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コンテンツと愛あるモラル


コンテンツに対してモラルがない人を見ると、とても残念な気持ちになる。


友人と話題のマンガについて話していた時に、実はその友人がネットの違法サイトで無料で読んでいると知った時。

海外サッカーについてアツく話せる友人が、実は違法サイトから試合を観ていたと知った時。


もちろんいろいろな素敵な部分を知っているからこその友だちだから、糾弾することも、いきなりその友だちを嫌いになることはない。

だけど内心残念な気持ちになるし、「この人コンテンツに対するモラルないんだな」と思ったことは案外忘れずに、その人に対する見えないレッテルとして、自分の中に張り付いている。


インターネットをベースにコンテンツの置きどころが増えた上に、SNSによって情報発信が誰にとっても手軽なものになったおかげで、いろいろなコンテンツの楽しみ方が出来るようになったと思う。

オンライン・オフライン / オリジナル・二次創作 / プロコンテンツ・アマチュアコンテンツ /  有料・無料  etc 。色々な次元・要件が複雑に絡み合ってコンテンツは生み出されて展開され、毎日大量に消費されている。


そんな中で、モラルを持ったコンテンツの楽しみ方の線引きや判断は、非常に難しくなっていると思う。(先に挙げたような違法サイトは除いて)

僕もコンテンツビジネスに分類される領域で仕事をしていることもあって、様々なことに疑問を持ったりする。


本屋やコンビニでの立ち読みは許される?

マンガのスクショをTwitterで引用して投稿することは?

TVモニターで流れるスポーツをインスタストーリーズに上げることは?

ネタバレ投稿は控えるべき?

許可のない二次創作でフォロワーを増やしていい?


多分、法律や著作側の定めているルールを厳密に辿っていくと、明確に判断ができるかもしれないし、それでも判断が割れるようなケースがあるかもしれない。

だけど一般化されたルールの元に全てのコンテンツ消費活動が統制されていくことは、毎日のように新しい種類のコンテンツや消費スタイルが生まれている今の環境において、とても難しいことだと思う。


だからこそ、消費する側のファンが、コンテンツに対するモラルや判断基準を持っていることが大切になると思う。では具体的には?と聞かれたら


・モラルとは、自分の行動はそのコンテンツをつくる人にとって幸せに感じられるものか、不利益にならないのかを自分なりに考えること

・判断基準は、作者の人が仮に目の前にいたしても、堂々とその行動をできるかどうか。


と考えると良いんじゃないか、というのがこの文章の提言である。


このnoteを書こうと思ったきっかけは、某ワニ案件についてTwitter上で色々な動きを見ることができたことなのだが、


例えば作者さんの1文字違いの名前、同じプロフィール画像をつくったアカウントがいくつか見られたけど、最終話がアップされるタイミングに紛らわしく投稿されたクソマンガは少なくない数のファンの方に誤解を与えたし、

作者さんや100日目を待ち望んだ(ある意味待ち望んでないほどワニやマンガの世界を愛していた)ファンにとっては、気持ちのよくないものであることは明らかなので、そんなアカウントや投稿は駆逐されるべき。


一方で、某広告代理店、某アーティストが乗っかってきて商売っ気がでてきているのは興ざめだみたいな意見は、自分の中にあるピュアな世界観を守りたいという、ファン心理の押し付けかなと思う。

そういう人は本当に作品が好きなんだろうし、ビジネス臭がすると萎えちゃうのはなんとなく理解できるし、悪い感情ではないと思う。


だけどオフィシャルな商売の話なんだったら、作者さんとしてももちろん認めた上で最終的に望んだことなんだろうし、

コンテンツの作り手にとってはお金だってプロモーションだって、仕事の対価や今後の新たな創作活動の可能性を広げるために、絶対に必要なこと。

だからファンであるならむしろ、自分が好きになったコンテンツの作り手である作者さんの判断を尊重して、歓迎しなきゃいけないと思う。(ただ、ファン目線を大切にするなら、テーマがテーマなだけにもうちょい余韻を持たせてからビジネス展開はして欲しかったとは思う。バランス大事)


ここに書いたワニの件に対する意見はあくまで、私の思う基準でのモラルをベースに書いてるし、色々な意見があると思う。


それでも、誠意のあるモラル、そして作り手と作品への愛とリスペクトがまた新しくファンの心を掴んでいくコンテンツを生み出していくことは、きっとどんなコンテンツにおいても変わらない。


コンテンツを愛するファンとして、そんな考え方が少しでもコンテンツの世界を支えられると良いなと思う。


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