大報恩寺展 × テクノ法要

『京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ』(会期:~12月9日、会場:東京国立博物館平成館第3・4室)の開催を記念して、同館・大講堂にて「テクノ法要」が行われた。

テクノ法要を考案した浄土真宗本願寺派・朝倉行宣住職と、真言宗智山派・菊入諒如住職(京都・大報恩寺)による宗派を超えたコラボレーション。

本公演のVJを担当させていただいた。



テクノ法要は、ニコニコ超会議で演出をさせてもらってから、バーニングマンでの素材提供、BRDGチャネル#19の演出と続き、今回の演出となった。

テクノ法要というと、常識に捕らわれない発想と派手な演出から、反射的にネガティブにとらえる人も多いと思う。

そういう人こそ、一度、自分の身体で体験してほしいと思う。



このプロジェクトにかかわるメンバーは一様に純粋だ。

根底にあるのは、人に伝わるもの、過去よりも現在、現在よりも未来を追求するという姿勢。

伝統とは何だろう? 過去の雛形に捕らわれることだろうか? 頑なに変化を拒むことだろうか?



デザインをやってきている自分からすると、情報が人に伝わらなくては、それはデザインではない。

人に伝わるカタチに情報を整理し、人と情報にあるギャップを埋めるためのモメンタムを作ること。

それこそがデザイナーの仕事だ。



僕から見る、テクノ法要というのは、まさに思想のデザインだと思う。

仏教に関心を無くした現代人に、いかに興味を持ってもらい、自分ゴト化してもらえるか。



正直なところ、僕自身は宗教には疎い。とはいえ、自分にはデザイナーとしての経験と技術がある。

体験してくれた人たちが一様に気づきがあったとSNS等に書き込んでくれているのを見ると、まだまだ可能性があるとも感じている。



多くの民間企業ですら、変化しようにもできずにもがいている中、伝統を重んじるこの世界で、着実に歩み、モメンタムを作っている姿は非常にダイナミックだ。

今後も自分にできる可能性を追求し、ここでの気づきを他のジャンルにも活かしていきたい。

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