開示から考える会計処理。会計って怖い部分もあるんだ。

経理の方向けに情報を発信しています。
チョロ助@経理の人です。

今回はアルメディオさんの開示から。
税効果で101百万円損失方向の処理をするようです。

税効果に関しては結構、CFOの性格が出る項目かと思います。
性格というか、場面にはよるんでしょうが。
積極的に、繰延税金資産を積みたい人と、取崩のリスクを避けて保守的に判断する人と。

見積もり勘定なので、議論の余地はあるんですね。
それでいいの?っていうご意見はごもっともですが、
実務の世界ではそんな部分もあろうかと。
私は、繰延税金資産を積みますとき結構緊張します。
会社分類が上がったりすると平気で、10億や20億変わるじゃないですか。
だから、、、
頼むから、取り崩しのトリガーになるようなこと起こるなよ!
あと、計上しちゃったから監査法人の先生方、ひっくり返さないでくださいまし。
(ひっくり返されると金額によっては本当にどうしようもないので、十分に議論してお互いに握り合ってから行いますが)
そんな気分です。

取崩の仕訳でいうと、

法人税等調整額 // 繰延税金資産

たった一行の仕訳です。

この仕訳には世の中で色んなドラマを生んでるかと思います。

知っておくべき過去の悲劇

実務でとり扱う場合大変有名な悲劇として、りそな銀行の一件があります。

会社が算定した繰延税金資産に対して、
監査法人はそんなに積めませんと判断。

その過程で色々な背景も重なって一人の会計士の方の命が失われるという
非常に痛ましい話です。


経理、会計の実務を行なっていると、何と無く数字の重みを
忘れてしまうことがあります。
処理が正しければいいじゃんみたいな。
ただ、それには経営、投資家などの複雑な関係に影響を及ぼします。
そういった事実を再認識するためにも、、、ショッキングな内容ですが、認識しておく必要はあろうかと思っています。
以上。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?