見出し画像

withコロナ禍で、どうやってインバウンド集客するのか?(三)|マーケティング施策確立

皆様、こんにちは!日本滞在歴11年、約200社ぐらい中国進出の実績を持つ日中越境ビジネスの架け橋_Kelvinです。

前節には、対策の前準備について、Phase1にある環境分析や、Phase2にある目標設定についてお話しをさせていただきましたが、いかがでしたか?本編は、施策の確立に関わるSTP戦略の部分についてご紹介いたします。

STP戦略とは

STP戦略はマーケティングの専門用語であり、マーケティング施策を具現化するためのフレームワークです。それぞれ、セグメンテーション(Segementation)、ターゲティング(Tageting)、ポジショニング(Positioning)の頭文字を取ったものです。STP戦略は経営学者のフィリップ・コトラー氏によって提唱され、現在でも多くの企業が基本戦略としているマーケティング手法です。

セグメンテーション

セグメンテーション(Segmentation)とは、市場を細分化するプロセスのことをいいます。マーケティングを行うためには、顧客の需要が何なのかを予め知る必要があります。顧客といっても、高校生・大学生・社会人、男性&女性によって欲しいものは異なるのは想像しやすいのではないでしょうか。

そのため、そもそもどの層をターゲットにするかを考える前に、まずは顧客を細分化する必要があります。セグメンテーションをする際に大切なのは、何を基準として市場を分割するかです。たとえ同じ製品であっても、結局どんなターゲット層を絞って、どんな施策を実施するかもは全く異なります。

よく使われるセグメンテーションの切り口は以下の通りです。

  • 地理的変数:場所や気候、文化などで細分化

  • 人口動態変数:年齢や性別、学歴、世帯などで細分化

  • 心理的変数:価値観やパーソナリティ、社会的地位で細分化

  • 行動変数:何かに対する利用頻度、趣味などで細分化

そちらを自社がすでに所有する商品&サービスを組み合わせて考えることにより、どんな層に施策を打つと成功につながるのではと仮説を立てた上、データ上示したユーザーの反応を定期的にチェック&分析しながら、改善案の実施までPDCAを回していくとより目標に近づくよう行動しましょう。

ターゲティング

細分化市場が決まれば、その次にターゲティング設定が必要になってきます。ターゲティングとは、セグメンテーションによって細分化された市場から、アプローチする顧客を決定する段階のことを指します。

ターゲティングをしないと、どこの誰に商品を売りたいかが明確にならなければ、結果誰にも見向きもされないものを作ってしまう恐れがあります。

現在の市場は​​飽和状態と言ってもおかしくない中、モノや情報が溢れており、単純に製品の性能に着目し、優れているだけをアピールしてもヒット商品は生まれくい状況にあります。こうした背景のもと、製品を売るためには、営業・集客・販促などのベースとなるターゲティングを念入りに行ったうえで、対象とする顧客層の興味を引くコンテンツを作成するなど、マーケティング活動をいかに効率化させることが一番大きい成功ポイントにつながります。

また、マーケティング戦略を効果的に展開するためには、ターゲティングを通じて、顧客のニーズを深く分析したり、製品を改善したりする施策も重要です。

ターゲティングにおける必須フレームワーク「6R」

  1. 有効な市場規模(Realistic Scale)

  2. 成長性(Rate of Growth)

  3. 顧客の優先順位と波及効果(Rank/Ripple Effect)

  4. 到達可能性(Reach)

  5. 競合状況(Rival)

  6. 反応の測定可能性(Response)

ターゲティングを効果的に行うためには、「6R」の活用が必要不可欠です。これは、6項目の英語の頭文字を取って名付けられたフレームワークです。市場規模的に有力市場として将来性があるかないか、ネット上の力でバズれるかどうか、狙いたい客層に簡単に届けられるかどうか、市場規模は大きいが、あまりにも競合が多すぎると実際獲得できる売上の規模はどれほどにあるか、顧客の反応やフィードバックをちゃんと測定できるかどうか、それぞれの分野だけに注目するのではなく、総合的な視点で捉えることが大切です。

ポジショニング

ポジショニングとは、競合と自社の違いを見出し、自社の特徴を顧客に伝えることを指します。要するに、競合他社との差別化をいいます。市場にある競合他社の価格・機能・品質などを徹底調査し、自社製品と比較したうえで、自社製品に優位性がある点を明確化させることが大切です。

優れた商品でも同業他社との差別化ポイントを見い出せなければ、購入してもらえない可能性は高いです。例:某スポーツブランドの男性服の市場を下記の図に仮定してみましょう。それぞれ価格や機能を2軸に重点を置き、それぞれの特徴で現れる競合他社と比べて、自社はどの領域で攻略し差別化戦略を果たしていくことも事業の拡大につながります。

まとめ

上記、マーケティングの具体策を具現化するためのSTP戦略について簡潔にまとめさせていただきました。必ず順番の通りでやっていくにこだわる必要がございませんが、事業の成功に抑えるには、予め決めておいた上、てっきりとデータ分析を行いながら、改善までのPDCAを回していくことで、よりビジネスがうまくいく確率が高くなるのが間違いありません。

STP戦略を行うことで、具現化した施策に繋がるマーケティングミックス、いわゆる4P戦略(Product,Price ,Place,Promotion 4つの単語から頭文字Pを取った戦略のことを指します)も見えてきます。

最後に、簡単な分析する項目をまとめたテンプレートも共有しておきます。ぜひご参考ください。

関連記事


この記事が参加している募集

マーケティングの仕事

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?