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おらが街のサッカークラブ

4月27日に行われたサッカーのフランス杯の決勝で、私の住む街レンヌのサッカーチームのスタッド・レンヌ(かつて稲本潤一選手が所属していたことがあるチームです)がネイマールやムバッペなどのスター選手を擁するパリ・サン・ジェルマンを破って48年ぶりの優勝を果たしました。

去年はリーグ・アンで5位に終わり、ヨーロッパリーグの舞台へ。今シーズンは成績不振で監督が途中で代わりましたが、新しく就任した青年監督ジュリアン・ステファンの下ヨーロッパの舞台で快進撃。決勝トーナメント2回戦で敗退しましたが、イングランドの強豪アーセナルにホームで勝ったこともあり、街は熱狂に包まれました。

市役所や地下鉄の駅など、チームを支えるためにあちこちにポスターが貼られ、フランス杯の決勝では駅近くの大きな広場に巨大スクリーンが設置され、街が一丸となって応援。下馬評では5連覇中のパリが有利でしたが、それを覆す快挙に翌日の優勝報告会にはファンが市役所前の広場を埋め尽くしました。

全国ネットのテレビニュースでも試合翌日はレンヌの優勝の話題でもちきりで、「フランス杯の魔法だ(C'est la magie de la Coupe de France.)」と色々な人が口にしていたのが印象的でした。

地元のサッカークラブというのは世代を超えて受け継がれた歴史があります。スタッド・レンヌの創立は1901年。昨年のW杯でフランスが優勝した時も感じたのですが、今の子供たちが自分たちのチームが勝つのを見て大きくなり、そして次の世代に語り継がれる、そうやって文化の一部として根付いていくんだなと思います。

ちなみに、監督のジュリアン・ステファンは38歳でトップリーグのチームを率いるのは初めてのこと。実は彼はフランス代表チームの助監督の息子さんだそうです。これからますます頭角を現していくと思いますが、そうなるとレンヌも引き止めるのが大変でしょうね。そんな心配もありますが、フランス杯の優勝によって来年もヨーロッパリーグの参加ができるようになり、今年の経験をもとにさらなる飛躍が期待できます。

まだリーグ戦は終わっていませんが、レンヌは6月に始まる女子サッカーW杯の開催都市の一つとなっており、なでしこジャパンやフランス代表の試合も予定されています。優勝の余韻に浸りながら、今年の夏までレンヌはサッカーの話題でもちきりになりそうです。



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