alicetiptree

I Say Hello and You Say Bonjour

alicetiptree

I Say Hello and You Say Bonjour

最近の記事

南よりのテーブル

 彼女は、予定通りにそのカフェテリアの南よりのテーブルの席に座っていた。彼女がお好みの場所だ。真夏日の太陽の光が燦々と、テーブルの上のパラソルに降り注いでいた。  全ては私の計画通りに進んでいた。  私の計画----それは、善行だった。少なくとも、私の世界観の中では善行だった。そして、私は精神異常者でもなく、また歪んだ性格の持ち主でもなかった。  私は、そのカフェテリアからおよそ二五〇メートル離れている岬の上にある小屋の中から、サイレンサー付きの特殊銃の照準を彼女の眉間の中心

    • 異星から

       彼または彼女の名はミール。クールド星で生まれ育った生粋の冒険家気質で、幼いころから上級惑星系調査員になることを夢見ていて、七クールド週間前にその資格試験に合格したばかりだった。  ミールに最初にあてがわれた仕事は、銀河系内であまり評判の良くない“地球”という惑星を調査することだった。ミールは三回時空間ワープを行い、ようやくその惑星系の近辺に辿り着いた。これまでに得られているその惑星に関する僅かなデータによれば、その惑星の主要住人は戦争が大好きな連中だそうだ。ミールは気が滅入

      • 国会議員に関して

         国会議員が何の国家資格も持たずになれるのはおかしいです。国をコントロールする地位になれるためには何らかのライセンス取得が要求されるべきです。SEのような国を制御できるわけでもない人たちでも企業によりますが、情報処理技術者試験をパスできなければなりません。タクシー・ドライバー、美容師、大型自動車ドライバー、など国家資格が要求される職種が多い中でなぜ国会議員は何の資格も要求されないのでしょうか?公認会計士、司書、弁護士、医師、薬剤師、例をあげれば枚挙に暇がありません。

        • 『未来への大分岐』を読んで

           全てを読んだ訳ではありませんが、私が最も違和感を感じたポイントはテクノロジーの進歩による人類の幸福への道の構築という視点が欠けていることでした。2030年にもなれば殆どの職をAIおよびアンドロイドがやってのけるようになっていることでしょう。それらがヒトに代わって富を産み出す時代になれば、ヒトはもはや生活のためだけに労働する必要がなくなるというオプティミスティックな発想がなぜ無いのか疑問です。AIおよびアンドロイドを生産する企業がベーシックインカムを市民に与えるという可能性は

        南よりのテーブル

          A Relationships

          It's a verified fact there exists relationships between physics and mathematics. Is there any relationships between physics and Turing Machine? Furthermore is there any relationships between mathematics and Turing Machine? The answer shoul

          A Relationships

          Mind

          1. The understanding beyond formalism To consider what computability is, the concept of a universal Turing machine should be invoked. A universal Turing machine can perform any computation; nevertheless, there is a thing that is considered

          編集作業

           生きることはまさに心の編集作業だ。日々、目覚めている間、五感を通して膨大な情報が脳に入力されそして無意識の閾値で(特に就寝中に)処理される。作家になる才能が長けている人の脳はおそらくその編集作業過程がそうではない人とは少しあるいは大きく異なるのだろう。そしてアウトプット過程においても通常の人のそれよりもキレイに処理されるようになっているのだと思う。そういう意味では作家になれる才能がある人は通常人よりもより豊かな心の風景を供にしているという意味合いで幸せなのだろう。

          A Critical Mistake

          A proposition "There do not exist such a thing as free will.” should not be embed in one fabric in the laws of physics. However there is a problem remains, which is that natural language do not exist. So in which way the proposition embed

          A Critical Mistake

          Oracle

          Oracle machine might be a source of some entities that transcends the laws of physics as one example. The singularity of black hole might be a space-time at which exists beyond the non-halting problem on Turing Machine. And the singularity

          An Extraordinary Incident

          I experienced an extraordinary incident on Friday. Now I believe there exists other world. I was not hallucinating. A person who seems to belong to other world left a voice message in my mobile phone line. I am not nuts. I am touch with r

          An Extraordinary Incident

          サイバースペース

           近未来では電子書籍が主流になっている、そして通信がG6になっている可能性があり、タブレットPCがパーソナルコンピューティングの主流になっているかもしれない世界の中で、各IT企業はそれらのターミナルに向けてコンテンツを発信し、またそのようなコンピュータ・コンフィギュレーションであるからこそ可能になっているサイバー・コミュニケーションにおいてサービスを提供されている社会になってることでしょう。  そのような世界の中で、たとえば今、サイバー・コミュニケーションの大きな潮流となって

          サイバースペース

          セールスマンの届けもの

           最初に地球を訪れた地球外知的生命は、セールスマンとセールスウーマンだった。何のセールスか? 神の精神のセールスだった。  アメリカのアリゾナ州の砂漠に宇宙船が降りたった二三時間後に、全くの黒人男性の容貌で、彼らおよび彼女らの一人はCNNの“リリー・キング・ライブ”に出演した。 「“神の精神”を売るっていうのは、具体的にはどういうことだい?」リリーは訊いた。 「我々の科学技術は、我々が神とコミュニケートすることを可能にしました。神は実在するのです。その精神をさしあげるのです」

          セールスマンの届けもの

          芸術家

           あなたの最後の切り札は、あなたの最も頑強な城砦は、何?  最後の切り札をつくること、最も強力な城砦をつくること・・・  でもそれだけが人生ではない。それだけがアーティストであることでもない。  ヒトは、自分の人生をひとつのストーリーとしてみる。プロローグがありメイン・ストーリーがありエピローグがある。自己の人生をストーリーとしてみようとしないヒトは自己の存在、生を否定している、自己の存在を表現する行為をしないヒトは自己の存在、生を否定している。  自己の存在、人生をひとつの

          A Mysterious Truth

           "I have to tell you a long story before darkness will come." she said as directly looking into my eyes.  "I've been keeping something from you. Something. Well, maybe better to be called as the truth."  And then, she began telling me the s

          A Mysterious Truth

          繰り返しの光景

          「オレ、今まで三回テスト受けたけど、全部落っこちゃったんだ。まあ、だから今ここにいるんだけど。君は?」来静は惨めな現状にもめげない快活な口調で語った。手元で何かをいじっている。ウェアラブル・コンピューティングでも操作しているのかもしれなかった。 「あたしはまだ一回しか受けたことないの。でも結果はあなたと同じだったから、あたしもここにいるのよ」零奈は特に“感情のこもらない”声で応えた。淡々とした口調だった。何かにあきあきしているのかもしれなかった。 「零奈、君の製造年は?」そう

          繰り返しの光景

          静かな終わり

          「私の人生もそろそろ終わりに近ずいている。」とメモリーは独り言ちた。 「さて、我が人生で最も美しかった時はいつのことだろうか?」メモリーは可能な限り自分の人生について想いを巡らし回してみた。 「少なくと私は美しい人生を送ることができた。」それがメモリーの自己の人生に関しての印象の一つだった。 「そして、波乱万丈でもあった。」そしてメモリーはジョセフという名の男のことを想い出した。彼はメモリーにとって初めての恋人でかつ初めて愛を交わした人物だった。「あの瞬間は私にとって最も美し

          静かな終わり