サーモグラフィでみる、開けたら閉めろ。

開けたら閉めろ。ドアを開けっ放しにすることは、よくない印象の場合が多いかと思います。では、サーモグラフィを使って、ドアを閉めた場合、開けっ放しにした場合を比べてみましょう。

条件
3月中旬。風呂に入った後、温度の高い風呂がある部屋 (脱衣所、開けっ放し) と、暖房をかけてない状態リビングの間のドアで検証。ドアが閉まっている場合とドアが開いている場合で、開けてすぐに、どれくらい差がでるか可視化してみよう。(ドアを開けっぱなしにしてしばらく経ったらどうなるかについては、比較していない。) カメラはFLIR C3使用。


ドアが閉まっている場合

壁面の温度は16℃程度。脱衣場のあるドアの温度がやや高い。脱衣場がある側の壁も温度がやや上がっている。ドアを閉めていたとしても、サーモグラフィでみると境界から熱が伝わっていることが分かる (熱移動)。

画像3

ドアが開いている場合

ドアが開いている部分から、周囲と比べて明らかに温度が高い領域 (空気) が広がっていっていることが分かる。意外なことに、壁面やドアの近傍の温度はドアが閉まっている状態に比べてむしろ下がった。原因としては、ドアを開けた場合は、温かい空気は部屋全体に広がるのに対して、ドアを閉めた場合は、温かい空気に接している部分のみが温められ、そこだけが局所的に温度が上昇するのではないか、と考察した。

画像1

まとめ

サーモグラフィを使って、ドアを閉めた場合と、ドアを開けっぱなしにした場合とで、温度がどう変わるのか比較した。ドアを閉めた場合は、温度の高い部屋の空気はドアや壁面を温めていることが示唆される。一方、ドアを開けっ放しにした場合、温かい部屋の空気は、寒い部屋全体を温める。そのため、ドアや壁など境界面だけに着目すると温度の上昇効果が小さくなる。このことから、ドアを開けっぱなしにした方が、温度が異なる2つの部屋の温度が移動する時間が短くなる (結論だけは自明)。つまり、空調してるときは開けたら閉めろ、ってこと笑。

使用した装置のリンクはこちら。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?