けいの食日記

【フードエッセイスト】 ~食と暮らしをエッセイに~ 食シーンにある感動や苦痛、美味しさ…

けいの食日記

【フードエッセイスト】 ~食と暮らしをエッセイに~ 食シーンにある感動や苦痛、美味しさ、何とも言えない気持ちを思ったままに綴る。 お店に行ってはぶつぶつと呟く、食が生きるモチベーションです。 丁寧に、繊細に、大胆に。食と暮らしを描きます。

マガジン

  • 好きな食堂の話

    とにかく美味しい、好きなお店のエッセイを集めました

  • 喫茶店の話

    小汚い純喫茶には、コーヒーとモーニングファンタジーがある。

  • おやつの話

    甘いものに目がない私。 スイーツ録をまとめました。

  • 休日朝食日記まとめ

    朝食を人生の生き甲斐にする僕が、休日の朝に呟く朝食日記です。 土日休みではない、でも会社員な僕の不定期連載。 食に対してその時思ったこと、気分、出来事、つらつらと綴っています。 ぼーっと日常をチラ見したい人。 力を抜きたい人。 朝を優雅にしたい人。 そんな人たちと共感できたら嬉しいです。

最近の記事

南国マムアン天国行き(正式名称:南国食堂マムアンなり)

4月に誕生日を迎える自分を少し不運だと思ってきた。 まず新しい場所で何かがスタートすれば、交友関係を築くだけでGWを迎えてしまうし、そこで忘れられた誕生日を思い出す人も少なく、僕の誕生日を祝ってくれる人は限りなく少ない。 家族と本当に少ない一部の友達は僕の誕生日を覚えてくれているが。 そんな24年間を過ごしてきた僕は、自分で自分の期限を取る術を不本意にも磨いてきてしまった。 百貨店できらきらのお惣菜を豪遊してテーブルに並べてみるとか、ホールケーキをフォークで突くとか。

    • 豚まん蒸篭蒸し代表宣言

      愛を込めて豚まんを蒸籠で蒸してみよう。 僕は豚まんを蒸籠でほわんほわんにすることを義務付けたい。 豚まんが内包するエナジーはすごい。 冬のコンビニ風物詩に捉えられがちだが、立派な中華料理の一つだ。 僕はそんなポケット食として肉まんを認めていない。もっと高く、豚まんを知ってもらいたい。ほわんほわん出来立てを。 551の本館”蓬莱本館の豚まん”を向井理と北村有起哉がそれは美味しそうに頬張るドラマ「先生のおとりよせ」をみて、蓬莱本館お試しセットをポチってしまった。そう、おとりよ

      • SHOZOのブラックフォレストが美味しすぎた話

        題名の件から、すいませんがただの感想文ですが、、 当たり前に好きで美味しいと思って通っている場所だと、気づけば「美味しい」の感覚を超越してしまっていることがある。見失いたくはないその原点を忘れてしまっているような。 好きだから通うその原点を忘れてしまうなんてことがあって良いはずがないのに。 那須塩原の黒磯にはカフェ文化の雲の上の存在、「NASU SHOZO COFFEE」がある。カフェ文化に疎い僕は越してくるまでは知らなかったのだが、どうやらカフェ好きの終着点になるよう

        • ビリヤニ変態コミュニティ(ビリヤニ大澤)

          食の変態のお店には食の変態が集まる。 そういう食から生まれる変態コミュニティが特に落ち着く。 前にも述べたことがあるが、僕はお店に行くとお店の言うことを聞きたい人。 「食べる」ことが楽しみで生きている僕たち大衆と、食でお金を得て生活するお店の人々。 両者の力関係は等しい必要はなく、大衆はお店の人々の言うことを聞く関係でありたい。少なくとも僕はお店の人の「良いもの」「食べてほしい味」に従いたい。僕自身のわがままは不要だ。 このマインドを持ち両者が求め合ったビリヤニ店で変態た

        南国マムアン天国行き(正式名称:南国食堂マムアンなり)

        マガジン

        • 好きな食堂の話
          19本
        • 喫茶店の話
          12本
        • おやつの話
          26本
        • 休日朝食日記まとめ
          17本

        記事

          あんこ好きのたい焼きの勧め。皮派の異論も(たいやき と)

          無性に鯛焼きが食べたくなる時がある。 特に思い入れがある和菓子(そっか、たい焼きは和菓子か、、)という記憶もあるようでないのだが、無性に食べたくなることがある。 和菓子にはそういったジャパニーズの魂がこもっているんだろうな、 和菓子を食べると心がそう叫ぶ。 和菓子はあんこを食べるスイーツだと言っても過言はない。 あんこは和菓子そのもの(ではなかったとしても)と思っても良いくらいに、ジャパニーズの真髄スイーツだ。 どら焼きだって、豆大福だって、あんこが無くては何になれよう

          あんこ好きのたい焼きの勧め。皮派の異論も(たいやき と)

          冷めた駅弁に包まれるノスタルジック体験(チキン弁当に愛を込めて)

          駅弁当にありつけるタイミングが少なくて切ない。 新幹線に乗る前は大抵そんなことを思いながら、「駅弁屋」を物色し何も購入せずに店を去る。 そう、僕には駅弁当への憧れがいつまでもまとわりつく(なんなら心残りを作りながら帰宅する自分に毎度ドMかって突っ込みたくなる)。 お昼にしろ夜ご飯にしろ、都内へ行くときはほとんど目的のお店があり、そこでたらふく満たされた僕に駅弁当を食べながら帰宅するという選択肢は残されていないのだ(だが駅弁屋の食のテーマパーク感はたまらなくて、成城石井に

          冷めた駅弁に包まれるノスタルジック体験(チキン弁当に愛を込めて)

          Top of 盛り合わせ

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          いろいろ貝類のソテーってどんな隠れ王者だ(ピッツェリア キアッキェローネ)。

          ピッツェリアで出会う地中海料理が歯痒くも美味しすぎる。 ピザを食べにきたのに、絶品の地中海料理が脳みそから離れないとは何事だ。 友人と横浜に向かい、どうしてもキアッキェローネのピザが食べたくなった。 横浜の中心地、日の出駅すぐ、海沿いでもないのだが、コンクリートの道の側にどうしても素通りできないイタリアンレストランがある。正確にはピッツェリア。 見るだけで夕暮れ時のイタリアの海風が吹くようなそんならしさがあるお店だ。 赤い(ほぼ紅)オーニングが目標のお店は、いつだって人

          いろいろ貝類のソテーってどんな隠れ王者だ(ピッツェリア キアッキェローネ)。

          好きなお店の好きなやつの話って、この世のマニアック祭りだよね(カモシヤのアンチョビポテト)

          マニアックが集ったオタクな話って面白いよね。 お店の方でも予想の斜め上を行くような、「あ、その料理好きでいてくれてるんだ、」てやつ。 丸亀製麺のジャンボカニカマ天を実は首を長くして待っていることとか、僕の姉はスタバのアールグレイミルククリームドーナツにしつこく固執していることとか。 そんなこと、、って思われても好きなんだからしょうがないじゃん、としか言えないのだが。 語る当の本人も、伝えたくて爆発しそうなこともあるから、聞いてあげるとそれは食卓を囲むように食の話に花が咲い

          好きなお店の好きなやつの話って、この世のマニアック祭りだよね(カモシヤのアンチョビポテト)

          餃子1人前12個の一人飯

          冷凍餃子の12個入りを僕は、一人暮らしのために開発されたちょいスタミナグルメだと思っている。 ちょいとスタミナぐらいでボリュームを適度に感じているところに、実は魅力を秘めているんだと勝手に思っている。というかそれこそが食品メーカーのマーケティングなのではとさえ思のだ。 いつからかお家餃子は冷凍餃子の時代が到来した。 餃子が大衆化されるにつれて、家庭の冷凍庫に眠っていてい欲しいよね冷凍食品に躍り出てきた。 どうしたらお店のように羽根がついたパリッとした餃子ができるのだろ

          餃子1人前12個の一人飯

          藁納豆の真実

          冷蔵庫に納豆がいないと、不安になる。 1週間の初めに、たっぷりストックすると、なんとか乗り切れそうだな、と僕の貴重なタンパク源として重宝している。 Dancyuの納豆特集が、納豆をやめられなくなった僕の日常生活を彩るように発刊された。 納豆の奥深さを読むと、お隣水戸納豆大国に赴いてみたくなった。 直営店を回ったり、納豆小旅行をしていると”藁納豆”なる古典的納豆を手にすることができた。 一本300円の高級品。 これはご馳走だ。 ステーキを食べるそんな感覚で夕食にいただ

          藁納豆の真実

          ラーメン初心者のラーメン備忘録 @ユナイテッドヌードル アメノオト

          ラーメンへの憧れ ラーメン好きの熱狂が羨ましい。 僕はラーメン愛好家たちをどこか妬ましい目でいつも見つめている。 日本におけるラーメンの市民権はとてつもない。 なのに僕はラーメンを少し敬遠しているのは何故だろう。 両親の帰りが遅かった小学生〜中学生時代にカップラーメンをおやつに食べていた記憶ならある。 ただ親の教育の賜物なのか、ラーメンはカップラーメンであろうとご褒美だった。休日のお昼に、軽食に、夜食に、カップラーメンには目をときめかせていた。 滅多に食べられないも

          ラーメン初心者のラーメン備忘録 @ユナイテッドヌードル アメノオト

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          人生ドーナツをご紹介

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          フレンチクルーラーに会うために

          ずっと恋しかった。 あのスイーツ。 見たことしかないあのスイーツをずっとずっと求めていた。 SNSの発達というのは本当に残酷だ。 食べたいものを見つけることができるのに、出会える約束はしてくれない。 そのくせ毎日のように、お店のインスタグラムのストーリー機能で出会ってしまうのだから、ひたすらにしんどさだけが募ってしまう(結果的に報われるはずだが。それまでの長い道のり)。 僕がこれまで出会ってきたスイーツの中で、「これが好き」の作り手にはあのパティシエがいた。 初めて

          フレンチクルーラーに会うために

          バレンタインショコラは儚すぎるくらいがちょうど良い

          日本のバレンタイン商戦は異常だ。 日本人の趣味・気質を面白いくらいに転がした百貨店の勝ち企画である。 毎年その規模と異常なまでの人々の執着は加速し、何かに追われ競うように催事会場に群がる。 そこにどんな価値があるのだろうか。 我が地元名古屋には、名古屋高島屋という高級百貨店が君臨し駅直結という好立地を武器に、圧倒的な集客を誇る。 特に名古屋の民は新しいものやトレンディに敏感で(というか群がりたがり気質なのかも)、長蛇の列ができれば「私も並んでみたい」なのかどうなのか、理

          バレンタインショコラは儚すぎるくらいがちょうど良い

          バインセオという名のサラダ

          24年2月期は、なんと1ヶ月も”バインセオ”が復活するというのに、一度も「マムアン」に行けていないとは何事だろうか。 11月のプレミアムメモリーを回顧しておこうではないか。 那須塩原の名店南国食堂マムアンに出会ったことは、大きい。何度もこのエッセイでは綴り続けているが、やはり大きいのだ。 初めての場所で、居場所がなかった僕に、”美味しい”からつむぎ出した唯一無二の存在で、那須塩原の母ができた(しかも2名)。 そこは、栄養補給の場所。 心も体も。 タイ・ベトナム料理を

          バインセオという名のサラダ