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ヨコミゾマコトの『富弘美術館』を題材にGH書いてみた

建築家 ヨコミゾマコトさんによる幾何学的特徴のある美術館です。
大小33個の円い部屋から構成されています。

デザインプロセスとしても必要所室となる大小33個の円を組み合わせ、建物外形でトリミングするというわかりやすいプロセスです。

富弘美術館の設計プロセス

富弘美術館の作り方

まずは、円同士が外接する図形を生成していきます。
範囲を決めるために円を作成し、この中に小さな円を並べていきます。

円を外接するように並べるには物理演算のできるコンポーネントKangaroo2の『Image Circles』を利用します。
Kangaroo2では、主にMeshで演算コンポーネントに入力するので、ここでMesh化しておきます。
Mesh化すると、円は多角形近似されるので、Pointが範囲から外れたものは除外するような処理もここで行っておきます。

『Image Circles』でSolverを実行することで元のMesh分割した際のPointを動かすことで指定した範囲の大小の円を並べることになります。

結果、最初に定めた範囲の円から外れたところに並べられる円が出てくるので、これも範囲外のものとして除外しておきます。

ここまでで、平面的には大小様々な円を外接させて並べることができたので、建築的にするため高さ方向を与えていきます。

立体になれば、最後に建物外形としてトリミングをしていきます。
これも設計プロセスにそのまま則ったプロセスをプログラム化しています。
建物外形としてトリミングする範囲は別途ボリュームを生成します。

2つのボリュームの重なる部分を取り出すことでトリミングされた円の集まりを取り出します。

最後に、取り出されたボリュームに対して着色してコンセプトとしてわかりやすく見えるようにしておきます。これで完成です。

コンピュータ上で作成することで、物理演算の実行を繰り返してランダムに様々な並び替えを試してみることが可能になります。
さらには各所室のサイズや接続などを条件として書いていけば、条件を満たしたパターンを無数に生成することも可能ですね。

試行1
試行2:試行1と同条件で再実行
試行3:円の大小の差を小さくして実行

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