梶研吾

漫画原作(『交通事故鑑定人・環倫一郎』『"殺医"ドクター蘭丸』『そ…

梶研吾

漫画原作(『交通事故鑑定人・環倫一郎』『"殺医"ドクター蘭丸』『そば屋幻庵』等)、監督(『ウルトラマンマックス』『ウルトラマンギンガ』『牙狼』ゲキ×シネ『髑髏城の七人〜アカドクロ』『ハツカレ』等)、脚本(『黒塚』『ウルヴァリン』等)、大学教員(神奈川工科大学情報学部D科特任教授)

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  • 観賞の日記 2023年

    2023年の個人的観賞記録です。

  • "キャラクターを起てろ!"劇画村塾第四期生

    数々のクリエイターの出身母体となった"小池一夫劇画村塾"。その第4期生である筆者の業界回想録です。

最近の記事

2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月5日 日本映画『天使のはらわた 赤い眩暈』〜湿度の高い映像世界

2023年 11月5日 日本映画『天使のはらわた 赤い眩暈』(U-NEXT) 石井隆監督のデビュー作『天使のはらわた 赤い眩暈』をU-NEXTにて久々に再観。 まだ粗削りながら鉄板の"名美と村木の物語"が、いい意味で"湿度の高い"映像世界の中で、まさしく赤く目眩く。 桂木麻也子さんも竹中直人さんもいいが、友情出演の柄本明さんが印象に残る。

    • 2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月3日 日本映画『夢犯』〜好きだったなあ、赤坂麗さん

      2023年 11月3日 日本映画『夢犯』(U-NEXT) 好きだったなあ、赤坂麗さん!ということで石井隆監督脚本の『夢犯』をU-NEXTにて。 後の『黒の天使』物へと続くヒロインノワールの原点。 夜闇や雨のシーンの映像が美しい。 赤坂麗さんはこのラインのキャラが似合う女優さんだったので早期引退が惜しい。 内藤剛志さんや山路和弘さんも適役を得ての好演。

      • 2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月3日 外国映画『眠りの地』〜日本の政治家達に観てもらいたい

        2023年 11月3日 外国映画『眠りの地』(Amazonプライム) アマプラにて『眠りの地』を。 "小よく大を制す"と"最後に正義は勝つ"という普遍のテーマを絵空事にならぬよう実話ベースで押さえ人種問題も絡め、キャラ起ても見事に描いた佳作。 トミー•リー•ジョーンズとジェイミー•フォックスが硬軟分けの熱演。 本作は日本の政治家の方々にも観てもらいたいなあ。 なぜ日本の政治家の方々にも観てもらいたいと思ったかというと、実にシンプルに「失敗は失敗と素直に認めること」と

        • 2023年 気になった本をつらつら読む日記 11月1日 『日活1971-1988 撮影所が育んだ才能たち』〜いい映画を観に行くとは、日活ロマンポルノを観に行くこと

          2023年 11月1日 『日活1971-1988 撮影所が育んだ才能たち』(ワイズ出版) 『日活1971-1988 撮影所が育んだ才能たち』、貴重なインタビューの数々。 学生時代に日活ロマンポルノの専門館でアルバイトしていたこともあって、多くの名作佳作に出逢った。 某女優さんがおっしゃっていたが「いい映画を観に行くというのは日活ロマンポルノを観に行くこと」という時代が確かにあった。

        2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月5日 日本映画『天使のはらわた 赤い眩暈』〜湿度の高い映像世界

        • 2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月3日 日本映画『夢犯』〜好きだったなあ、赤坂麗さん

        • 2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月3日 外国映画『眠りの地』〜日本の政治家達に観てもらいたい

        • 2023年 気になった本をつらつら読む日記 11月1日 『日活1971-1988 撮影所が育んだ才能たち』〜いい映画を観に行くとは、日活ロマンポルノを観に行くこと

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        • 観賞の日記 2023年
          76本
        • "キャラクターを起てろ!"劇画村塾第四期生
          25本

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          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月1日 外国映画『スウィート17モンスター』〜ヘイリー•スタインフェルドのこじらせ女子演技!

          2023年 11月1日 外国映画『スウィート17モンスター』(U-NEXT) ケリー•フレモン•クレイグ監督の長編デビュー作『スウィート17モンスター』をU-NEXTにて。 監督の繊細きわまる演出術も良いが、主演のヘイリー•スタインフェルドがこじらせ女子の言葉にできないもやもや感を圧巻の演技力で見せる。 トメのウディ•ハレルソンもいつもとは違うアクを抜いた芝居で光る。

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 11月1日 外国映画『スウィート17モンスター』〜ヘイリー•スタインフェルドのこじらせ女子演技!

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月31日 外国映画『ランド 再生の地』〜人生の輪廻

          2023年 10月31日 外国映画『ランド 再生の地』(U-NEXT) ロビン•ライトが監督と主演を務めた『ランド 再生の地』をU-NEXTにて。 何よりも舞台となる大自然をポエジーに捉えた映像が美しい。 その中で喪失と試練と再生、そしてまた…という人生の輪廻と人と人との相互関係を静かに表現する。 ロビン•ライトは熱演、演出の手腕はきわめて堅実。 次回作にも期待。

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月31日 外国映画『ランド 再生の地』〜人生の輪廻

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月29日 外国映画1953年版『肉の蝋人形』〜アメリカ国立フィルム登録簿入りホラー

          2023年 10月29日 1953年版『肉の蝋人形』(U-NEXT) 1953年版『肉の蝋人形』をU-NEXTにて再観。 33年版と97版と比しても本作が時代による瑕疵は抜きでシンプルで完成度が高い。 アメリカ国立フィルム登録簿に入ったのも頷ける。 特に冒頭の火事のシーンでリアルな蝋人形達が溶けてゆくところは圧巻。 改名前のチャールズ•ブロンソンが印象的な役で出ている。

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月29日 外国映画1953年版『肉の蝋人形』〜アメリカ国立フィルム登録簿入りホラー

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月29日 外国映画『シャレード』〜気品と小粋と

          2023年 10月29日 外国映画『シャレード』 名匠スタンリー•ドーネン監督の『シャレード』をU-NEXTにて久々に再観。 1963年の作品だが、冒頭からラストまで総合的なテンポとリズムはどこまでも小気味良く、何よりも、今や加速度的に失われつつある気品と小粋さが出演者全員にある。 日本語吹替版の声優陣も鉄板不動のキャスティングで素晴らしい。

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          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月29日 東野圭吾著『眠りの森』〜バレエの世界が魅力的

          2023年 10月29日 東野圭吾著『眠りの森』(講談社文庫) 東野圭吾著『眠りの森』を読む。 バレエの世界を舞台に作者ならではの"愛と青春のミステリー"が展開する。 バレエダンサーの裏側の描写に作者の確かな取材力と同時に個人的な熱い思い入れが仄見える。 意外な"小道具"や叙述方法がツボ。島田荘司作品も近作の題材がバレエ🩰だったが、様々魅力的な世界だ。

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月29日 東野圭吾著『眠りの森』〜バレエの世界が魅力的

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月23日 北方謙三著『傷痕』〜キャラクターにブレ無し

          2023年 10月23日 北方謙三著『傷痕』(集英社文庫) 北方謙三著『傷痕』を読む。 あの"老犬トレー"を口ずさむ高樹警部の少年時代とあっては、読みながら、彼が辿る道程と台詞と行動にいちいち頷いてしまう。 過去と現在のキャラクターにブレが無く、至極納得。 戦後日本の少年達のハードな冒険サバイバル小説としても読めるが、友情と絆のビター過ぎる物語。

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月23日 北方謙三著『傷痕』〜キャラクターにブレ無し

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月21日 孫沁文著『厳冬之冬』〜ボーダーレス世代の本格ミステリ

          2023年 10月21日  孫沁文著、阿井幸作訳『厳冬之冬』(ハヤカワ文庫) 孫沁文著、阿井幸作訳『厳冬之冬』を読む。おお、こういう漫画や映画やアニメ等のボーダーレス世代の本格ミステリ作家が(それも"密室物の王"!)出て来るようになったンだなあとしみじみと思いつつ。 キャラクター小説でもあるのだけれど楽しみながらラストまで。 この作者の作品、また読みたいですね。

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月21日 孫沁文著『厳冬之冬』〜ボーダーレス世代の本格ミステリ

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月15日 ガブリエル•ぜヴィン著『トゥモロー•アンド•トゥモロー•アンド•トゥモロー』〜ドライブ感溢れる青春の絆

          2023年 10月15日  ガブリエル•ゼヴィン著、池田真紀子訳『トゥモロー•アンド•トゥモロー•アンド•トゥモロー』(早川書房 ガブリエル•ゼヴィンの新作『トゥモロー•アンド•トゥモロー•アンド•トゥモロー』(池田真紀子訳)を読む。 ゲームを題材にした小説はこれまでにもあったけれど、ここまで巧緻かつ濃密にクリエイティブな融合を図り、ドライブ感溢れる"青春の絆'物として成立させた作品は稀有。 さすがと言う他ない!

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月15日 ガブリエル•ぜヴィン著『トゥモロー•アンド•トゥモロー•アンド•トゥモロー』〜ドライブ感溢れる青春の絆

          2023年 気になった本をつらつら読む日記 10月13日 ミチコ•カクタニ著『エクス•リブリス』〜魅力的にすぎる書評本!

          2023年 10月13日 ミチコ•カクタニ著、橘明美訳『エクス•リブリス』(集英社) またしてもなンとも魅力的に過ぎる書評本が! ミチコ•カクタニ著、橘明美訳『エクス•リブリス』! 取り上げられている本は個人的に既読のものもあれば未読のものもあるのだが、そンなことは関係なく全て読みたくなってしまう! 端的かつ的確、そして心がワラワラと揺さぶられる書評本の至宝的一冊!

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          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月27日 外国映画『エル ELLE』〜ヴァーホーベン×ユペール!!

          2023年 10月27日 外国映画『エル ELLE』(U-NEXT) ポール•ヴァーホーベン監督の『エル ELLE』をU-NEXTにて再観。 これまた再観しても監督一流の一歩間違えば下世話なだけの作品になりかねないところを、魔的なまでのキワキワ演出とイザベル•ユペールの卓越した演技力とによって、人間の業を剥き出す佳作へと昇華。 聖と俗のカオス表現は不動也。

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月27日 外国映画『エル ELLE』〜ヴァーホーベン×ユペール!!

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月24日 海外ドラマ『プロディガル•サン 殺人者の系譜』シーズン2全13話〜本シーズンでキャンセルとは残念!

          2023年 10月24日 海外ドラマ『プロディガル•サン 殺人者の系譜』シーズン2全13話(U-NEXT) 『プロディガル•サン 殺人鬼の系譜』シーズン2全13話をU-NEXTにて。 脚本演出的にも"神回"が何話かあったのとゲストのキャサリン•ゼタ=ジョーンズの鬼気迫る演技が絶品だっただけに、今シーズンでキャンセルになってしまったのが残念! 大学のレポートでも好きな作品として選んだ学生諸氏が多かった。

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月24日 海外ドラマ『プロディガル•サン 殺人者の系譜』シーズン2全13話〜本シーズンでキャンセルとは残念!

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月23日 外国映画『ベネデッタ』〜虚飾と偽善を排除せし傑作!

          2023年 10月23日 外国映画『ベネデッタ』(U-NEXT) 敬愛するポール•ヴァーホーベン監督の『ベネデッタ』をU-NEXTにて。 聖女をヒロインにしてもいかにも監督らしい、虚飾と偽善を排し、剥き出し生身の人間の中に一筋の真実の光を見出さんとする姿勢に貫かれた傑作! 性と暴力の描写も、そこに人間の根源を見るからゆえに。新旧役者陣も憑依芝居の熱演!

          2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 10月23日 外国映画『ベネデッタ』〜虚飾と偽善を排除せし傑作!