見出し画像

引越しバイト①

2月の終わり頃
近所をランニングしていて
とある貼り紙が飛び込んできた

「3月限定、引越し作業員募集」

自分の中の何かが反応したのか
足を止めて貼り紙の前に立ち止まった

「週一回からでもOK」

この一文を見て
やってみよう!と心が動いた

決断から行動までの時間を
空けてはならないと
直感的に思ったので

すぐにスマホを出して
掲載されていた電話番号へと
電話をかけることにした

「もしもし、引越し作業員募集の張り紙を見たんですが」

張り紙の目の前で
自分の口で発したこの言葉を
自分の耳で聞いてみて

あらためて日常生活から掛け離れた
とてつもなく違和感のある事をしてる
そう感じ不思議な気持ちになった

本当に人手が足りていなかったのか
すぐに面接に来てほしいと言われた

その「すぐに」というのは
本当に「すぐに」の「すぐに」だった

電話を切ってから
コンビニで履歴書を買い
その日の昼過ぎに面接をした
それくらい「すぐに」の時間だった

あまりにも急激な展開だったので
自分自身の感情は置いてけぼりで
何かに突き動かされてる感覚だった

面接はとてもウェルカムな雰囲気で
さっそく次の土曜から来て欲しいと言われた

過去にバイトに落ちまくっていた
そんな無愛想な自分にとって
とんとん拍子に進んでいった事は
とても奇妙で新鮮な感覚だった

✳︎

そんな嵐のような出来事の帰り道
近所の公園のベンチで
缶コーヒーを買って
自分自身を落ち着かせるため
今日の出来事をゆっくり振り返ってみた

《ランニング〜張り紙〜電話〜面接〜合格》

やはり、この日の出来事が
現実のようには思えなかった

張り紙との偶然の遭遇
湧き上がる衝動からの電話
急転直下の面接
合格への怒涛の展開

これらに全く現実味を感じられなかった

今日の自分は昨日の自分とは
まったく別人の自分のようで
その変貌がとても嬉しくもあった

✳︎

どんなに小さくても
行動すれば、変化が生まれる
変化が生まれれば、経験が得られる
経験が得られれば、自己成長へと繋がる
自己成長できれば、人生は豊かになる

人生はどう転ぶか分からないものです

何はともあれ土曜日から
週一回の引越しのバイトが
始まる事になった

結果から言うと
色々な場所へ行って
色々な人達に出会って
色々な経験ができた

本当にやってよかった
その模様は次回に綴ります。


それではまたCiao!



《求人情報誌あるある》

「素敵な仲間を増やしませんか」
「元気でアットホームな職場です」
「和気あいあいとした笑顔の集合写真」

みたいな事を押しつけられると急激に冷める。

この記事が参加している募集

新生活をたのしく

転職体験記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?