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「電話に出ません」は一般人でも通用する?コミュニケーションコストを下げる方法

時間は有限です。どんなにお金や権力があっても、1日を25時間にすることはできません。

とりわけ複業人材にとっては、時間はかなり貴重なリソースです。

フルタイムで働いて、家事もしていたら、複業に使える時間は週に数時間〜10時間程度しかとれない人も多いのではないでしょうか。

しかも、ビジネスを行うには、本丸の事業の活動だけでなく、その周辺の管理業務や雑務、関係者とのコミュニケーションの時間も必要です。

この、「直接利益に結びつかない時間」をなるべく効率的にやるのが大切だと思っています。

その工夫の一つで、私は「副業の仕事では電話をしない」を徹底してきました。

最近は、堀江貴文さんやひろゆきさんなど著名な方も「電話は自分の作業が中断される」「テキストの方が要点がまとまり効率的」と主張され、徐々に電話って効率が悪いよねという風潮が広まり追い風だと感じています。

とはいえ、「電話はNG」を貫くのが怖いという気持ちもわかります。

私も会社員として働いている時は、一定数電話をしたがるお客様もいて、電話を避けることでクレームが入ると私個人ではなく会社全体の問題に発展することもあるので、電話しますし。

今日は、私が副業をするときにどんな感じで「電話を断る」を含め、コミュニケーションコストについて考えているかをご紹介します。

①「コミュニケーションはテキストベースで行い、打ち合わせには費用が発生する」ことを伝える

クライアントと仕事をはじめるときは、初回打ち合わせや定例ミーティングなど以外は、テキストベース(メールやチャット)で行いたい旨を案件開始時にお伝えしています。

私が複業人材で平日日中のやり取りが難しいこともあり、基本的に理解していただけます。

また、「今回の予算感だと、月に1度程度の定例ミーティングが可能です」「○月までは軌道に乗せるために月2回ほど打ち合わせに同席いたします。予算的に今後も同じペースだと難しいため、打ち合わせは2ヶ月に1度であとはメールでやり取りがさせていただければ幸いです。もしくは、別途企画費用をお支払いいただければ、毎回同席も可能です」などと、予算感に対してどの程度のコミュニケーションが可能なのかを提示します。

このようなやりとりをしておけば、「気軽に電話すると稼働時間が増えちゃうな」と思って、テキストで効率的にやりとりする方向になりやすいはずです。

お金の話って言いにくいかもしれないけど、稼働時間を無駄に増やされない工夫はしないとやっていけないし、早めにした方が得だとは思います。

コンサルティングやアドバイザー業務など、会話自体が商品になる場合は、一定時間以上のコミュニケーションが発生したらきちんと請求することも大切かと思います。

②返信はなる早、進行管理もスムーズに

テキストベースのみのやりとりだと、「ちゃんと読んだかな?」「すぐ動いてくれるかな?」と相手側は不安になりやすいです。

なるべく早めに返信して、自分がどう動いているかは相手に伝えるようにしています。最近は、チャットで既読がついたりリアクションをしたりできるので、手軽に読んだことが伝わり便利ですね。

レスがないと相手が不安になり「やっぱりメールだけじゃ不安だ!電話してもいい?」ということになるリスクが高まります。

また、電話をしたいというモチベーションは「急ぎで伝えたい!すぐに解決したい!」という状況から生まれやすいので、進行管理がスムーズなら「電話をしたい」という気持ちは収まるものです。

納品日、リリース日の前日当日などは急ぎの連絡が増えるはずなので、そこだけはzoomを繋いだり、最悪電話番号を教えたりして対応します。
(つい、最悪、と書いてしまいました笑)

③気持ちがほぐれるコミュニケーション

電話が好きな人って、「その場で返答がもらえる」という速さが好きなだけでなく「感情が伝わる」「心が通う」ことを重視している人が多いんじゃないかなぁ…と思っています。

テキストベースだと、要点がまとまり効率的ではありますが、少し冷たいと感じる人もいるようです。

なるべく、心情を乗せた文を入れて、コミュニケーションが円滑になるようにしています。

「おはようございます!今日すごくいい天気ですね🌞」
「あ、同時に送っちゃいましたね(笑)」
「私も大っ賛成です!」
「○○さんのスムーズな進行のおかげで、こちらもとてもやりやすったです。感謝しています!」
「大変なこともありましたが、縁あって初回をこのメンバーでできて本当によかったです。」

字面だけ見ると、「その情報、要らなくない?」「大袈裟かよ」と思うかもしれませんが、顔が見えない分、ちょっとオーバーくらいでいいと思います。

なるべく、感謝など肯定的なフレーズ、共感する言葉などを入れることで、普通の会話のような滑らかさが加わると思います。
(心にもないことを書いても「太鼓持ちしちゃって」とバレるものなので、本音で書こうね!そこ大事!笑)

④言える相手には「電話やだ」って言う

副業だと、もともとは普通の友達だった人と仕事をすることも多いです。

私と同世代のアラサーはだいたいテキストベースのやりとりで問題ない人が多いですが、たまにいるんですよ電話好きの人。

そんな時は、こんな感じで返信してます。(ほぼ原文ママ)

「ごめん、副業のときは電話しないことにしてる!テキストベースの方が、要点がまとまるし記録にも残るので。電話だとどうしても、各自で整理すべき点を整理しないまま臨むことになったりして、時間が取られてキツいんだよね。細かいニュアンスを伝える必要があるなら、ZOOMを繋いで画面共有しながらでお願いします。ただ、まだ○○ができていないと思うので、全部揃ってから一度にやれると嬉しいです。」

「すまねぇ、副業では電話しないって決めてるんだー。なるべく効率的にやるためにメールかチャットでのみにしてる。もし、プライベートで話したいことがあるなら友人として聞くけど、仕事の件ならチャットでよろしく!」

はい、こんな感じで、仲良しの友人でもズバズバお断りしてしまっています…。

もしかしたら、電話してあげた方が相手は喜ぶかもしれないけれど、そこでロスする時間とロスにイラつく自分のことを考えると、やはりテキストがいいなと思います。

そんな私が会話をする場合

ここまで読んでくると、私がテキスト至上主義の「会話なんて非効率なものしません!」みたいな、怖くて融通の効かない人みたいに思えるかもしれません。

でも実際は、オンライン会議もいっぱいするし、わりかし気のいい朗らかな人間です。
(異論がある友人の皆様、テキストベースで送ってくださればちゃんと読みます笑)

あ、またふざけてテキスト至上主義ネタを突っ込んでしまったけど、むしろ、トークイベントを主催しているくらいなので喋るのは大好きです。

「喋りのコミュニケーションの力」も多いに実感しているので、基本はテキストでやりとりしつつ、効果的に会話を盛り込むようにしています。

例えば、「顔合わせ」はするようにしています。やはり、会話をたくさんした方が、信頼関係が築けます。お互いの顔や人格を知っている方が「手を抜きにくい」「無茶振りされにくい」など受発注側双方にメリットがあると思います。

また、長期的なお付き合いをする場合は、定例ミーティングはすることが多いです。定例があると、「来週zoomで話すからその時に言おう」「それまでに準備しておこう」などと、お互いの思考や準備がまとまりやすく、効率が上がります。予定が決まっていると安心感もありますし。テキストより、本音も引き出しやすいです。

そして、クリエイティブな仕事をする時は、やはり会話が有効なことが多いです。会話のラリーの中からアイデアが生まれたり、熱量が上がったり。関係のない雑談から着想を得ることもあるので、企画初期の壁打ちは会話で行うのが好きです。

そのような会話を電話でしてもいいのですが、電話だとどうしてもかける側の都合で突発的になり、かけられた側で準備ができていない、気持ちの余裕がないことが多い気がします。

「この時間は、相手としっかり向き合うぞ」と決めて、アポを取っての対面・オンライン会議の方が生産性はあがるはずです。

電話が嫌なのは、「今している作業が中断され、準備不足のまま、半分くらいの気持ちで対応することになる」からで、密度が濃い会話をするためのアポは大歓迎です。

結局は、毎回毎回、どんなコミュニケーションがベターか考え続けるのが一番なのだと思います。

対面でも、オンライン会議でも、電話でも、FAXでも、「相手が困っていないか」「過不足なくやりとりできるか」「稼働時間が持続可能か」などと考え、その時最善と思われる方法を探すしかないですよね。

コミュニケーションの方法は、強い立場の人が決める

いろいろ書いてきましたが、上記は私がコミュニケーションについて希望することです。

ただ、どうコミュニケーションを取るか決めるのって、立場が強い方なんですよね。

いくら私が「テキストで」といっても、クライアントが「毎週オンラインミーティングしたい」と言ったり、偉い人が「会社に来い」と言ったら、断れないものです。

もし、「毎月来社して」「データで送付じゃなくてプリントして持ってきて」と言われたら、基本的には発注を受ける側の方が力が弱いので従わざるを得ません。

ただ、売れっ子なら、お客さんと仕事を選べます。「こういうやり方でお願いしたい」と言ってOKしていただける可能性も高まるし、どうしても折り合いがつかなければお断りしても他のクライアントが待っています。

「この人と仕事をしたい」「このやり方で生産性を向上させたい」という希望を言えるためには、発言力がある程度必要。好きな人と好きな仕事をするために自分の市場価値の向上が必須です。

幸い、今私が仕事をしているのは、オンラインでのコミュニケーションに慣れている方ばかり。かつ、皆さんかなりご多忙なので、彼らも頻繁に電話するよりもテキストベースを希望しているし、オンライン打ち合わせをするなら効率的にやりたいと考えています。

いま、魅力的な関係者と、チャットを主軸に適切なコミュニケーションが取れているので、彼らに「仕事をお願いしたい」と思われる人材であり続けたいなと思います。

パラレルキャリア研究所代表 慶野英里名(けいのえりな)

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