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研究室に初めて来る学生さんへ

大学の研究室では,3月に学部生や大学院生が卒業した直後に,新しく学生さんが研究室に来ることになります。毎年,新しくる学生さんへ伝えることを書いてみます。

私の仕事は,学生さんに対して研究の進みの管理やアドバイスだけでなく,研究室を円滑に運営することも重要な仕事です。ここでは,研究進捗についてのみ書きたいと思います。

まず,工学系の大学の研究室では,希望や成績によって学生が教員ごとに配属されます。私の学科では3~4名/学年が配属され,学生さんと一緒に卒論や修論のための研究を行います。研究は,学生毎にテーマを決めて取り組んでもらうので,研究の進捗は学生によって大きく異なります。

研究に対する私の主な役割は種まき(テーマ設定)と肥料(研究費)の準備だと思っています。修士課程の学生さんは,種に肥料・水をあげ,雑草を抜き,収穫(論文執筆)をしてほしいと思っています。博士課程の学生さんには,学位取得までには種まきと肥料を自分の力でたどり着いてほしいと考えています。

私自身もそうですが,得手不得手があるので学生全員が一律に研究が進むと思っていません。ただ,研究を通して課題設定・課題解決の手法を身に着けてもらうことができればよいと思っています。学生が悩んだり,思い通りいかなかったりする時のサポートを全力でしたいと思っているのですが,残念ながら私自身は答えを知りません。答えを教えて欲しそうな顔をされることがあるのですが,それは無理な話です。

学生さんの悩みに対して,「解決できそうな方向性」を示すことしかできないと思っています。



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