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父、幼稚園の卒園イベントでピアノ伴奏をする。その2

昨年、娘の幼稚園のお別れ会(卒園イベント)でピアノ伴奏をすることになった
私(父)の記録。続編です。

↓前記事はこちら↓

「先生達へのサプライズのため、リハーサル無しの本番一発勝負」

これが何を意味するか。

1.そもそも子ども達がどれくらい歌えるかわからない

昨年の時点ではコロナの影響もあり、園で歌うこと自体がほとんど出来なくなっていました。

また、今まで保護者が参観することが出来たイベントも軒並み中止。もしくは参観なし。

そのことから園での様子もあまり知ることができず、子ども達が現時点でどのくらい歌えるのかがわかりませんでした。
娘に関しては音楽教室に通っているので、ある程度歌えることは分かりますが…。

2.合唱曲「にじ」は様々なバージョンがある

子ども達の中には歌を覚えるのが上手な子もいるはずです。
しかし一度覚えたものとは少し違うもの(違うバージョン)
を覚え直すことは少し難しい。

この「にじ」に関してはあまりに有名であるが故に、バージョン違いが多く存在します。
曲の長さも違えばイントロも違う、間奏も違う。Keyも違う。

実際に、私が最初に受け取った楽譜とは全く違うバージョンの「にじ」が、YouTubeの動画URLで各家庭に送られていました。

3.当日までに別の場所で集まって練習することは不可能

感染防止対策のため、
大勢が閉ざされた空間に集まることは出来ません(そもそもお別れ会、卒園式ができるのかどうかという状況でした)。

仮に大きい公園に集まることは出来ても、歌うことは流石に難しい。

4.大きな体育館で行う

こちらも対策の一環。
これまでは1つの学年と、その保護者が入れるギリギリの部屋の規模で行っていたそうですが、昨年はとても大きな体育館で会を行うことが決まっていました。

体育館の中にはステージ(舞台)があって、アリーナ(バスケットゴール等がある場所)があります。

会そのものは舞台ではなくアリーナ部分で行うのですが、
問題はグランド・ピアノが ステージの袖に完全固定されていること。
ズバリ、遠い!

ピアノが遠いことで子ども達にピアノの音が届くまでの時間差があり、しかもステージ袖からは子ども達が見えない。

見栄え、音の遅延、合わせやすさの問題。そしてそもそも音量が足りるのかという心配も。

やるからには感動を

なんといっても卒園イベント。ある意味感動は約束されているようなもの。
とはいえトラブルやグダグダのせいで感動し切れなかった、、
となってしまってはあまりに残念。

いや、それもあるけれど、先生、保護者、子ども達、関係者の方々。
前代未聞の状況下でみんな頑張っていた。

感動させたいじゃないですか。

これまで当たり前にやっていたイベントが無くなった状況でも、子ども達は
自分達で小さな楽しみを見つけていた。大人が想像する以上に成長していた。

感動させたいじゃないですか!

解決策

まず先にあげた1.2.3の問題を一気に解決させる案を妻と共に考え出しました。

練習用の動画を作る。

「コレだ!」と。

事前に曲のKey・始まり・間奏・終わり方を決めて録音。
歌詞を覚えてもらえるように動画に歌詞を入れて。
そして何度も観て練習してもらえるように、人形(シルバニア・ファミリー)を使って動かしながらコマ撮りをしてアニメ風に(動画は全て妻がやってくれました)。

あとは子ども達がどれだけ歌えるかを信じよう!(半数くらいが歌っていればきっとつられて声を出してくれるはず!)ということに。

4番目の問題。

体育館のステージ袖のピアノが遠い問題について考えた結果、
グランドピアノの使用を諦めて
電子ピアノに変更し、アリーナで子ども達の近くに設置することにしました。

そして電子ピアノ単体では体育館の大きさに対しての音量が足りないため
大音量のアンプを使うことも決定しました。

伴奏をどうするか

少し細かい話です。

上記4の大きな体育館で行うということの解決策にもなりますが、
体育館は音の反響がすごいのです。手を叩いただけでもパァアーーンと響く。

細かい動きの音は聴き取りずらくなる。低い音も聴き取りづらい(低い音が聞こえる方が音程が取りやすい)。

元々のバージョンはピアノの左手(低い音の部分)が3連符という細かい動きでした。そのため、この会場でこの譜面通りでは歌いにくいのではと想定しました。

ピアノの左手はほぼ四分音符に。
リズムが取りやすいように左手は四分音符。ただ、あまりに単調になることは避けたいのでオンコード(分数コード)を使用しました。

そして歌い出しをわかりやすくするため、ドミナント(導音)を入れる。
さらにサビ前にはドミナントセブンスも。

歌は3番まであるので、3番では少しリズムで空白を作って、
最後のサビでは一瞬ディミニッシュコードも入れました(我ながらにくい…)。

そしてエンディング。
歌い終わって園児から先生に花束を渡すこともあり少し余韻が欲しいとのこと。
しかも渡すタイミングもわかりやすく。

というわけで時の流れを感じさせる下行オンコード、切なさを感じるサブドミナントマイナーでエンディングを作りました(やむをえない改変です)。

こうしてさりげなくモリモリの伴奏が出来上がり、動画用に娘と一緒に歌ったものが下記のリンクです↓
(動画は上げられないため音声のみ)

必要機材を全て買う

さて、子ども達に練習してもらうための動画はできました!

しかしこの時点では当日会場で使う機材、電子ピアノもアンプも持っていません。
(前投稿で購入したとご紹介した自宅用電子ピアノは重すぎて持ち運ぶことは現実的ではありませんでした)。

ということで、必要機材を全て購入することを決断します。

このことは、お別れ会の係の方々に伝えてしまうと費用のお話になってしまう…
との判断から「家から持っていきます。」とだけ伝えました(嘘…ではないですし、購入したものは今後も家で使えます)。

どれを買えばいいのかわからない

最高の鍵盤タッチの電子ピアノは既に家にあります。
(これ以上のグレードは反響版がついたりするなど、鍵盤は同じで鳴らした時のサウンドが更に良くなるとのこと)。

しかし持ち運びが可能で、ある程度鍵盤タッチが良く、値段もまずまずという
電子ピアノを探すことに難航。
名機Nord Leadは欲しいですが、今回のために買うには高すぎました。

そしてアンプ!体育館規模で鳴らすアンプのことを調べると、
「PAシステム(コンサートなどで使う音響機材)を使いましょう!」
とばかり出てきます。

なんと、大きい体育館でアンプだけを使う実例はない様子・・・。
思い返せば高校の軽音楽部もPAシステムを使っていました。。
ライブ・コンサート等のPAさん達、ありがとうございます。。

予算も考えつつ、大音量が出せるアンプはどれにすれば良いのか。
そもそもアンプの出力と音量の関係性は??

こういった経緯で私はアンプ探しの旅に出ます(電子ピアノも)。

続く

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