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いろいろ貝類のソテーってどんな隠れ王者だ(ピッツェリア キアッキェローネ)。

ピッツェリアで出会う地中海料理が歯痒くも美味しすぎる。
ピザを食べにきたのに、絶品の地中海料理が脳みそから離れないとは何事だ。

友人と横浜に向かい、どうしてもキアッキェローネのピザが食べたくなった。
横浜の中心地、日の出駅すぐ、海沿いでもないのだが、コンクリートの道の側にどうしても素通りできないイタリアンレストランがある。正確にはピッツェリア。

見るだけで夕暮れ時のイタリアの海風が吹くようなそんならしさがあるお店だ。

赤い(ほぼ紅)オーニングが目標のお店は、いつだって人でごった返し、ほぼ相席の距離感でピザを食らうのだから、これがイタリアのパーソナルスペースなのかと思う。

友人が運転をしてくれたし、今度就職もするし、という何かと理由をつけると「今日は好きなだけ食べようぜ!」に落ち着くのが常になっていてい、ちょっと金銭感覚がバグっているような気もするが、今日も好きなだけ食べることになった(お昼から。僕が奢ろう)。


ほぼ果肉

ブラッドオレンジの絞りたてドリンクで乾杯を済ませると南風が吹き込み、ピザスイッチがオン。

と思いつつ、メニューを見れば、アクアパッツァにサラダ、ソーセージと春野菜の釜焼きとか、土曜日のランチタイムにイタリアンバルではないか、、、どうかしている。

口の中はピザに行く前にお酒を求め始めている。

あいにく運転があるからワインを飲むことはできないのだが、ブラッドオレンジのジュースで喉を潤すと”いろいろ貝類のソテー”というメニューが目に飛び込んできた。

いろいろとは、、、?


絹のような滑らかさ

なんだかその言葉にあやかりたくなったのは、きっと今日は好きなものを食べるぞメンタルだったからのはず。
勝手にアクアパッツァを想像しながら、前菜に生ハムとルッコラのサラダを食べて、いろいろ貝類のソテーを待った(というか、生ハムってこんな肉肉しかったけ、、、というくらい脂の旨味をジュワッと感じる緩やかな口溶けに胸ぐらを掴まれたよう。卒倒しそうな、、)。

感動もそのまま、いろいろ貝類のソテーがやってきた。
自分史の盛り合わせ歴の中でも、この盛り合わせは至高のソテーだった、間違いなく、、。


貝という名の宝石箱

というかジュエリーじゃん。
宝石のような貝の一粒一粒に目がくらむほど眩しい。
ホタテに蛤、ムール貝につぶ貝、これでもかと山盛りな一皿に口内のあらゆる胃酸が溢れだす(少しのガーリックバケットよ、)。

すかさず大ぶりのホタテを口に運ぶと、完璧な火入れ、、、
一寸のズレも逃さぬように絶妙なタイミングで仕上げられたはずのホタテは、柔らかでコシが強く、噛むたびにソテーされたガーリック風味がどこまでも広がる。
貝類の大海原にダイブした、そんな大地のパワーさえ感じるのだ。

蛤に、つぶ貝に、押し寄せる個性はやはりどれも完璧な火入れ。
ピザの前の小休憩はもはやメインディッシュかってくらいの盛り上がりに。
隠れ王者すぎないか(こういう選手ってどのスポーツでも大体試合に出続けるんだよな。目立つわけではないけれど、平然と試合にはで続けている。隠れた仕事人だ。)


シラスが泳ぐ〜

もはや絶頂に迎えた今日のランチは、ここからマルゲリータにしらすと青唐辛子のピザに、ちょっとこしらえすぎやしないか、、と。

もはやアドレナリンが出続けたこのイタリアンをどう締め括れば良いのだろうか。

モッツァレラチーズの美味しさに、しらすの旨み。
なんと言っても炭の香ばしさを味わえる釜焼きは、生地がそれだけでイタリアなのだ。

今日は好きなだけ食べようという決めはいつも大正解だったと肯定し続けているように思う。

いろいろ貝類のソテーの”いろいろ”に好奇心を持った自分に感謝しながら、格別の隠れ王者を思い返すと地中海の風が吹くのだった。


美味しいひと時に、ごちそうさまでした。
では、また次回。



今日のお店:ピッツェリア キアッキェローネ(〒231-0064 神奈川県横浜市中区野毛町3丁目158 幸鈴マンション)



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