたしに「そのままでいいよ」「生きててもいいよ」って言ってくれているように感じた。そんなことを言ってくれるおとなは皆無で、大概は「これができなければ生きている資格がない」みたいなことを、言う。要するに、自分以外の何者かになることを強制されることが嫌で、だけど、言葉をもたないあたしは『グレる』という形で、なけなしの反発を示していたのだろうな、と思う。

もちろん、そんなこども(=あたし)を相手に、周囲のおとなたちは手こずる。よく言われた言葉が「そんなんじゃ生きていけないよ」と言う言葉で、でも、あたしは「そこまでして(自分を殺してまで)生きていたいとは思えないよ」と、抵抗をする。水掛け論 of 水掛け論。結局、最終的に「こいつはなにを言っても無駄だ」となり、半ば、見捨てられるような形で過ごしていたのが若かりし頃のあたしでした。あたしは、あたしのままで生きる方法を知りたかったわけで、でも、周囲の人々は「お前は、お前のままでは通用しない。だが、○○になれば通用する」みたいな形で、脅迫をする。大袈裟なあたしは、まるで「死ね」と言われているように感じて、死んでたまるか、死んでたまるか、お前みたいなおとなになってたまるか、と、反発をすることで自分を守った。だけど、別に反発するために生きているわけじゃなくて、死にたいと思いながら生きていたわけでもなくて、あくまでも「(自分のままで)生きること」を、大事だと思った。だけど、なかなか見本になるような生き方をしているおとなって少なくて、悩み多き時期を過ごした。

そんななか、本を読んだり、音楽を聞いたり、多くの人々と出会ったりするなかで、少しずつ、少しずつ、ああ、こういう生き方はいいなあ、こういう人柄はステキだなあ、と思える人たちを知るようになった。彼らの共通点は、乱暴にまとめると「死なないことよりも優先していることがある」ことだと思った。逆に言えば、これができないくらいなら死んだ方がましだと思えるものを必死で探して、それを見つけ出して、実際に取り組んでいる姿勢を、魅力的だと感じた。その姿は、さながら『自分の命を、それに注ぎ込んでいる』ように見えて、ああ、これが本当の意味で生きるってことなんだなあ、と、感銘を受けた。生活のためって言葉が昔から嫌いで、生活のために嫌な仕事を我慢してやって、なりたくもない人間になって、耐えて、耐えて、耐えきった先に寿命がまっているのだとしたら、一体、なんのための人生だったのだろう。なんのための生活なのだろう。おとなは、人生はお金じゃない、とか、言う。そのくせ、その裏側では「生活のため」と言う。これって、要するに、お金のことじゃないか。なぜ、言っていることとやっていることが違うのか。別に、お金のために生きることを悪いこととは言わない。言っていることと、やっていることが違うということに、当時のあたしは(これはいまもだけど)反発を抱いた。「全部、嘘じゃねえか」、と。

だけど、自分が好きだと思う人の生き方には、嘘を感じなかった。別に、聖人君子だと言いたいわけじゃない。嘘をつくことも、自分をごまかすことも、彼らにはあると思う。だけど「これだけは」という部分には、嘘をついていない。貫くべき筋を、貫いているという印象がある。これは、言い換えると「自分の人生を、誰の責任にもしていない」ことだと思う。だから、彼らには清々しさを感じる。こんなに気持ちのいいおとながいたのかと、あたしは、衝撃的な感銘を受けた。これは、涙が出るくらいうれしい感激だった。そして、単純なあたしは「自分も、こういう人間でありたい」と思うようになった。誰かを好きになることは、生きたいと思うことと似ている。こうなりたいと思えるひとが、あたしに与えてくれたものは『希望』だった。

と、まあ、自分語りを続けるとキリがないので、軽く楽曲の説明(?)をさせてください。別に説明もなにもないのだけれど、この曲に「八方塞がり!空を見る!空を見る!空を見る!」という歌詞があります。これはですね、人間、生きていると「前もダメ、後もダメ、右もダメ、左もダメ」という四面楚歌状態に置かれることが一度や二度はあるものですが、まだ、空があるじゃないか、と。そういうときこそ、空を見る。四面楚歌でも、空がある。空を見ようじゃないか。空を。そういったですね、まだ、残されている道が常にあるとでも言いましょうか、空は『そら』とも『くう』とも『から』とも読みますけれども、古来、日本人は「なんにもないからっぽの場所を神聖な場所としてあがめる習慣があった」ことからもわかるように、うんちゃらかんちゃら、なんちゃらかんちゃら、しっちゃかめっちゃか、ああ、無常。

説明するのも野暮なので、引き続き更新されている『ホシナナナイト!』を、是非、みなさまもご覧ください。我らがAgape・ベーシストの保科亮太さんが、死闘を繰り広げております。こういったことは、やはり、リアルで感じていただくことがベスト!!今週の土日は定期演奏会があります(参加費無料!是非!)。8月31日(土)は東京四谷で奇跡のライブ。9月9日(月)は、命運を賭けた吉祥寺ライブがあります。吉祥寺には、昨日の記事で話題沸騰をかっさらった『べーあー』も遊びにきます。デモ音源だとあたしひとりの演奏だけど、これがまた、バンドサウンドになると結構変わるのです!!これは本当!!騙されたと思って、遊びにきてください!!我々の仕事は、あなたを騙すこと!!そう、死ぬまで騙されていたい嘘をつくことが、我々ロックンローラーのお仕事だと、勝手ながら思っております!!(我々は、いつからロックンローラーになったのだろう。コミックバンドだと思われている節もありますが、それもあながち、間違いではありません)

これは余談だけど、人間、なにがつらいかって「人間を信じられなくなる」ことだと思う。自分を含めて、人間を信じられなくなるとき、生きる力がなくなる。だけど、逆に言えば、人間を信じることができたとき、自分にはなにもないとしても、前を向く力を得る。『人間を信じる』っていうと言葉が重いけど、それは、ささやかな出来事から感じることができる。すれ違うひとが挨拶をしてくれたとか、誰かがお土産を買ってきてくれたとか、店員さんの笑顔がいい感じだったとか、心のこもった手紙がとどいたとか、そういうところから、ああ、人間っていいなっていう実感が生まれて、世界を捨てたものじゃないと思える。そして、自分のことばかり考えていた自分を、自分の苦しみだけをくるしんでいた自分を、はずかしく思ったりする。いいことばかりじゃないかもしれないけど、いいひとばかりじゃないかもしれないけど、それでも『人間を信じる』ってことを、諦めたくないと思いました。

じゃあ、またね。愛してるわ。バイバイ。

坂爪圭吾 keigosakatsume@gmail.com

【イベント情報】

8月24日&25日(土&日) 15時~16時@神奈川県横浜市「ごちゃまぜの家」

8月31日(土) 13時~@東京都新宿区四谷「シアターウイング」

9月9日(月) 19時半~@東京都吉祥寺「曼荼羅」

○バンドプロフィール紹介

Agape(アガペー=神の愛という意味がある)

2014年2月14日。Guitar & Vocal の坂爪圭吾が、当時同棲していた彼女に振られ、振られた勢いをそのまま活かすかたちで、「ひとは家がないと生きていけないのか」という問いを持ちながら、定まった家がない状況で如何にして生きていくかという実験を開始。

その体験談を綴ったブログ『いばや通信』が、爆発的な人気を博し、結果的に日本全国、世界20ヶ国ほどに、トークイベントなどで招聘されるようになる。「とにかくやばいことだけをやる」というコンセプトに基づいた会社、【合同会社いばや】の代表としてブログや講演活動に専念するなか、“家を熱海に買ってもらう”というゴールを果たした頃に、会社が円満解散。

ホームをレスしてからちょうど5年後。2019年2月14日。イタリアはヴェネツィアで、ある女性を通じて「音楽をやりなさい」という啓示を受けた坂爪圭吾が、日本に帰国後、一日一曲の曲作りに邁進するなか、一人、また一人と毎月メンバーが増えていき、現在5人体制で活動している(今のところ全員無宗教)。

メンバーのほとんどが、“中学校の授業以来”という驚愕のバンド結成状況の中、「ド素人から成長していく姿を公開していくことが、自他共に勇気が出るのではないか」と開き直り、約半年で、およそ百数十曲の音源を作る。それらの楽曲は、「ジャンルはなんですか?」とカテゴライズされないために、様々な趣向が凝らされている。

メンバーそれぞれが、駄目なら駄目なりに、失敗したら失敗したなりの姿を晒していくスタンスで、“技術だけではない何か”を感じてもらえるような演奏を心がけている。

◯メンバー紹介

Guitar & Vocal の坂爪圭吾(34)音楽活動歴約半年で、毎日一曲のペースで創作し、百数十曲の持ち曲のほとんどの作詞作曲を手掛けている。

Bass 保科亮太(31)音楽活動歴約五ヶ月で、「圭吾さんがギターで、ドラムは重そうだから」という理由でベースに挑戦。作詞も手掛けている。

Guitar 竹谷純平 (34)音楽活動歴約四ヶ月で、「誕生日が一番早いのと、唯一の長男だから」という理由でリーダーに抜擢。愛されキャラでありつつ、“アニキ”の愛称で親しまれる。ライブ時のMCと、エレキギターでのソロ演奏に注目。

Keyboard & vocal 稲村彰人 (26)音楽活動歴約三ヶ月で、仲良くしていた先輩たちに、半ば強制的にバンドに加入させられる。が、秘めていた才能が開花。その独自の世界観と歌唱力から、米津玄師さんに対抗しないかたちで人気を獲得している。

Drums 嘉向徹(28)バンド結成前から坂爪たちと親しくしていた、最後の精鋭。メンバー全員が「アガペーのリズム体になるのは、彼しかいない」と断言し、その登場を待ち続けていた。“ドラムというより、大地そのものを叩きたい”という独特の表現は、幼少期から海とさざ波の中で育った背景に起因している。音楽活動歴、堂々の0ヶ月で、初ライブに挑む。

◯バンドからのメッセージ

まずは「1年後、見ててください!」を合言葉に、Agapeを応援してくれているファンと共に成長していきたいと思っています。年齢的にはアラサーですが、まだまだ多感な我々Agapeの音楽を、ぜひリアルで体感していただけたら嬉しいです。


バッチ来い人類!うおおおおお〜!