「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」

「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」は1979年に発表されたイエロー・マジック・オーケストラ（YMO）のオリジナル・アルバム、約三十二分で八曲、代表曲の「テクノポリス」、「雷電／ライディーン」、「ビハインド・ザ・マスク」が収められていて充実した内容です。その他、テクノ・サウンドで奏でるビートルズの「デイ・トリッパー」はYMOらしさを印象付けていますが、一方、「キャスタリア」は坂本龍一が作曲したピアノ曲で後の「Merry Christmas,Mr Lawrence 」や「energy flow 」を連想させられます。この曲がアルバムの四曲目、つまり、A面のラストに配置、CDで聴ける現在では次曲の「ビハインド・ザ・マスク」の良さを更に後押し、本作は曲の並びも良好です。坂本龍一の曲がいくらか目立ちますがプロデューサーは細野晴臣、アルバム・タイトル曲は高橋ユキヒロ、また、アルバム・ジャケットで着ている衣装は高橋ユキヒロがデザイン、そのようなことを踏まえると民主的なバランスも良好なアルバムです。このアルバムが発売された際はYMOを知らない小学生、当時、YMOではなくてYMCと刺繍されたセーターを着ていて、名札がCに隠れる位置に付けていたことも加わり、カッコ良い！と言われたことがありました。意味が分かりませんでしたが後で理解できたのは友達の家で本作を聴かせてもらったからでした。