拝啓 情弱だった私へ

小学校5年生の私は、無垢な好奇心と滾るLibidoを胸に、ネットの海に沈むピンクな動画を漁っていた。そこで見つかるのは溢れんばかりのピンクだった。

見たこともない光景に、はやる心を落ち着け静かにディスプレイに映る画像をクリックした。ここからユートピアに向かうのか...と思っていたのも束の間。

突然大音量で鳴り響く音楽と消しても消しても消えないピンクな画像がディスプレイを覆った。そして謎のカウントダウンと80000円という金額。そして払わなければ裁判所云々の文字。なんだこれは。当時、ドラッグ&ドロップすらよく理解していない私には為す術もなかった。半泣きになりながらパソコンの電源ボタンを長押しして消した。その後どうなったのか、当時を思い出そうとしても靄がかかったままで記憶を蘇らせることが出来ない。どうやら記憶に蓋をしてしまったようだ。

さて、これは何も私の痴態を晒そうという訳ではない。いや結果として痴態を晒しているが。俗にいうワンクリック詐欺に引っかかりそうになっていた訳だが、今でもこの手の詐欺は横行している。少し古いデータだが、おそらく全盛期の2014年では11万件もの被害報告が上がっている。昨年でも、減ってきているとはいえ17000件ほどの被害が出ている(国民生活センターのサイトより)。詐欺、という犯罪行為はいつの時代も横行している。近年はその手口も複雑化、高度化してきているという。インターネットが普及するにつれて、詐欺に合う人も増えてきているのではないだろうか。まさしくこのワンクリック詐欺が典型的な例だろう。

このnoteのタイトルにもあるように、この記事は過去の自分に向けてのものだったりする。あからさまな広告に踊らされ、騙されそうになった自分へのだ。(結局、ひとしきり騒いで忘れてしまったようだ。誰かしらかの助言があったのだと思う。)この件を境に、リテラシーを身につけようと思って勉強しだした。おかげで、多少はネットについて詳しくなった。全ては自分の愚かさ故だ。

失敗することで、それから何かを得ることができる。私の場合は、そういうサイトに飛び込むと高確率で何かしらの詐欺ないし広告めいたものに出くわす、という教訓だ。今思えば馬鹿らしいことだが、この時期には良い勉強になった。

最初は面白いネタになりそうと思ってキーボードを走らせていたら、こんな記事になってしまった。ここまで読んでくださってありがとうございます。

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