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DAO型マーケティングの論文発表

こんばんは。web3の沼にハマってだいぶ経ちます…

春休みに書いていた論文が学会のウェブサイトで公開されましたのでご紹介します。
 NFTプロジェクトにおけるDAO型マーケティング
   
日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.9 No.13 

以前、NFTはコミュニティが面白いよってことをご紹介をさせて頂きました。今もPFP(アイコン)にしているTHE CITYについて書いたものです。もう書いたのは去年の8月ですね~

論文では、このTHE CITYの他、JUNKeeeeSとLive Like A Catという、3つのコレクションについての分析をしつつ、ブランド・コミュニティの新しい形について分析しています。どのコレクションも作品が素敵なだけでなく、非常に強いコミュニティを形成しています。

左からTHE CITY 、JUNKeeeeS、LLACで所有しているNFT

これまで企業は、顧客の情報をCRM(顧客管理システム)を入れて一生懸命「管理」してきました。顧客の属性を知ろうとし、行動を把握しようとし、購買履歴をチェックしてきました。当然ですが、商品やサービスを購入してくれる対象として顧客を捉えています。一部の企業では、例えばワークマンがヘビーユーザーをアンバサダーとして迎えたり、ネスレは職場にネスカフェアンバサダーを置いたり、という方法で会社と顧客をつなぐ存在を創り、顧客との距離を縮める努力をしてきたわけです。

一方、NFTのコミュニティにおいては、売る側と買う側のラインが非常にあいまいなのが特徴です。NFTのコミュニティ(Discordに作られたDAO)では運営とホルダーやファンの距離が非常に近く、顧客であるホルダーが運営チームに入ることもめずらしくありません。コミュニティにいる人の名前や住む場所や職業などの属性は知る由もありません。それなのに、広報活動をホルダーやファンが行い、盛り上げ役をかって出、ホルダーを増やすためにgiveawayを自ら行い、イベントを企画する……そうするうちに気になっていた人がファンになり、熱狂的なファンになり、運営に参画し、自分のスキルを高めてプロフェッショナル集団化していくんです。

ファンコミュニティが重要であることは、プロスポーツの場などで様々な側面から研究がされてきました。ただ、ブロックチェーン上で展開されているNFTのコミュニティは、その行動において少し様相が異なると考えています。そんな話を今活発に動いている3つのNFTコミュニティの事例から探索的に調査してみました論文です。

これからweb3を取り入れていこうと考えている企業や団体のみなさまは、こういったコミュニティが今、Discord上に展開されていることに是非気づいてください。きっと参考になるのではと思います。

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(了)


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