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ひとり親パパと娘のふたりきりな日常の話 その8

こんちわ。
東京で映像クリエイターをしている
1児のシングルファーザーのKENと申します。

シングルファーザーになるまでのお話はこちらから

動画編集のオンラインスクールの講師にモヤモヤしてたけど、本業の方はもちろん積極的に仕事を請けていた。
家事育児をしながらの仕事も少しずつリズムを掴めてきた。

でも毎日忙しくしていると目が行き届かないところも出てくる。

娘のメンタルの状態だ。

娘の健康と川崎病

この文章を書いている今、僕の娘は6歳なのだが、かつては2歳頃に一週間ほど40度を超える高熱が続いた事があった。
最初は普通の風邪だと思われて解熱剤を飲んでいた程度だったが、解熱剤の効果が切れると途端に熱が上がってしまう。

再度小児科にかかり、新宿の国際医療センターで診てもらうことになった。
結果、「川崎病」という今の所原因がはっきりわからない熱病だった。

急遽一週間ほど入院し、熱は下がったが、この病気は冠動脈(心臓につながる血管)に血栓ができることがあり心臓に悪影響を与えてしまう。

なので退院後も定期的にエコー検査を行い、血栓ができていないか確認する必要がある。

お医者さんの説明によると川崎病はなぜか日本人で患う人が多いらしく、原因究明の研究が行われているそうだ。
僕の娘のカルテも研究に使用するデータとして提供した。

娘は退院後は非常に健康で風邪も全くひかない。
最近最後の定期検査を行い、もう大丈夫ということになった。
一応健康上の履歴としては今後も残すけど。

離婚後、娘は夜おねしょをするように

元嫁が去った時からケロッとしていた娘を見て僕は安心していた。
それもあって家事にバタバタしたり仕事に勤しんでいてきちんと娘のケアが行き届いていなかったのだと思う。

娘は寝るとおねしょをするようになってしまった。

娘のオムツが取れたのは結構早くて2歳ごろには取れていた。
トイレトレーニングはほとんどやった覚えがない。
おまるも一回使っただけだ。
「こどもチャレンジ」の「トイレっしゃ」が役に立ったと思う。

それからは保育園でも幼稚園でも粗相することが少なかったし、夜もおねしょをすることがなかった。
一応ベッドには防水シートを貼ってはいたが、活用されることもなかった。

そんな娘が夜中に寝ているとおねしょをするようになった。
理由を聞いてもわからないとしか言わない。

もちろん寝る前に必ずトイレに行かせているが、それでもダメだった。

一人になるのを極端に恐れる5歳児

思うに夜に一人でトイレに行くのが怖くなったのだと思う。
それは離婚後、娘は極端に一人きりになるのを恐れるようになったからだ。

僕が書斎で仕事をしていると必ず書斎に入ってくるし、僕がトイレに立つときやお茶を入れるためにキッチンへ向かうと後をついてくる。

夜に娘を寝かしつけてから僕が書斎に戻ってもしばらくすると目をさますのか大泣きしてしまう。
僕は仕事を中断し、再度寝かしつけなければならなくなる。(そして僕も寝てしまう)

だから夜中にトイレに行きたくなっても僕を起こさずに一人で行けないし、我慢してしまう。そのためおねしょをしてしまう。

ある時、僕が車庫にあるクルマに忘れ物を取るために玄関から外に出た。
我が家の玄関には開け締めするとドアについているベルがカランコロンと音が鳴る。
リビングでテレビに夢中になっている娘はそのベルの音を聞いた途端に大泣きしながら僕を追って裸足のまま外に出てしまった。

僕は家の敷地内にある車庫に用があっただけなのだが、娘は僕が娘を置き去りにして出かけようとしていると思ってしまったらしい。

大人の女性への甘え癖と母親いない自慢

気のせいなのかもしれないが、娘は離婚以降やたらと大人の女性にベタベタと甘える癖がついてしまったように見える。
幼稚園では担任の先生に甘えるし、デパートに買い物に行けばよその家庭のママさんに絡んでくる。
幼稚園のお迎えの時にはクラスメートのママさんもやってくるので僕よりもそちらに抱きついてくる。
そして娘はこう言う

「(私の)ママねぇ、いなくなったんだよー」

これを何故かドヤ顔で言いふらす。
デリケートな話題なので僕はそういう会話はしてほしくないのだが、無理に止めるのも気が引ける。
自分の現在の状態を誰かにわかってもらいたいのだろうか。
ひょっとするとこの子にはこういうやり取りが必要なのかもしれない。
そう思いながら
僕は見守りながら苦笑いしていた。

抱きつかれたママも苦笑いしていた。

日常的に不安定というわけではないが

2週間ほど短い期間で僕と娘の仲が悪い時期がありはしたが特別情緒不安定という事は無さそうだった。
幼稚園でもケンカをしたり誰かをイジメるようなことは無い様子だった。

ただ、一度幼稚園に延長保育の後に迎えに行った時、ものすごく帰るのを渋ったことがあった。
連れて帰ろうとするとギャン泣きしたりうずくまって動いてくれない。
幼稚園で寝泊まりするとまで言い始めた。
日が暮れて暗くなり、園の職員さんたちもそれぞれ帰り始めている。
ついには担任の先生と二人がかりで説得にあたったがダメだった。

その日は結局ほぼ力ずくで娘を家まで連れて帰ったが、娘はこれ以上ないくらい不機嫌になっていた。
娘は理由を訊いても答えてくれない。
というか自分がなぜそう思うのかもよくわかっていない様子だった。

僕は負い目を感じずにはいられなかった。
娘からすれば被害者そのものだ。
大人の都合で不自由な生活になり、家に帰ってもあまり相手をしてられない父親がいるだけなのだ。

幸い、これを書いている今も娘は元気で、おねしょもしなくなった。
ただ、一人で部屋にいることができないというのは変わっていない。


子どもなりに気を使い、ストレスを抱えている

具体的な不満は言わない(言い方がわからない)し、見ている限り表情も豊かで人見知りもしない。むしろ「その5」で書いたとおり無闇矢鱈に他人に絡んでいくくらいだ。

一方でおねしょや極端に一人を避けるフシもある。
さらに子供らしいワガママも言わない。(こだわりはある)

僕は子育て初心者でもあるのでこの辺が正常なのかどうかわからない。
健全に育っているのだろうか?
体は周りの子ども達と比べると小さい方だが、靴や服のサイズが合わなくなってきたりしているところを見ると成長してはいるのだと思う。

言葉が今ひとつ発達していないのが気になる。
僕と娘のふたりきりなので、大人同士の「正しい会話」が乏しい。
幼稚園にいるお友達で兄弟、つまり兄や姉がいる家庭の子はしっかりと話す事ができている。
つまり会話のコミュニケーションを取る方法を家庭でしっかり学べているのだ。

娘はこの春から小学校に上がるが、集団生活は上手くできるだろうか。
幼稚園ほど好き勝手はできないし、教室で椅子に座る時間も長くなる。
より社会性が求められるのでクラスメートとのコミュニケーションはうまく取れるだろうか。

僕と娘のふたりきりの生活は正直言って閉塞していると思う。

娘は僕が孤軍奮闘している姿も見ていてあまりワガママを言えないでいるのではないか?とも思っている。

娘はとても良い子で聞き分けが良いが、それが逆に僕の不安を掻き立ててしまう。



娘についての心配は尽きることが無いが、それでも障害を持っていたり体が弱いわけではないので贅沢な悩みだと思う。
でも僕は娘の細かい心の機微を感じ取れるほど共感力があるわけではないので、やはりこういうのは女性の方が向いているんじゃないかと思ってしまう。

春になって幼稚園の新学期が始まった。
毎日の家事育児と仕事をこなしながらも僕は以前として離婚と元嫁の行動が理解できず落ち込んでいた。
そのまま6月になり梅雨入りした。
気晴らしに映像サークルに入会したり、精神科や市が提供するカウンセリング、ひとり親家庭向けのグループ相談会などにも参加していた。

そんなころ、元嫁から連絡が入った。

一方的な養育費の相談だった。


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