見出し画像

靴の修理屋で働くおじさんと不登校大学院生の僕

こんばんは。不登校大学院生です。

今日はブーツを修理しようと思って靴の修理屋さんに行きました。

サイドゴアブーツのゴムの部分が伸びてきたので張り替えて欲しかったのですが、見積もりを取ると2万円ほどかかると言われました。
予想の4倍ぐらいだったので諦めました。

ブーツの構造や修理の仕方について少し話を聞いて、そろそろ帰ろうと思ったとき、修理屋のおじさんが
「履いてるデニムを見て思ったんですけど、お兄さん70年代のファッションしてるね」
と言ってきました。
僕が今日履いていたデニムはLevi'sの646というモデル(ヘッダー画像)で、70年代の若者の間で流行った、形がフレアのデニムです。ベルボトム(ベルのように裾広がりだから)や日本だとラッパ(ラッパのように裾広がりだから)と呼ばれていたパンツです。

どうやらそのおじさんは70年代のカルチャーが好きらしく、日本だと中村雅俊や松田優作のファンで、海外だと70年代ロックミュージシャン(ジミヘンやThe Rolling Stones、Led Zeppelinなど)が好きとのことでした。

中村雅俊も松田優作もThe Rolling Stonesのミックジャガー(Vo)もLed Zeppelinのロバートプラント(Vo)もみんなこぞって当時はフレアパンツを履いていました。
そしてトップスもタイトなものを着ていたので細身の人がよく似合うかっこいいスタイルでした。

中村雅俊(左)と松田優作(右)
ミックジャガー(The Rolling Stones)
ロバートプラント(左,Vo)とジミーペイジ(右, Gt)


彼らはとんでもない影響力を持っていたので当時の若者の間でその格好が大流行りし、知らない人はいないレベルのスタイルです。
そのため、今の若者がベルボトムを履いていると70年代にリアルタイムで若者だったおじさんたちの目が輝きます。

おじさんたちも40年以上経って、若者が当時のファッションしてるなんて驚きだと思います。
そしておじさんたちは聞きます。
「何で70年代の格好をしているの?」
「当時のカルチャーやロックが好きだからです。それと松田優作が好きだからです。」
こう答えると喜んで色んな話をしてくれます。

当時はベトナム戦争の影響で若者たちの運動が盛んでした。
アメリカではヒッピームーブメントが起こり、日本では大学紛争など、若者が自分たちで徒党を組み、国に自分たちの思想をぶつけていました。

また、その時代が好きなおじさんたちは坂本龍馬好きの確率が高いです。
なぜなら坂本龍馬たちも20代にして国を変えようと運動した人物だからです。

20代の若者が国を変えるなんて今では考えられない話です。
今の若者で世界を変えようと本気で思っている人って中々いないと思います。
それが悪いと言いたいわけではなく、それほど平和になった、自由になったと言えます。

世界に影響を与えるほどの若者のエネルギーの背景には戦争や紛争があるのですが、今のロシアウクライナ情勢によって世界を変えるほどのムーブメントは起こるのでしょうか。
靴の修理屋さんでそんな話をした今日の出来事でした。

話の中で嬉しかったのは、おじさんが僕に
「サブカルチャーの趣味が合いますね」
と言ってくれたことです。
50代後半のおじさんと20代前半の僕の趣味が合って、2回しか会ったことないのに話が弾むなんて何だか素敵でした。

今度は70年代のデニムのセットアップで行って、おじさんの目を輝かせたいと思います。

今日はこんなところで。それではまた明日。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?