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サイバースペース

 近未来では電子書籍が主流になっている、そして通信がG6になっている可能性があり、タブレットPCがパーソナルコンピューティングの主流になっているかもしれない世界の中で、各IT企業はそれらのターミナルに向けてコンテンツを発信し、またそのようなコンピュータ・コンフィギュレーションであるからこそ可能になっているサイバー・コミュニケーションにおいてサービスを提供されている社会になってることでしょう。
 そのような世界の中で、たとえば今、サイバー・コミュニケーションの大きな潮流となっているツイッターのクオリティを超えるインターフェイスを備えたアプリケーションがプロデュースされるかもしれません。一例として今、ツイッターは140字という文字制限を謳い文句にしていますが、以前にピューリツァー賞受賞者がツイッター上で小説を書きはじめたように、140字という文字制限がその媒体の可能性を低くしてしまっていることも考えられます。140字よりは190字の方が小説もノンフィクションも発表しやすいものです。
 数年後には、精神を疲労させるSNSはもう無くなっていることでしょう。ですから、数年後のITサービス企業はSNS関連のものをもはや運営していないことと推測されます。でも、数年後の社会でもサイバー・コミュニケーションは’社会的に’必要とされていると私は予想します。なぜなら、人々は孤独を恐れるからです。
 今現在SNSが下火になってきている理由の1つはユーザにとって面倒な(不必要な)情報が多数、ターミナルに入ってくることです。その問題を解決する処方箋の1つは、すぐれたアルゴリズムに基づいて設計されたフィルターリング機能を開発することです。自分に関心があるある特定の分野に関わるキーワード、ある特定の個人の氏名などを基にフィルターリングする機能を搭載すればSNSは生まれ変わり、よって新たな形でのサイバー・コミュニケーション世界が生まれます。
 また、誰でも発言できるということが今の時代の良い点の1つですが、その結果として劣悪な発言が多数出現してしまうということが今の時代の弊害の1つでもあります。そしてそれはソーシャルメディアがオープンソースであるかぎり、5年後においてもそうであることとおそらく思われます。でもだからといってソーシャルメディアをオープンソースでなくしてしまうことは、そのアクションがインターネットの可能性を低下させてしまう理由から、ぜひとも避けなければならないことです。このような一見パラドクス的な問題に対してどのように対処すればよいでしょうか? その答えの1つは公的機関でインターネットIDのようなものをつくることができ、そのIDナンバー情報の入力なければSNSを使用することができないようにすることです。(パスワードも公的機関が指定するものです。) 最後にサイバースペースがあたかも現実の世界の一側面であるように機能し、その世界における発言によってそれぞれの個人のパーソナリティが分析され、その結果としてそれぞれ個人が自分の居場所を見つけることができる社会、そのような社会が実現されたとしたら、すばらしいとは思われませんか?

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