世界ネコくらべ


私にとってこの世の中で一番好きな動物は猫。元々犬派だったが、友人の影響で猫派になった。


ある時友人が猫を飼い始めた。それから会うたびに私に猫の可愛さを全身全霊力を込めて語ってくれた。その友人はプレゼン力のあるので、猫の可愛さが私の脳裏に浮かぶくらい説得力のあるものだった。


始めは「ふーん、そんなに猫って可愛いんだ」と思ってた程度だったのだが、友人のプレゼンを何十回も繰り返し聴くうちに、気がついたら猫の魅力にハマっていた。犬派だった私が、この世の中で一番尊いのは猫だと心から思うほどになってしまった。


猫のあのマイペースさが堪らない!構って欲しい時にはすりすりして甘えてくるのに、こちらが構おうとするとプイとそっぽを向いてしまうツンデレぶり。そこが大好き。


だが、私は臆病者なので、猫に少しツンとされるだけでガチで凹む。しばらく立ち直れなくなるくらい、ガチで凹む。


しかしツンだけで終わらないのが猫の良さだ。そのあとにデレのフェーズがある。デレをされればたちまち舞い上がってメロメロになってしまい、凹んだことなんて一瞬で忘れる。


猫からしたらこんなに扱いやすい人間はいないだろう。手のひらで転がせられる人間は猫にとってチョロいはずだ。でも猫になら振り回されてもいい、というか、ぜひ振り回して欲しい。(猫のツンデレは正義)



そんなこんなで猫好きというのもあり、旅行で好きなことの一つが、猫を探すことだ。国内でも海外でも旅行する際には猫がいないか無意識に探してしまう。


運良く見つけた時はじりじり近づいて猫の様子を伺い、触らせてくれそうならありがたく触らせてもらう。日常生活でもそうだが、猫を見つけた瞬間、思わず心の中で「ねこ!」と叫んでしまうくらいテンションが上がる。



特に海外で見つけるとレア感もあって更にテンションが上がる。その際は必ず写真を撮るようにしている。何回か旅行先で遭遇した猫を観察した中で、猫の顔つきはその土地柄を反映する気がしてならない。



海外で猫と遭遇したのはドイツと台湾に旅行をした時だ。


ドイツでは私がプレッツェルを持っていたところへ猫が寄ってきた。餌を欲しそうに私をじっと見上げていたが、私が「あげないよ」というと、通じたのかぷいっと居なくなってしまった。クールで愛想は良くはなかったので駆け引き上手という訳ではないが、相手の出方をじっと動じずに伺う様子だった。何かこのドイツという土地柄をどこか反映させてるのかなと感じたが、ドイツではその猫しか見かけなかったので、その猫の個性なだけの可能性もある。が、折角ならドイツの土地柄を感じさせる出来事として思い出に残しておこうと思っている。



その一方台湾で見かけた猫の方は、ドイツの猫よりも目つきも鋭く、細身で野生的な印象があった。台湾では至る所で猫を見かけたので、ドイツよりも餌の競争が激しいのかもしれない。また街並みも入り組んでいたり道も入り組んでいたので、地形的に餌を探すのに労力がかかるのかもしれない。台湾という土地柄を反映してるんだろうかと感じた。