子どもは学校に行くべきか? 〜中学時代に不登校を経験した高校生の生の声を聞いて〜(前編)

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11月3日(土)大阪府の住吉区民センターで「不登校わず、高校生なう」というイベントに参加した。

https://lootus.amebaownd.com/posts/7092074

このイベントは中学時代に不登校を経験して高校生になった子ども達が、当時を振り返っての気持ちや、今のリアルを語るというものだ。

(1部)
大学院生による研究発表『不登校×健康』
(2部)
通信制高校・単位制高校の2人による体験発表『私たちのリアル』

このイベントに参加して考えたことを自分なりにまとめた。
前編では実際に話を聞いて学んだこと、考えたこと
後編では「子どもは学校に行くべきか?」をテーマに今回の話を踏まえた自分の考えを記す。

<前編>
第一部では大学院生の石田まりさんの話を聞いて不登校の生徒のための法律や環境は少しずつではあるが年々整備されてきていることを知った。

令和元年10月25日の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」により学校外の施設において相談・指導を受け,学校復帰への懸命の努力を続けている場合、この努力を評価し支援するため,一定の要件を満たす場合に,これら施設において相談・指導を受けた日数を指導要録上出席扱いとすることができるようになった。

これによって不登校の生徒にとって学校に行く代わりに、フリースクールや自宅でのI C T等を利用した学習などを選択することができるようになった。
生徒によっては、学校に通うことが最善の選択ではない場合もある。
学校復帰を無理に求めないこの方針は彼ら1人1人にあった学習の形の実現に大きな役割を果たすはずだ。

第二部では実際に不登校を経験した高校生の話を聞いた。
2人の言葉1つ1つに心を揺さぶられた。
自分が不登校に対して偏ったイメージを持っていたことにも気付かされた。
不登校に対する暗いイメージ、「不登校=ひきこもり」、「不登校=無口」といった偏見は大きく覆された。
2人は自分の言葉で自分の経験を語ってくれた。
大勢の前で話をするのは勇気が必要で緊張もすると思うが私の目には堂々としているように思えた。

改めて自分の知らない世界をもっと知りたい、もっと知らなければいけないと感じた。
インターネットに情報が溢れている今だからこそ我々には情報の正当性を判断する能力が必要になる。
誤った情報を信じたり、物事を一部の側面のみから理解していては偏った考えを持つことに繋がってしまう。

2人の進路を聞き、不登校を経験した子どもたちの将来について考えた。

全員がそうではないかもしれないが不登校を経験した子はそうでない子に比べてどうしても学力の面において不利になるケースが多いと考えられる。
専門性の高い仕事になればなるほど大学などへ進学して勉強しなければならない場合が多い。
そのため学力によって将来の選択肢が狭まる可能性はどうしても否めない。

だが、彼らにしかできないこともあると感じた。

学校にうまく馴染めなくて悩む子ども、子どもの不登校に悩む親御さんや学校の先生など彼らの経験を聞きたい人は大勢いるはずだ。
彼らは学校に行かないという道を自らの意思で選んだ。
これはとても勇気のいる決断だ。

そんな決断ができず苦しんでいる人の気持ちを本当の意味で理解できるのは2人のように同じ経験をした人間だけだと思う。

できれば2人には積極的に自分の経験を話すとともに、困っている人の意見を聞きアドバイスをして欲しい。

きっと2人なら不安な毎日から明るい未来へと導いていくことができるだろう。

最後に、勇気を持って大勢の前に立ってくれた2人に感謝いたします。

(後編に続く)

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