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僕がリズム感が良くなった過程(3)

これまでは、特にクリックと一緒に練習した結果、良くなった、という話だったかなと思います。

これはあくまで、僕の話で、他の方にはそれぞれの歴史があるので、一概には言えませんが、一般的な日本の家庭で育った人間として、特に音楽が流れていた家でもないし、サンバを踊っていたわけでもない。

リズムに関する下地が何も無いわけです。そこで早足で、リズムを鍛えるには、クリックによるトレーニングしかないかな、と思っています。

そこで、細かい音符を合わせるというよりは、大きなリズムの強さを得るためにやるという。

強さというのは音量やタッチの事ではなくて、確信、のようなもの。

ここに違いない。ほら、そうだ!

のような経験の打率を上げる感覚。
繊細にプレイして当てたり(針の穴を通すように)ハノンのように16分を敷き詰めてそれが4分のクリックと合っていても、あまり意味が無いと思う。

クリック以外の概念

そうやってクリックとトレーニングするわけですが、

もちろん僕はリズムの価値観はそれだけだとは思っていなくて。
クリックはメロディーの間合いなどは聞いてくれません。
あとは人には、長い時間をかけてゆっくり加速していくような感覚を好む傾向もあります。

(強さ記号の)pで、演奏するところはテンポも少しゆっくりでいいだろうし、fになったら早くなるくらいがちょうど良いような気もする。

あくまで人間としての感覚は忘れないように、、
でも一般的な日本人の感覚よりは、必要なリズムの強度って、もっと強く正確なものだ、くらいに思っておいた方が良いかなと思う。 

わりと重要なポイント

あとは例えば、シンガーのサポートの仕事など。
僕の経験だけれど、それなりに多くの人を伴奏してきたと思うんだけど、人によって言うことは千差万別。
ある人はここで絶対前へ出るなと言うところを、ガンガン来てくれという人もいる。
バラードでもクリックのタイミングの一番前でずっと弾いてくれという人もいる。

数年前にどんどんリズムが走るタイプのシンガーの仕事があって、これは辛かった。。
こちらは変に走らないようにトレーニングされているわけで、でも一緒に走らないと、向こうからは、合わせてくれない。。って思われたりする訳で。。

どんなケースに於いても、シンガーにはビジネス的に逆らえないからね。
なので、バレないように(笑)一応言いたい。。
リズムが悪いシンガーはいる。でも良いシンガーも沢山いる!
あとはリズムが悪くてもそれ以外が良いこともあるので、捉え方で、どこかしら幸せを見つけられる方が、いいかな?

クリックとやってトレーニング積んだら、その体験の強度を高めてくれる、優秀なリズムセクションと生演奏するべき。その回数をとにかく積んだ方がいい。それも、色んな人達、色んなジャンルの。

あとは1人っきりの演奏でもリズムがちゃんと前へ進んでいくような演奏になるように、クリックを使わないプレイをしてみて、録音してみる。
それが、ちゃんとリズムの躍動感を感じ取れるものにする、そのためには大きな拍や小節の単位の正確さ、細かいパッセージを弾くときも、そのパッセージが弾けるテンポに誘導されてしまうことがないように。キチンと一定のグルーヴで。
ということは、トレーニングという意味ではやっぱりクリックとやらないとダメかな?と思うんですけどね。。

ピアニストの場合だと、シンガーを1人で伴奏するケースの時に、ピアノだけだからと言って全部バラードみたいにせず、バンドと変わらない疾走感が出るまで、自分のリズムの強度を高める。。そういう演奏の経験が積めると良いですね。

最後に、リズムで悩んでいるプレイヤーの皆さんへ

特に、クラシックを少しかじってからの演奏家でリズムに悩んでいる人へ、かな、?

やっぱりリズム形態への理解を深めることが第一かと思います。
僕はロックの2、4でしたが、例えばブラジル音楽などにも同じずっと流れているグルーヴがあり、それはとてもシンプルで力強いもの。
そこでやれ、グルーヴの訛りだの、英語が喋れないと分からないとか、ポケットとか、沈んだり浮かんだりとか、いろんな情報に溢れています。。
時にはそれに、自分の本来持てるはずの誇りまでやられてしまうこともあります。

まずは、そのリズムの基本を力強く自分で進めることが出来るかどうか、そこが大きなポイントかと思います。
細かい16がピタッと合うことではなく、あ、もちろんそれも重要なんだけど。もっと簡単で、身近なもの。

できれば打楽器で練習できれば一番いいのに、と僕は自分の経験を通して思うけど、僕にしても例えばドラムのマーチングのルーディメンツなどは全く出来ない、ただ、普通のパターンを叩くだけの練習だったけど、それでいいと思う。

僕は時間ができたらドラムのルーディメンツをやりたいです。
でもしばらくは無理かな〜

何でも、聞きたいことがあったらSNSなどで僕に聞いてください。

僕はとにかく、この辺りの領域で迷っちゃっている人たちに救われてほしい。

僕自身があの若い頃、辛かったので。
そして出来るだけ音楽で幸せになってほしいのです。

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