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髙木秀太事務所白書mome

はじめに

2023年3月21日~26日にかけてTwitterで書いてた読書感想メモですが、ふと思い出して見返そうとしたときに中々面倒だったのでまとめておきます。
(基本的にそのときの原文ままです)

どれだけおもしろいことをやっててもそれをうまく表現することとか、そこまで真剣に惹きつけるための見た目も大事。まず目に止まらないと中身まで見てもらえない。

読み始めに自分の中から出てきたことば

01 東京タワートップデッキ

三角形分割。
角三角形は完全ランダムなんだろうか?ファブの生産性なんかはパラメータになってたりする?ミラーの反射で映り込む景色も評価したい。しかし施工する人大変そうですね。 相関図がおもしろい。これぜひ自分のPJでもやってこう。

02 NTT DATA INFORIUM 豊洲イノベーションセンター

パターンをユニット化した方法出てきた。
木材の加工はやはりshopbotですね。PJにはプログラマーだけでなくデザイナーがクレジットされてる。よくデザイン手法にばかり意識を取られ勝ちなので、自分に持たない純粋なセンスのあるデザイナーがPJに入るのほんと大事

03 PRISM TV STUDIO

シンプルな幾何パターンで十分おもしろいファサードが成立してる。
繋ぎの工法があり、あとは各板材の長さがパラメータになってるだけの仕掛け? 内装で90°回転することでまた違った表情になるのもこの仕掛けのうまくいってるとこですね。作図コストという言葉も印象的。

04 FUJIMURO ギャラリーエントランス

物理演算を用いたプログラムがポイント。
GHで物理演算と言えばKangarooですね。施工までに別事務所が入ってる場合はどこまでGHなり Rhinoのモデルがシームレスに繋がってるんだろ?理想は最終までひとつながりになってれば設計条件としてパラメータ変更で対応できるはず。

05 沖電気 OKI 本庄工場 H1 棟 ファサード

典型的なコンピュテーショナルデザインファサード。
多目的最適化なのでタコさん。ここまでは手軽な感じだけど、機械学習の方がすごい。ここまでやれるのほんとすごい。この知見はいつか獲得したい。

06 サンスターコミュニケーションパーク ファサード

これも典型的なルーバー配置のPJ。
非常用進入口からくる有効開口750mmなどの制約条件があるとわかりやすくてよいですね。もう少し複雑な制約条件でガチガチに縛られた方がむしろありがたかったりするあるある。日射遮蔽も初期のスタディ段階だけでなく、最終までそのまま動作しそうでいいですね。

07 ヤギのいる庭

実は1番楽しみにしてたPJ「ヤギのいる庭」。
コンピュータの力を使って人の手ではできない数の案を生成してスタディ。評価は人が行うことハイブリッドな生成・評価サイクルの仕組み。意匠を人が評価することは腑に落ちるのだけど、人がこのサイクルに入って何万点も現実的に回せたのだろうか??

生成・評価のサイクルが建築でやってることとすると、生成はコンピュータの力で人よりも圧倒的に速く多くの案の生成が可能になってきている。今はまだ人が評価をしているので、ここがボトルネックになっているが、評価も人よりもコンピュータが優位になれば、生成・評価の検討サイクルは飛躍するはず。

08 慶應義塾大学SFC ORF 2017

展示会場レイアウト計画。
会場レイアウト計画。と言いながらレイアウト計画の話よりもサイン計画などの総合的な話が印象的。レイアウト計画の具体の話も聞いてみたい。 そう言えば昔SFC松川さんが会場レイアウトをやってた話がなかったでしたっけ?当時すごいワクワクして読んだ記憶が蘇ってきた。

ググったら出てきた。これだ。 ORFとなってるので、同じ会場設計の年度違いということですかね。SFCいい土壌ですね。

09 東京大学 T-ADS まちめぐりアプリケーション

T-ADSとの取り組み。
これまでのPJで必ず出ていたRhino+GHは使わず、DBに手を伸ばした開発。今後、ファイルベースで管理されてきたものたちはDB管理に移行していくと思ってます。私もDBまで扱えるようになっていきたい。幅が大きく拡がるはず。

10 都市×公園データビジュアライゼーション

公園の価値分析。
如何に「評価」するかが本当に重要。評価軸の決め方にはいつも頭を悩ませるものです。評価をすればその見せ方によっても新しい視点で検討ができる。マップ上に旗のように立つグラフもビジュアライズとして面白い。マップ系はデータ取得しやすいので、何かやってみたい領域の1つ。

11 千葉工業大学 折り紙ワークショップ

折り紙をテーマにした大学の演習課題。
折り紙もGHに相性のいいテーマ。と、わかっていて取り組みたいと思いながらも中々機会を作れずに手を出せていないテーマ。「無価値の海」と、いう言葉が妙に引っ掛かる。

12 Rhino-GH.com

言わずと知れたRHINO-GH.com
このサイトで学んだ人も多いと聞くRhino・GHの普及に偉大な貢献をしているサイト。 ついでに、私も独自にGH解説のサイトを運営してますのでどうしても気になるところです。

13 ARCHICAD-Learning.com

ARCHICAD-LEARNING.comRHINO-GH.comのARCHICAD版。
BIMはRevit派なので、残念ながら見たことないのですが、Rhino・GHとBIMソフトをつなげていく思想には共感します。Revit派の私はRevit版を企画すればよいのかしら?その前にDynamo版というのもありますね。

14 Building Environment Design.com

Building Environment Design.comRhino-GH.comARCHICAD-Learning.comに続く学習教材シリーズの環境シミュレーション編。 これはいくつか参考にさせてもらった記憶があります。環境シミュレーションの分野は東大の谷口さん。

15 open DDL

open DDL。
日建設計DDLの情報共有サイト。Rhino-GH.comからのつながりっぽい。日建はデジタルデザインが進んでる印象ですが、陰で支えてたわけですね。アーキロイドは意外でした。しかしこういうサイトを持続的に活性化させるのはやはり難しいのですかね。。

16 避難所自然換気シミュレーション

換気シミュレーション。
CFD解析にはやはりFlowDesigner。Rhino・GHとも連携はいろいろ開発されてるので、餅は餅屋ということになるのですね。ここも手を出せていない領域なので、いつかカバーしていきたい。シミュレーション系はどのような指標で評価するかも胆ですね。

17 LIXIL A-SPEC

話題のA-SPEC。
LIXIL多目的トイレの自動設計システム。わからなかったのがRhino・GHは3Dモデル化部分を担ってる?設計自体は別で遺伝的アルゴリズムでできている?とすると、そのままAutoCADで3Dも2D図面のアウトプットもスムーズに完結しそうだが。。GHで遺伝的アルゴリズムやってると思ってた。

さいごに

と、いうわけで全17章を最後まで楽しく読了。 髙木秀太事務所白書「2」も今からすでに楽しみです。 あとがきの「建築家のための建築家」という言葉を見て思い出しましたが、ちなみに私は「設計の仕方を設計する」を標榜してますので、かなり大それたこと言ってるなと、、まだまだ頑張らねばと。

ほんとに良書なので興味持たれたら是非どうぞ!

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