見出し画像

好きなお店の好きなやつの話って、この世のマニアック祭りだよね(カモシヤのアンチョビポテト)

マニアックが集ったオタクな話って面白いよね。
お店の方でも予想の斜め上を行くような、「あ、その料理好きでいてくれてるんだ、」てやつ。

丸亀製麺のジャンボカニカマ天を実は首を長くして待っていることとか、僕の姉はスタバのアールグレイミルククリームドーナツにしつこく固執していることとか。

そんなこと、、って思われても好きなんだからしょうがないじゃん、としか言えないのだが。
語る当の本人も、伝えたくて爆発しそうなこともあるから、聞いてあげるとそれは食卓を囲むように食の話に花が咲いて、最後の晩餐みたいな食の平和な空間に世界が彩る。

語る人はなんてとぼけた喜びの顔なんだろうと。

語らせてくれ、カモシヤの「アンチョビポテト」を。

カモシヤは僕の地元名古屋のお店。
赤味噌でこってり色づいたおでんとワインが楽しめる、こってりな名古屋飯をセクシーに着飾ってくれる名の知れた酒場だ。

ここのアンチョビポテトなる名脇役がとにかく美味いという話を共有する会にしたい。ぜひ体操座りで円になって聞いてください。


名古屋の赤はがん黒テカリ

カモシヤでは、まず赤ワインを頼みお電話を一通り満足するまで食べるところから始まる。
のぼせきった大根にこんにゃく、半熟のトマトは食べてほしい。
トロッと潤しいアボカドも魅力的。赤ワインとそれはグッドなマリアージュなのだから。

お腹も満たされてきたな~というそのタイミングこそ、アンチョビポテトの時間だ。


テカリと美味しさは比例している

いかにも何かまとわりついているテッカテカ奴がやってくる。
ポテトの山は光沢を帯び、神々しいフライドポテトが鎮座したらまずその匂いを嗅ぐのだ。
揚げたてのポテトの香りが脳天に突き刺さり、よだれがぎゅるっと溢れそうになる。
と気を抜きかけたところでアンチョビの出汁の旨みを彷彿とさせる香ばしい香りが目の前をクラクラにさせる。
とてもじゃないがニヤつきが止まらない、良い年して、、、。

手はベタベタ、素手を使ってテカテカのアンチョビポテトを口に含めば、ジュワッとアンチョビの出汁の旨みが口いっぱいに広がる。
「うまっ」と目を瞑るとちゃんとポテトのホクホク感が共存し、そうだこれは神のポテトフライだったと正気に戻ところまでをいつも楽しんでいる。

何度も行っては戻ってきてしまうアンチョビポテトフライの病みつきマジックは背徳感も吹き飛ぶしてくれる。

2〜3回口に放り込んだところで手先はベタベタ。
周りに見られないようにこっそりと手先を舐め回すところに、アンチョビポテトタイムの絶頂が待っているのだ。

止まらない美味しさ、止まらない輝き。

大体いつも食べ終わる頃には記憶を無くしそうになっている
のが常なのだが、アンチョビの美味しかった記憶はしっかりと記憶に刻まれているからよっぽどお気に入りなのだろう(酔いまくった自分は、、)

こうやってカモシヤのあのメニューを語り尽くせることの喜びを味わいながら、今日も美味しい記憶を辿るのであった。

さぁ、語ろう。
マニアックなあの食を。

美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。


今日のお店:カモシヤ(〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦3丁目16−8 森万ビル 1)


*Instagramでは暮らしにある食をすきなだけ発信しています*

暮らしのヒントになれば、と。

リンク→https://www.instagram.com/keisukeueda__/



この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?