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風になびくタイヌードルを求めて

こんばんは、今日もご覧いただきありがとうございます。
まだまだ寒い夜でした。
疲れた夜、連勤終わった夜、今日は飲もうか(家で)。


今日の食日記

タイの屋台に行きたい。
ここ数年僕は切実に思いこがれている。
毎日タイに憧れて、忘れる日はないほどに。

基本的に好きなお店に伺って、エッセイを一つ一つ作っていくのだが、気づけば好きな食べ物のお店に行っているよな、と(そりゃそうだ。好きな食べ物はいつだって魂が求めている。好奇心の前に好きなんだから)。

よくエスニックに行っては、新しい美味しさに出会い続けている僕。エスニック酒場や、エスニックモーニング。エスニックワンハンドグルメ(No.1バインミーを求めて)、なにかと手当たり次第に気になるお店に通い詰め、なんとかタイに行きたい(三度登場のダジャレはもういいか、)欲を満たしてはタイ好きを公言し続けていたのだが。

実際には、タイに行ったことがあるかというと無く、屋台というらしい舞台に立ったことがないからか、なにかと自信がない。

タイについて知っていることは、表面上の浅い知識なのではないか、、と、気にすることではないのだが、やっぱり経験が欲しいようだ。

タイの屋台に、蒸し風呂のような湿気の中、タンクトップで麺を啜る。そんな日が来るのか!!夢見たその日はいつの日か。

留学先で出会ったタイ人の学生は、何をしていても汗をかく。
湿気大国。
肌は焼け焦げてしまう。
そう言った。

一体どんな屋台ご飯があるというのだ。
風を食べたい。味わいたい。

タイではないが、風を感じて、外で食べるタイのヌードルを感じようとした。



今日の食日記

美容院帰りはいつもご褒美タイムにしている。
11:00の予約をすれば、空腹でカットが終わり、ジャストランチタイムに出来上がるから、この上ないコンディションで向かうことができる(これ本当におすすめで。ぜひ)。

名古屋の栄の美容院、いつもの帰りにタイ麺(泰麺)ができたらしいのだ。なんという。
明らかに違和感だ。コンクリートの街並みに、まあ派手なネオンカラーの黄緑色、、、

中華街からそのまま来たような異質な雰囲気が、タイらしいなぁ、と思う。

店に入れば、タイの風が吹いてきた。

栄のどうしようもない、自然の香りもない鉄のような風がなびく。
このお店はタイの屋台に変えてくれる。
香りも空気も、景色も。

風は吹き抜け、寒さもあるが、それでこそタイの屋台で。僕が憧れるそれに少しは近いのではないか、と興奮気味に寒さをありがたく変換した。

もわっとした空気となびく風が闘う狭間。
タイであろうと日本であろうと、冬のこの狭間が僕は冬の恵みだとさえ思うのだ。
温かさに感謝し、排気口の裏口から香るような、厨房の苦労を香るそんな美味しい香り。

目を瞑り、パクチーのような香りを見つければ、脂の良い香り、ナンプラーやタイの調味料らしいエスニックな香りがたちまち顔を渦巻く。

そこで選んだ、タイの屋台グルメ、豚肉のコトコト煮込み入りラーメンなる、日本の解説バッチリのタイヌードルを頂いた。


これよこれ。香りが甘くパクチーで。


艶々の茶黒いスープが麗しくてならない(飲み干したい気持ちこの上なく、、)。

トムヤムヌードルに惹かれていたが、豚肉のコトコト煮込み入りラーメンに(あれ?)。そうそう、確認すればタイは米粉麺。
もちもちツルツルでコシが綱引きのように強いあの弾力が忘れられないのだ。

米粉麺なんだもの、と惹かれた理由を言い訳気味に。もちもちで、八角風なんて、、

つるりと濃厚な豚骨が香り、ナンプラーの香りに魚のエキス、甘い豚の角煮をラーメンにしましたという感じ。
たまらなくうま甘いエスニック感が。また八角の余韻がたまらなくて、うっとりしてしまうのだ。

豚の角煮だけでなく鶏団子も、、やるな。
いちいち胡椒強めで、スパイスを味わう。
豚肉の甘みに旨味、とろりと目が落ちる。
なんとてんこ盛りな贅沢なんだろうか?

そんなことを思いながら、相変わらずエスニックは深く論評を繰り広げる自分。

風はいつまでも吹き続け、相変わらず寒さはあるが、麺の香りに保湿される顔面。
啜るその形こそ、タイの屋台のそれなのだ。

美味い。また憧れを胸に店を出よう。

この美味い風をいつか吸える日まで。
タイ料理店に生き続けるのだろう。


美味しいひと時に、ごちそうさまでした。
では、また次回。




今日のお店:東桜泰式食堂 泰麺(名古屋市中区栄)



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