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「The Winds Of Spring (full ver)」

2020年春、ウイルス流行による自粛が始まり、僕らミュージシャンは皆何かできないかと探り始めました。
僕はまず、お世話になっていたライブハウスはこの流れだと危ないだろうと思い、僕にとって大事な、故郷札幌の「くう」の存続のため、「くう」ゆかりのミュージシャンに声をかけて、制作し、ネットで音源のファイルを販売しました。

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この時、僕らが直面したのは、僕らの音楽を聴いてくれている人の多くはファイルで売ってもどうしていいか分からないという現実でした。
みんなこうして危機的状況の時、協力したいと思って高額なハイレゾファイルを買ってくれる、でもこの携帯でどうやって聴くの?という。

考えてみれば僕らミュージシャンは仕事の資料などは今ファイルでダウンロードで送られてくるわけで、ファイルが聞けない人はそもそも現在ミュージシャンとしてやっていきにくい状況なわけです(年配の方にはまだまだいます)。

メンバー間でもこれはCDにしないとダメだろうね、、という話でまとまり、せっかくCDにするなら数曲追加しない?と、また2日くらいで2曲書き、デモを作り、皆に送信。

レコーディング方法

この「The Winds Of Spring」のシリーズは演奏に当たって誰も顔を合わせていないわけです。最初に軸となるみんなの演奏をシミュレートしたデモ音源をまず作り、そこから、ドラム>ベース>ギター>バイオリンやフルート>ピアノ
のような順番で重ねていくわけです。
なので、最初の、ドラムのたかし君などは、他の人の演奏が全て味気ない打ち込みの状態で演奏しているわけですね。。
この時に後でかぶせてくるみんなの演奏による広がり、などが想像できてないと、なんかダイナミクスに乏しい音源になってしまう、、こともあるわけですが、
本当に今回のメンバーはベストメンバーで、様々なライブの経験も豊富、お互いの共演歴もあり、
というわけで、全く問題なく、みんなから演奏ファイルが届くたびに音楽が広がっていく、、あの感じは僕らメンバーしか味わっていないわけで、これが本当にすごかったんです。ここを配信番組にしたら感動ひとしおですよ。。

NAOTOくん

さて、今回はNAOTOくんというバイオリニストが全面的に参加しています。
彼はもちろん僕の元々友達ですが、今となっては僕に大口の仕事を約束してくれている大事なクライアントであるわけです。
でも彼は一番最初から大事にしていたミュージシャンシップをいつも失わない、、そこがとても偉いなぁといつも思っています。
ギャラが安いだろうなぁと思われるセッションなども出演していたりして、、
そういうのは、変な話ですが、、彼というブランド力キープのためにはあまり役に立たない、、なので、、もちろん僕も気軽に声をかけれるわけではないんです。

でも、今回は「くう」ゆかりの話、そして音楽業界全体の危機、ということもあり、勇気を出して彼に声をかけたところ、
もちろん予想はしていましたが、快く引き受けてくれました。

そうなると、これは僕の大きなチャレンジでもありました。
NAOTOくんとはずっと共演していますが、僕のメロディーを彼に弾いてもらうという機会は激減してしまっていますので、今回、全体で、僕が一番楽しかったのは、ここだったかも知れません。

アルバムの最初と最後、Windsつながりの2曲が対になって、大きなテーマとなっています。
ここが僕にとって一番大事だったところで、そんな思いで作曲しましたので、ふまえて聴いてもらえたら嬉しいなぁ、、と思うのです。

販売形態(色々考えた末)

というわけで、ひとまずCD発売記念!という記事ですが、
CDはBaseショップからの郵送(8月中旬以降より)、それとダウンロード販売(今日スタート!)で、前回同様ハイレゾも用意いたします。

前回、色々と混乱が生じたので、Baseのショップでの販売は24bit48khzのファイル一択にします。
どうしてもこの上のハイレゾデータを欲しい方は、一旦24bit 48khzのをお買い求めいただき、ショップ経由で僕に連絡を下さい。24bit 96khzのデータのリンクを送信します。

96khzのデータはどうしても1GBを超えてしまうため、前回も二つに分けての販売になっていました。あと、実数として販売数が少なかった、というのもあります

前回の6曲と新録2曲ですが、前回からの6曲もミックスの修正を施しています。演奏内容は変わっていませんが、少し聴きやすくなったかなと思っています。

売り上げから支援へ

CD盤、wav版ともに、売り上げから「くう」そして今回からは他のライブハウスさんへも支援していきます。細かく分配していくと小さな金額になってしまうのですが。僕らミュージシャンも、少ない割合ですが少しずつギャラにしていきます。

でもまずはシンプルに、この音の世界を皆に届けたい。
皆で知恵を出し合って作った作品です。
ぜひ聴いて、楽しんでいただけたらと思っています。

ショップのアドレスはこちら(CD盤販売は改めてアナウンスいたします)
https://cagieshop.thebase.in

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