Keita Takayanagi

全てを物語化して、生きてます。

Keita Takayanagi

全てを物語化して、生きてます。

マガジン

最近の記事

三日目の雨

「雨は、三日目続いちゃだめだ…」 Kは、低く伸びる空を眺めながらつぶやいた。 都会の空は、ビルに阻まれ、さして伸びやかさもあどけなさもない。 何もかもが失われた空のくせに、雨が降った日だけは、灰色のビルと、 煙色の空が一緒くたになり、やたらと奥行きを感じる。 腹立たしいのは、その奥行はただ、俺たちの上にのしかかる屋根としか感じないことだ。いや、蓋、と言ったほうが、感覚的には正しい。 「雨雲の蓋は、三日目に完全に閉じるんだ。閉じる感じは、ただ、コトリとするだけ。そんな重さは

    • 女王様と僕 | 2-2| やるか殺られるか、すぐ手を握るか

      やるか?やらないか?ううん。もうそんな時代じゃないみたいだ。 すぐ、どうやるか。 そういう感じで切迫してる。前回、書いたよね? 「目に見えない恐怖が煽られる日々。  自然は、そして自然という化けの皮をかぶった何かは、  人と人の距離をあえて離そうとしている。  さぁ、機能としての人の放棄。  キミはどうする?」 さぁ、君は何してきたかな? きっと、大概がなすすべもないだろう。 大抵、まずはしっかりと準備を、と言っているだろう。 現場の兵隊は、もしくは小隊は、あまりに

      • 女王様と僕 | 2-1 | 人と人の距離と媒介の話

        やあYEAH矢 このお話は、世の中を見る角度がちょっと変わるテキストであり、究極の戯言。お久しぶり。僕は、世を狂わすトレンドメーカーを打ち倒すため 日々修業の日々を重ねる、剣士筆士弁士(<KenPenBen>C3)/下・上ル(シモ・ノボル)。 覚えている方も、はじめましても。 これは僕の記録であり戦い。 記憶と記録の照合であり、次々と埋葬される人への弔い。 人間は、人間であり続けるのか? それとも、便利な入力デバイスになるのか? そこら変が気になる凶この頃。 強も引用

        • 女王様と僕 | 0 | ハーメルンのデジタルパイプ

          やぁ。久しぶり。 僕だよ。 覚えてくれてるかい? ちょっと、世の中におかしなことが蔓延している。 #BIRDBOXCHALLENGE 聞いたことはあるかな? 目隠ししていろんな危険な行為を行うんだけど。 なぜ? 僕(墨)は思うんだ。これは、ハーメルンの笛吹きだと。 世の終わりに向けてメディアが誘う現実的な怪奇現象。 僕らは、デジタルを謳歌した。 だから、デジタルに殺されるんだよね。 この世のあり得ないスピードを現実にするテクノロジーも。 この世のそぐわない

        マガジン

        • 女王様と僕
          14本

        記事

          俳句1

          物言わぬ 師走の山を 登る独人

          女王様と僕 | 1−8 | 呼吸と鮮明な血流の話

          僕は、下上ル(シモ・ノボル)。 武器は刀だ。刀は、僕の名前の「下」を紙に立体文字で書いて 手を突っ込んだら出てきた。 これで切るべきは、世の中を換金の流れに換えるトレンドメーカー。 ただ、一体全体、トレンドメーカーとは何のなのか(7日)? 全く想像がつかない。 濃いめのラテが好きだ。 キンキンに冷えてると、いい。 甘めにしても、糖度を感じない。 寒くなってきたのに、渋谷のカフェ「ストリーマーコーヒーカンパニー」で、 これを書いている。椅子がちょっと硬くて狭いけど、カウン

          女王様と僕 | 1−8 | 呼吸と鮮明な血流の話

          女王様と僕 | 1−7 | トレンドメーカーと終止符の話

          トレンドというのは、一つの流れであって、換金(購入・投資・搾取・詐取)の道(満)標(シルバプレ)。 とりあえずの刷り込み、だ。 タバコを吸って ビールを飲んで キャバクラ行って アイフォン(割って)換えて(割って) インスタ上げて … すべては、胴元が計算が立つように回している情報の渦だ。 僕たちは、巨大な潮の目の果てにある死に向かって毎日毎日消費し続けている。 消費は欲求でも無く、渇望でもない。 そう見えているだけ。 タバコが、ドーパミンを発生させてくれる装置ではなく、

          女王様と僕 | 1−7 | トレンドメーカーと終止符の話

          再生

          KAGOSHIMA PARIS PROJECT ...Julien Colombier / inoue brothers

          https://cathedral.jp/news/infomation_3546/ 今年CATHEDRAL10周年を記念した、思い出や経験として2018年の映像記録として残しました。 【Julien Colombier(ジュリアン・コロンビエ)】. 「黒板にチョーク」というスタイルで、フランスのアートシーンで認められた。Karl Lagerfeldの目に留まり、2011年にCHANELとのコラボレーション。Baccarat、Cartier、 Diptyque等の名立たるブランドとコラボレーションを成功させている。 彼のアートは植物とグラフィックシェープから構成され、色の繊細さとビビットカラーの効果的な使い方は見る人に強烈な印象を残す。 Julien colombier (アーティスト) theinouebrothers (プレゼンター) onekiln_ceramics (陶器ブランド) cathedral (提供) dotframe_df (映像制作)

          KAGOSHIMA PARIS PROJECT ...Julien Colombier / inoue brothers

          再生

          女王様と僕 | 1−6−4 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢 園肆(四)

          山ン(ヤーマン)は、紙とボールペンを取り出すと、カウンタに置いた。 「な、下上ル(シモ・ノボル)よ。もう一つ大切なことを教えてやる。お前が絶対気づいていない自分の力を。 あ、マスターおかわり。」 「小学校の頃とかSIR。名前、立体文字でかかなかった?」 「あぁ、やりましたね。」 「それ、最近やったか?」 「いえ、やりませんよね。普通。」 「MA/NA。これが意外とすごいんだわ。たとえば、俺の名前の{山}。これを書くとだな…」 ヤーマンが立体文字で紙に山と書き、紙に手

          女王様と僕 | 1−6−4 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢 園肆(四)

          女王様と僕 | 1−6−3 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢 園参

          僕、下上ル(シモ・ノボル)は、今恵比寿の地下のバーにいる。 オーク材のカウンターを挟んで、変態マスター、山ン(ヤーマン)、僕が座っている。 議題は、「気づいてしまった本質」だ。 下上ル(シモ・ノボル)の、携帯画面の中にある嘘 と 山ン(ヤーマン)が、タバコを辞めたきっかけ この2つの共通項とは…? 完全禁煙となったバーのカウンタに肘を付き、100年もののアブサンを愛おしそうに愛でながら山ン(ヤーマン)は続ける。 「ま、YOU(要)は、だ。最初に飲んだときにお前、『24あ

          女王様と僕 | 1−6−3 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢 園参

          女王様と僕 | 1−6−2 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢 園弐

          僕、下上ル(シモ・ノボル)は、おかしな夢を見たことがきっかけで、 同じくおかしな夢を見る山ン(ヤーマン)に再会して再開することになった。 (元)喫煙者で、あまりにもリアルな喫煙の夢を見る山ン(ヤーマン)は、 iQOSを吸っていたがある日とてつもないフィリップ・モリスへの怒りにかられ、喫煙を辞めた。だいぶ危うい、だいぶ素敵な漢だ。素敵(シンプルなエネミィ)、なんか、カッコいい。 だが、再開した彼は、目の前でアメスピを吸い出した。 唖然(アングリ・ANGRY)としながらも言葉に

          女王様と僕 | 1−6−2 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢 園弐

          女王様と僕 | 1−6 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢

          皆さんは、よく見る夢というものはあるだろうか? 僕は、子供の頃は特にいろんなことに影響されて様々な夢を見た。 例えば。あれは8歳の夏、長野で過ごした時のこと。 あの夏の最大の衝撃は、ポカリスウェットのラベルの裏側…の成分表だった。 イオン・ウォーターにふさわしく、様々な聞いたこともない成分が羅列されていた。 めちゃくちゃ、ワクワクした。科学技術の結晶のような、飲み物だった。 その夜見た夢は、仲間たちとともに、肝試しに廃屋の洋館に忍び込む夢だった。 田舎、夏、とくればお決まり

          女王様と僕 | 1−6 | 下上ル(シモ・ノボル)と秋の夜に見る春の夢

          女王様と僕 | 1−5 | 放り出すとHOLEY DANCE。文化と韻踏みの話

          やぁ、僕の名前は下上ル(シモ・ノボル)。 この物語は、僕の気付きを書き留めるお話。 物だったり、者だったり。だりぃ桃だったり。 今日は、土地と日本語の話。 あ、今回は、いつもの漢字とカタカナの人は出てきません。 始める前に、前置き。 こんなことは無いかな? 一つのできごとを見たり聞いたりした時には何も思わなかったのに、いくつかのできごとに触れた瞬間に共通項を感じてハッとすること。で、大体すぐ忘れる。ハッとした瞬間は、とってもとっても大きな事に気づいたはずなのに、なんでか

          女王様と僕 | 1−5 | 放り出すとHOLEY DANCE。文化と韻踏みの話

          女王様と僕 | 1−4 | ロコのバシリスクとモノを見る角度の話

          この物語は、現実のようで、現実じゃない。 不確かなようで、確かにそこにある。 主人公である僕、下上ル(シモ・ノボル)の心に引っかかったことを書き留める物語。 この登場人物たちは繋がりが無いようで、なにかある。 そして、何かがジワジワと起こり始めている。 気になる人は、是非検索してみてほしい。 ロコのバシリスク と Rococo Basilisk もしくは、クリックするだけでもいい。 ここは、あえて何行か離しておこうか。 リンクと引用は、同義としてこの物語には多々登場

          女王様と僕 | 1−4 | ロコのバシリスクとモノを見る角度の話