Kemuri
過去に書いた無料公開の詩をまとめています。
Kemuriが書いたエッセイをまとめています。
Kemuriの有料作品をこのマガジン内で販売しています。あなたの琴線を揺らす言葉があれば幸いです。
クリエイターのKemuriと申します。 この記事で僕のnoteについて説明いたします。 僕のnoteは、皆さんの文学的な領域に刺激を与えるということを目標にして作品を発表しています。 なぜこのように至ったかと言いますと、noteを拝見していて様々な素晴らしいコンテンツを配信している方がいらっしゃいました。日々、刺激を受ける中で僕が出来るのは、日常の中にある美しい瞬間を捉えた文字作品として皆さんに提供する事だと考えた為です。 ただ、このように申しましても、文学や詩という領
窓辺に座る猫を そっと撫でたあなた 夏の風が部屋に吹いて カーテンを揺らす午後 あの喫茶店は光を置いて 閉じてしまったけど 繰り返しの日々に混じる 柔らかい温度を下げないで
沢山の音楽を聴いたけれど 会いたい人は少なくて それくらいで十分な思い出を ベランダの淵から眺めて 喧騒に似た街を空から見下ろして 乱れた呼吸を風に流してくれ 後ろ髪を引くあの人も 寂しそうなあなたも 季節の変わり目の隙間に そっと笑いかけてそばに居て
毎日にもがくとき 普段はちいさなお願いもおおきくなる でも歩き続けなきゃならん気がして 出来る限りは踊っていたいのに かすみがかるうざい気もち そんな濡れた自転車でも 転がる石には苔すら生えぬ どっちでもいいだろこんな日々 僕らの湿気をとってくれ からからの心地が欲しい
たいしたことはしてない僕ら くそな毎日が過ぎていく たいしたことは起きない 起きないことも起きる事もどちらも普通かな となりの席に座る誰かに 苛立つとき、僕らはたいしたものになりたがる 光陰矢の如し せめて自分で弦を弾かせてくれ 自分の歩幅で歩ける内に
初めて手を握ろうと思ったけど 握って触れた温度が温かくて じんわりと胸に響いていた それから何度も手を繋いだけれど その度に感じる温度が いつも嬉しいなあと思ってる 手の不思議
翡翠の音が響いて 渓谷に春を告げる 傷だらけの体をひきずって 血の湧き立つものを蠢く桜の下 絞り切った思い出がたくさん 桜の花びらの裏側に残る 残像が消えて、花が散った後 しんとした空気が冷えて雨になった
あの夏にはピロウズが流れてた 暑くて湿っぽい夏だった。 校舎の上から見下ろした世界は なんだかとてもちっぽけで 空は馬鹿みたいに広く笑っていた 君が良いと言った曲は実は僕は知らなかった でも、いいよねなんて。 嘘みたいな孤独で 書き捨てていた夏
並んだ影がジャングルジムみたいで 笑った いきなり走り出して 笑い合うとなり あの姿はもう見えない ただ残る道で 陰は夜には見えないでしょう それでもある光の陰
あなたは、いてくれるだけでいい。 あなたの存在の肯定をここに残しておきます。
夜風が吹くベランダ 昼間の熱を溜め込んだアパート 街灯の光が遠くに見える こんな夏はいつ以来かな ため息は夜に溶けて 夏の空に登って 吹けば飛ぶようなため息が 砂浜の足音を流していく
タオルの匂いみたいな夕焼け空に 1人でピアノを弾く 誰に聴かせるわけでもなく 自分と言葉に聞いている 丸いままの月を望んで 気持ちをまっすぐに込めて 1人で歌う歌 今日も世界に届いている
冷たい風が光吹き抜けた 照明に照らされた僕たち 首筋を撫でる君と 蜃気楼に似た体温は 嘘だらけのフロアを抜け出すのに必要 退屈な秘密を 今日だけはどこまでも笑い合おう どうかこの夜にだけは 不揃いな気持ちも愛して
見た瞬間!があった ?は多分なかった 大人になって?は増えて あの薬草を探す冒険はどこ? 気持ちは言葉になっていく ただ言葉になっちゃうのか !を大切にして生きたい ぼくの想いを繋いで
皐月に出会うものに期待している 木陰が鳴らす風鈴と夏に出会うみたいに 桜が散った地面に染みる雨水と 新緑の準備を始めた森たち 今や今やと忙しなく働く 私達 皐月に出会うものに期待している それはまるで古典みたいに
日差しがふんわりかぶってきた 僕は窓目にもたれていると 猫が少し歩いてきた 呑気なあくびと首を掻いて 縁側に下ろした足によって 太ったお腹をころころさせて 日差しがあたる窓際 洗濯物の匂いが香る昼