[マーケティングトレース1/100] モンスターエナジー
モンスターエナジーを選んだ理由
エナジードリンク業界でシェアを伸ばし続けている理由を知りたかったからです。
毎日何の気になしに飲んでるモンスター。かれこれもう5年くらい飲み続けているんですが、飲み始めた時より明らかに周りの人達が飲むわ飲むわ。
まだ新しいエナジードリンク市場でシェアを伸ばし続けるモンスターがどうやってシェアを伸ばしたのかマーケティングトレースによって理解を深めたいと思います。
モンスターエナジーの売り上げ指数推移
注)データ提供:True Data。全国のドラッグストアのPOSデータによる。買物指数とは来店者100万人当たりの売上金額
2017年より、徐々に売り上げ指数を伸ばし、2位のレッドブルとの差を毎年広げているのがわかります。
①外部環境分析(PEST)
経済
→ 栄養ドリンクの疲れた時に飲むというネガティブを含んだイメージに対して、エナジードリンクの気分を高めたい時に飲むというポジティブなイメージが若者に刺さり市場規模は拡大しています。
社会
上記の図からも分かるように、ドラッグストアとスーパーマーケットでの取扱店舗数が年々上昇しています。
②競合の定義
競合は上記としました。
③ターゲティング、ポジショニング
モンスターエナジーのターゲット顧客の年齢層は18~22歳の若年層と、年齢層を若者にしぼっています。
また、気分を上げたい若者が集まる音楽フェスとスポンサー契約をしたり、フェスに参加するアーティストとスポンサー契約をすることでブランド認知度を上げています。
次にエナジードリンク業界内でのポジショニングを行いました。
レッドブルが250mlで260円なのに対して、モンスターは355mlで191円とコストパフォーマンスに優れています。
そのためターゲットは2社ともに若者で同じでも、価格でセグメントは区別できます。
④マーケティングミックス、成功要因
マーケティングミックスは上記のようになっています。
ここから考えられる成功要因は、売値Priceと売り方Promotionです。
①売値Price
ポジショニングでも述べたように、モンスターエナジーはレッドブルに比べてコストパフォーマンス優れているため、価格競争で優位に立っていると考えられます。
②売り方Promotion
正直ここが1番の成功要因と考えています。
モンスターエナジーの特徴である、若者が集まる場所で直接サンプルを配るダイレクトマーケティングです。
大学や駅の近くでお姉さんが配っているのを見たことがある人も多いんじゃないでしょうか?僕もよく新しいフレーバーが出た時にもらっていました。
ただ、「それレッドブルもやってるじゃん?」って思いますよね。
はいやってます。ただ、頻度が違うんです。
モンスターエナジーはCMで宣伝しない代わりに、サンプル配布を365日毎日行っています。確かにモンスターのCMって見たことないな。
ではなぜエナジードリンク市場ではサンプル配布によるダイレクトマーケティングが有効なのでしょうか?
それは「一度飲んだらそれを飲み続けてしまう」というブランドスイッチが起こりにくい市場特性にあります。
みなさんの周りで、エナジードリンク飲んでる人っていつも同じエナジードリンク飲んでるイメージありますよね?
ちなみに僕は5年間モンスターウルトラ飲んでます。
一度飲んだらそれを飲み続けてもらえる可能性が高いため、CMよりも直接サンプルを渡す方が飲んでもらえる可能性が高く、ブランドロイヤリティを高めることができると考えられます。
また、モンスターはバリエーションが多いため、サンプル配布によるブランドスイッチも狙うことができると考えられます。
普段レッドブル飲んでても、だたでモンスター貰ったら何となく飲んじゃいますもんね〜。
⑤自分がCMOだったら
新サイズの販売、マルチブランド戦略を実施します。
つまり4Pの売物Productの部分を強化するってことですね。
例)
200mlサイズのモンスターを販売。
モンスターを買わない理由の一つとして、サイズが挙げられると考えられます。顧客データないんでわかりませんが、周囲の買わない人からはよく聞きます。
確かに、試しに飲みたいのに355ml飲まないといけないって考えると結構多い気がしますよね、、
女性向けの新たなブランド商品を販売(マルチブランド戦略)
マルチブランド戦略とは、一つの企業が同一製品カテゴリー内に複数のブランドを展開する戦略です。例)コカコーラの爽健美茶とファンタ
モンスターは強い男性を想起させるような爪のロゴが印象的ですが、女性が買うには少しハードルが高いデザインな気がします。
そこで、優しい印象を想起させるデザインの新ブランドを立ち上げます。
例えば、ブランド名ANGELにして、ロゴを羽にしたりですね。
まとめ(構造理解)
ここまで長々と書いてきたので整理も兼ねて要約したいと思います。
ビジネスマンが「疲れた時に飲む」イメージの栄養ドリンク市場があった。
↓
そこに、気分を上げたい若者用のエナジードリンク市場が潜在
↓
モンスター VS レッドブル
↓
レッドブル サンプル配布 + TVCM
モンスター 365日サンプル配布
↓
モンスターに軍配(日本)
理由
・コストパフォーマンスが高いから
・一度飲んだら飲み続ける可能性が高いため、直接サンプルを渡した方がこれからも飲み続けてもらえる可能性が高いから。さらに、バリエーションの豊富さから、ライバル企業からブランドスイッチを起こす可能性がある。
↓
商品が低価格でブランドスイッチが起こりにくい市場ではダイレクトマーケティングは有効である
こんな感じですね。初めてのマーケティングトレースですが、24時間ご意見ご指摘待ってます!
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