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【003】仏教学習note【仏教哲学の世界観1-3】

こんにちは。
このシリーズでは僕が仏教について学んだことを記しています。
なお、僕は仏教について何にも知りません。

仏教学者で花園大学の教授をなさっている佐々木閑先生のYouTubeでの講座を見て、その内容をまとめています。

もちろん僕の主観によるまとめなので色々と解釈の違いや間違った理解があるかと思います。
それはXなどでご指摘いただけると幸いです。

あくまでも大学生の受講ノートみたいなものだと考えていただけると幸いです。

前回はインドの地政学的な概要、インドがヒマラヤ山脈によって隔絶された世界であったというお話でした。
今回は大枠としてのインドの歴史について。


仏教哲学の世界観 1-3

https://youtu.be/27ME50MVglQ?si=vm1n4JYbAU0O6lQy

AIによる要約

  1. インドの地理と文化的な入り口(前回のおさらい)

  2. 日本と同様、大枠から歴史を理解しよう

  3. 謎に包まれたインダス文明とアーリア人の到来

  4. 新たな文化が土着文化と混ざり合い、インドヨーロッパ語族の到来

  5. バラモン教世界の形成とインド独特の社会形態

  6. バラモン教社会の階級制度とカースト制度の発展

  7. お釈迦様の仏教と平等な人間観

  8. お釈迦様の勝利と自己超越

学習したこと

詳しい仏教理解の前に前回は地理的状況を扱ったが、今回は歴史の流れを大枠で解説した内容。
おおざっぱにでも全体的な歴史的経緯を把握した上で今後のエピソードを細かく理解していく。

インダス文明

インダス川周辺の緑色のあたりがインダス文明の場所らしい

紀元前3000年から紀元前数百年前に存在したと言われる文明。
しかし、最近の研究によってさらに古い時代、おそらく紀元前7000年ほど前から人類が住んでいたとわかってきている。(前インダス文明)
その後のインダス文明は大きく文明が発達した優れた文明だったが、原因不明だがいつの間にか消滅していった。
つまりインダス文明は謎が多い。

インド・ヨーロッパ語族の流入(アーリア人の流入)

西の玄関口から新たにアーリア人が流入してきた。
この辺りから歴史的にはっきりした事が増えている。

「アーリア人」という言い回しについて佐々木先生は慎重な態度をとっている。これは20世紀のアドルフ・ヒトラーの行った政策によりアーリア人主義の事を示唆していると思われる。

アーリア人の進出

アーリア人はそれまでインドに住んでいた人々とは別の系統の民族。
インドの西側から徐々にインドにおける勢力圏を広げていった。
しかし、これは武力による制圧ではなく、次第に土着の文化と混ざり合いながらインド全域に浸透していったと思われる。

インド・アーリア文化

アーリア人の文化と土着のインド文化が混じり合い、独特の文化が形成。
これが「バラモン教世界」となった。
4000年ほど前ではないか?と考えられている。
かつての教科書では武力で制服したかのように教えられていたが、現在では長い時間をかけて徐々に混ざっていったと考えられている。

バラモン教世界

アーリア文化とインド土着の文化と混じり合い、バラモン教世界が成立。
このバラモン教の考え方が現在のインドでも続く階級差別「カースト制度」(生まれや血筋で決まる階級)を生み出している。
現在のインドではヒンズー教だが、根本的にはバラモン教の延長上または発展的に生じた宗教である。

仏教の発生

ではインドで生まれた仏教は何か?というと、
立場的に「反バラモン教」といえる立場になる。
バラモン教による「家柄や血筋で生き方が決められている」という考え方に強く対抗した考え方となっており、(現代ではそぐわない価値観もあるが)当時としては極めて平等な考え方を持っている。
そのバラモン教世界の価値観を抜け出し、新しい世界観で生きようとしたのが釈迦牟尼(しゃかむに)。

なお、「お釈迦さま」は正式な呼び方ではなく「釈迦牟尼」が正しい。
そして、この人物が仏教を作った。

お釈迦さまの言葉

「戦場において100万人に勝ったとしても、ただ一つの自分自身に勝つことのできる者こそが最高の勝者である。」

社会制度や人が決めた制度によって幸せを掴むのではなく、自分が自分の考えで幸せを掴むという意図が込められている。
これはカースト制度の家柄や血筋で決められる世界を否定する意思の表れと考えられる。

感想

意外にもインダス文明が「理由は不明だが消滅した」という部分が面白い。
歴史の教科書では四大文明の一つとして数えられるインダス文明だが、文明の興りは書いてあっても消滅した話は無かった気がする。

古代のインダス文明は果たしてその後のアーリア人や土着のインドに対して影響を与えたのだろうか?
その辺りが気になった。
現在のヒンズー教は多神教なので、ひょっとしたらインダス文明時代の神もそこに取り込まれているのではないか?
そんなことをふと思った。


超ざっくりとした仏教発生までの歴史の概要。
仏教が生まれるまでの間にどのような流れがあったのか。
やはり重要なのはアーリア人の流入と文化の混交。
それがカーストをはじめとするバラモン教の世界の成立へ。
そしてそれに反発する仏教の誕生。
今のところ考古学的な話でスピリチュアルななんちゃらの話ではないので理解しやすい。世界史の授業みたいだ。

次回は「仏教哲学の世界観 1-4
バラモン教世界の成立について。


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