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本当にやりたかったことって、何だっけ?

新卒でアスキー入社、出版局に配属。3年後にマガジンハウスに転職。単行本と雑誌の編集をずっと続けてきた。
20代はバブル真っ盛り、会社も景気がよく、編集者という仕事は性に合い、楽しい仕事人生だったと思う。

けれども、後半5年ほどは結構いろいろ厳しく、
「もしかして私、全然、会社員に向いてない⁉︎」と思うことが多くなった。
本を作ることは好きだが、自由さが足りない。もっとやりたいこと、できることがあるのに。

そんなこんなで迎えた定年退職は、だから解放感しかなく、目の前がパッと明るくなるような気分だった。

一昔前の男性は、定年退職すると、やることがなくて途方にくれる、という流れだったように思う。
今だからなのか、自分が女だからなのかはわからないが、やりたいことは山のようにあるし、毎日通勤していた反動からか、家にいるのもしみじみ楽しい。

好きな料理にも時間をかけられるし、本を読む時間もたっぷりある。
さあ、今日は何をしようか、という自由な気分とワクワク感は、かなりいい。

ずっとやりたかったこととして、着付けのお稽古と、Web関連の勉強があり、昨年から始めているが、こちらも難しいながらもおもしろく、頑張っている。

とはいえ、会社を辞めてから本当にやりたかったのは、何と言っても、バイクでヨーロッパを走ること。
35歳で中型免許、38歳で大型免許を取ったが、休日も忙しく乗る時間は限られ、いまだにあまりにもローレベルなライダーなのだが、それとこれとは別。
夢は実現するためにあるので、何が何でも行かねばならぬ。

問題は、私一人では「絶対行けない」ということで、何とかスケジュールを合わせて、夫と息子に「助さん格さん」をやってもらうしか方法はない。

夫はパリダカ完走経験があり、息子は毎日バイクで通学しているので、ふたりともかなりのハイレベル。私が低すぎるだけなんですが。

息子は今年から大学院進学で、来年は就活もあるだろうし、チャンスは今年だけ。
バイクだから、真夏に走るのもきついし、冬は無理。
そんなこんなで、5月に焦点を絞ってなんとか調整をした。
夫は長く仕事が休めないので、途中参加だが、ミラノ在住のバイクのプロフェッショナルに協力をお願いし、なんとか実現できそうな感じになってきた。

準備段階から、リアルタイムの行程まで、こちらに書きたいと思っています。
まずは、私とバイクについて。

(つづく)

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