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ひっそりと幕を閉じたW11と新たな傾向

中国の一大イベントであるW11が今年はひっそりと幕を閉じた。
Tmall取引額は5571億元(11日午前8時まで)で2021年(5403億元)に比べ、前年同期比8.45%増加し、伸び率は減速したもののまだまだ魅力的な数字である。

しかし今年のW11は報道でもあった様に大々的な売上発表やイベントを開催せず、ひっそりと終了した感は全ての人が感じているのではないだろうか。
これはもちろん政府の巨大プラットフォーマーへの監視があることが大きな要因だが消費者側の盛り上がりにも限界が見えてきた感もあるだろう。
そもそもW11には以前から価格操作で実は大して安くなっていない等、懐疑的な情報もあり、既にあまり盛り上がらない人々がいるのも事実である。

これは実際に中国で生活していても感じることもあるが結構割引系のイベントは多く、今回のW11での価格を見ても「あれ、この前のセールの方が割引きしてたじゃん・・・」という様な場面もチラホラあった。徐々にだが別にこのイベントで無理に買う必要はない、という雰囲気も漂い始めている。

今回のW11ではやはりコロナの影響による生活環境の変化も現れていた。
以前も記事に書いた通り、現在中国でもキャンプがかなり流行っているのでアウトドア系の商品がかなり伸びた様である。

既に家電カテゴリでは中国の国産ブランドが幅をきかせているので日本ブランドというのは既にそこまで人気があるわけではなく、今回のW11の家電カテゴリ売上でもTOP10は国産ブランドが占めていた。これは家電カテゴリだけのことではなく、あらゆるカテゴリにおいて自国ブランドを優先する「国潮」と呼ばれるトレンドも影響している。

しかし、今年のこの新たなポジションを確立したアウトドアカテゴリで言うと日本、及び海外ブランドはまだまだ注目されている様だ。
筆者の知り合いにもキャンプ用品にハマっている中国人の知り合いがいるが彼は全てのアウトドア用品を「Snow Peak」で揃えている。割高だが、やはりオシャレや品揃えはキャンプ好きにはたまらないらしい。
もちろんアウトドアカテゴリでも中国国内ブランドも出てきているが、やはりラインナップやデザインを見てもここのカテゴリはまだ日本や海外ブランドに分がありそうだ。来年のW11ではどの様な傾向が見えるのであろうか。

ライター:Taro Nozawa
お問い合わせ:nozawa@kembo-net.com
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