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はじめに 【沖家室】思い出備忘録

忘れていってしまいそうな、沖家室の記憶。
私の中の思い出を、ただ、形にしようと思って書き始めました。
そういった意味では、自分に向けた、まさに「備忘録」です。
沖家室での思い出は、私の人生の宝物です。


心のふるさと

あなたに心のふるさとはありますか?

私の心のふるさとは、沖家室です。
瀬戸内海に浮かぶ、小さな島です。
父がこの島の出身で、私も大好きになりました。

沖家室島
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/沖家室島
島びと20世紀
生涯現役 沖家室島(上)
https://www.shikoku-np.co.jp/feature/shimabito/4/11/
大往生 沖家室島(下)
http://www.shikoku-np.co.jp/feature/shimabito/4/12/

沖家室へは、生まれてからほぼ毎年帰っていました。
それが、あたりまえのことでした。
でも、コロナ禍の今、それは難しいことになりつつあります。

これまでのあたりまえは、この先もあたりまえとは限らない。

これまでSNSなどは一切やってこなかった私が
こうやって記事を書く気持ちになったのは、
そういう時勢が影響しているのかもしれません。

また、祖父や祖母も亡くなり、ずいぶん経ちます。
父も高齢になってきました。
島は、私が幼かった頃より、いくぶん静かになっている気もします。

全く変わらないようでいて、
緩やかに変わっていく島の姿。

1年のうち、ほんのひとときを過ごしているだけに過ぎませんが、
私の中で占める割合は、大きなものです。

私の中には、
祖父の働く背中が、
抱きついた祖母の柔らかなお腹が、
日用品を売っていたおばちゃんの笑顔が、
よう帰ったね、と話す顔見知りのおばあちゃんの声が、
アイスクリームのお釣りを渡すおばちゃんの手の感触が、
網戸を通して見える付けっ放しのテレビの音が、
足に寄せる穏やかな波の冷たさが、
山から割れんばかりに響く蝉の声が、
満点の星空に流れる天の川が、
いまでも鮮明に蘇ります。

この島での時間は、
私の人生に与えられた、最大のギフトです。

記事を読んでくださった方、ありがとうございます。

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